武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

トウモロコシの巻

2009-06-28 15:23:59 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2007年8月14日掲載のえ

夏の暑い日に見つけた、トウモロコシ。
(新聞の折り目がどうしても写ってしまいすいません)

俳優でエッセイストの児玉清さんは、集団学童疎開世代と云います。しかし食糧事情は、戦中より、戦後の方がきつかったと。食料難の東京を抜け出して、栃木の田舎にある親類にやっかいになったときに、楽しみになったのがトウモロコシ。甘くもなく、白っぽい粒に紫色もまだらに交じり、粒もそろっていない、餅トウモロコシは、茹でたり、焼いたりしていて、モチモチした食感がたまらなく、そんな素朴なトウモロコシの味を愛したと語ります。

トウモロコシを探して。
トウモロコシを買ってきて、ヒロク二さんに見せると「こーいうトウモロコシじゃないんだ」と云われる。「もっと実も小さくて、色も同じじゃないんだ」と。そう言われると、買ってきたトウモロコシは矯正された歯がずらりと並んでいるような気がして気持ち悪くなった。買うのは諦め、自転車を跳ばして近所にある畑をまわり、出来の悪いトウモロコシを探しだそうと思ったのです。夕方になって家に帰りつくと、ヒロク二さんが隣の畑でトウモロコシを分けてもらっている。灯台もと暗しとはこの事かと、自分の間抜けさに唖然としたが、自転車に乗って、あっちの畑、こっちの畑へ行くのは楽しかった。すべてよしとするかぁと呟いたのでした。


自転車で風を切って、あっちこっち。畑を目指していたせいか、時々抜けてくる風は清々しく、風ってなんて素敵なものなんだろうと思った。これは、今年見つけたトウモロコシ。

コメント (1)
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