毎日新聞夕刊(東京都内版)2009年3月10日掲載のえ
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町並みのような絵。巨大トマト、チーズ、バジルの葉の町に親子が、歩いていてもいい感じ。さあ、わたしはこの絵の中のどこにたたずもうかな?お気に入りの場所はどこだ!!
ジャズシンガーの綾戸知恵さんは、01年9月11日、親子三人で成田からニューヨークへ向かう途中、同時多発テロに遭い、機内アナウンスより「ニューヨークの空港が火事で着陸できませんので、シカゴに向かいます」とアナウンスが流れた。そして、シカゴのへんぴなモーテルに泊まることになり、そこで見たニュースでテロを知った。翌日、イタリアンレストランで食べた、水牛のモッツァレラチーズがとても美味しく、やっと「助かった」という実感が湧き、緊張がとけた。モッツァレラチーズは命乞いの味といいます。
水牛のモッツァレラチーズでなく、普通のモッツァレラチーズでサラダを作りました。いろんなスタイルがあり、バリエーションがありましたが、チーズは1.5センチの角切りに。トマトは8個に切り分けた。バジルの葉は、仕上げの段階でハサミで切って飾りました。味付けは、オリーブオイルと塩とオレガノを少し。風味を足しました。味付けしてから、冷蔵庫に入れて味をなじました方が美味しいですね。
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出来上がり。
オリーブオイルだけは、こだわっていています。
パスタのソースを作った時、味がやっぱり違う。
ヒロク二さんは、パスタが好きであります。
サホリの作ったソースのパスタね。
わたしは、店のパスタもおいしいと思うのだけど・・・・。
家の方が落ち着くのだろうね。気分的に。
サホリさんの余談。
綾戸知恵さんの命乞いの味を読んでいて思ったことは、生きている間に、人はいろんな形で命ごいするんだなと思た。わたしは、ヒロク二さんの四度目のガンの手術のときにした。心配が究極に高まってしまったときに、ヒロク二さんは「サホリ、いままでありがとう。苦労かけたな。」とか「ああ、もっと仕事(絵のこと)しかった。」と口惜しそうに言って泣く姿を見ていると、わたしの命と引き換えに生きて絵を描いて欲しいと本気で思った。ヒロク二さんのガンが発見されたときは、全然へーキで、手術すれば大丈夫とあまり心配せず、のんきな奥さんだった。しかし、四度目の手術の時は違った。確かにヒロク二センセイには苦労したと思うがそれがいったいなんなのだ。まわりはサホリさん、サホリさんとヒロク二さんの優しい友人達に囲まれ、そのヒロク二さんは友人達から「サホリさんあってのヒロク二さんだね。」とよく言われていた。そんな中であぐらを掻いていたわたしだが、ヒロク二さんがいなくなると思ったとたん、ヒロク二さんあってのわたしなんだと気がついた。それから、思いあがっていた自分を反省し、ヒロク二さんの残りの時間のことを考えた。難儀な奴だけど、とても愛しているのです。そう、ヒロク二さんは太陽で、わたしは月のような存在なのです。
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町並みのような絵。巨大トマト、チーズ、バジルの葉の町に親子が、歩いていてもいい感じ。さあ、わたしはこの絵の中のどこにたたずもうかな?お気に入りの場所はどこだ!!
ジャズシンガーの綾戸知恵さんは、01年9月11日、親子三人で成田からニューヨークへ向かう途中、同時多発テロに遭い、機内アナウンスより「ニューヨークの空港が火事で着陸できませんので、シカゴに向かいます」とアナウンスが流れた。そして、シカゴのへんぴなモーテルに泊まることになり、そこで見たニュースでテロを知った。翌日、イタリアンレストランで食べた、水牛のモッツァレラチーズがとても美味しく、やっと「助かった」という実感が湧き、緊張がとけた。モッツァレラチーズは命乞いの味といいます。
水牛のモッツァレラチーズでなく、普通のモッツァレラチーズでサラダを作りました。いろんなスタイルがあり、バリエーションがありましたが、チーズは1.5センチの角切りに。トマトは8個に切り分けた。バジルの葉は、仕上げの段階でハサミで切って飾りました。味付けは、オリーブオイルと塩とオレガノを少し。風味を足しました。味付けしてから、冷蔵庫に入れて味をなじました方が美味しいですね。
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出来上がり。
オリーブオイルだけは、こだわっていています。
パスタのソースを作った時、味がやっぱり違う。
ヒロク二さんは、パスタが好きであります。
サホリの作ったソースのパスタね。
わたしは、店のパスタもおいしいと思うのだけど・・・・。
家の方が落ち着くのだろうね。気分的に。
サホリさんの余談。
綾戸知恵さんの命乞いの味を読んでいて思ったことは、生きている間に、人はいろんな形で命ごいするんだなと思た。わたしは、ヒロク二さんの四度目のガンの手術のときにした。心配が究極に高まってしまったときに、ヒロク二さんは「サホリ、いままでありがとう。苦労かけたな。」とか「ああ、もっと仕事(絵のこと)しかった。」と口惜しそうに言って泣く姿を見ていると、わたしの命と引き換えに生きて絵を描いて欲しいと本気で思った。ヒロク二さんのガンが発見されたときは、全然へーキで、手術すれば大丈夫とあまり心配せず、のんきな奥さんだった。しかし、四度目の手術の時は違った。確かにヒロク二センセイには苦労したと思うがそれがいったいなんなのだ。まわりはサホリさん、サホリさんとヒロク二さんの優しい友人達に囲まれ、そのヒロク二さんは友人達から「サホリさんあってのヒロク二さんだね。」とよく言われていた。そんな中であぐらを掻いていたわたしだが、ヒロク二さんがいなくなると思ったとたん、ヒロク二さんあってのわたしなんだと気がついた。それから、思いあがっていた自分を反省し、ヒロク二さんの残りの時間のことを考えた。難儀な奴だけど、とても愛しているのです。そう、ヒロク二さんは太陽で、わたしは月のような存在なのです。