武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

塩ジャケの巻

2009-07-22 14:38:40 | Weblog
毎日新聞夕刊(東京都内版)2007年11月6日(火)

塩ジャケといえば、朝ごはんですよね!
熱々の白いごはんと塩ジャケは黄金のコンビです。

女優の藤田弓子さんのお母様は、いい加減なご飯は絶対作らない人で、「食欲は知識欲に通ず」という言葉が大好きで、食事も行事もとても大事にした人。朝ごはんには、焼きたての塩ジャケ、納豆、漬物、つくだ煮。焼きたてのシャケのカリッと焼けた皮も香ばしくて美味しかったと。朝と夕食は必ず一緒に食べ、いろんなことを話したと語ります。

ヒロク二さんの食事の注文に、塩辛い魚というのがある。そういう時は、塩さばや、塩ジャケ、イワシの塩焼き、アジの塩焼きを思い浮かべる。素直なわたしは、魚に塩を擦り込み焼き上がった時に塩がしっかり浮くように焼くのです。塩ジャケも健康に悪いと思いながら、さらに塩をまぶす。
そうやって塩ジャケに塩をまぶしていると、父から聞いた母の作ったお弁当の話がよみがえってきた。父曰く、新婚の頃「どんなお弁当なのかな?」と楽しみに弁当を開けてみると、そこには、白いご飯がぎゅうぎゅう詰めにされていて、塩ジャケが1切れごはんの上にのっていたのですって。「なんだこれは!!」と思ったけれど、気を取り直してシャケをかじると「ジャリッ」と音がしてぶったまげたそうです。その音は、塩の音なのです。会うと何度もその話をするから、余ほどキョーレツな思い出のよう。しかし、母のお弁当に子供の頃から苦しんだ人は、家族全員なので、父もそうだったのねと仲間が増えたような気持ちになって、父にも親近感が増すのです。兄弟姉妹が集まれば、その恐怖体験を今でも語り合う。
塩ジャケに塩をまぶす時、複雑な気持ち。


ヒロク二さんは、塩ジャケを半分残します。残りは、フレークにしてお茶漬けか、鮭のおにぎりを作って食べます。

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