今回のお題は、多国籍のスタッフによる、純正ともマカロニとも違う味わいを持った異色西部劇『血と怒りの河』(68)。
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a95c3bd3a066cfadfb94ced191c0c046
今回のお題は、多国籍のスタッフによる、純正ともマカロニとも違う味わいを持った異色西部劇『血と怒りの河』(68)。
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『お熱いのがお好き』(1986.3.19.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/d14b18bbe43c77d6908c7e8ca09c7383
『女房の殺し方教えます』(1986.6.5.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/d14b18bbe43c77d6908c7e8ca09c7383
*『新・喜びも悲しみも幾年月』(1986.7.4.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f55c06663f1e7f9554ade2221ca23cdb
『サンセット大通り』(1986.8.22.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e4f3b4939a0a821ed9c0c5789305f802
『探偵物語』(1986.9.20.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/9424d3e71f7921ab254a56ccd71fbd98
*『男はつらいよ 幸福の青い鳥』(1987.1.30.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/c49b82f0d6562007e491e932fb5bdf02
『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989.12.30.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2d2f25fcdaf56b54e33bef898be9e0ec
『みんな元気』(1991.1.26.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a1b7a3df2080dbc2d86a10b09f19578b
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/c47e53f627eb07e142113d32ba4b0539
『心の指紋』(1997.8.28.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a6af1b93f488090c4182f21d2b7a0bdf
『サイドカーに犬』(2007.3.29.試写)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a5d948d4248f00f54d60bdbe510be430
『シスタースマイル ドミニクの歌』公開記念イベント取材(2010.7.6.)
『サイドカーに犬』(07)(2007.3.29.シネスイッチ銀座.試写)
現在30歳の語り手の薫(ミムラ)が、小学4年生(松本花奈)の夏休みに体験した、母親(鈴木砂羽)の家出に始まる父親(古田新太)の若い愛人(竹内結子)との共同生活を懐古する物語。
つまり描かれる時代の大半は1980年代初頭というわけ。だから自分は父の若い愛人のヨーコの年齢に近いはずなのに、そういえば子どもの頃、親ではなくて、どこかアウトロー的な他人の方に人生の一端を教えてもらったことがあったなあ、などと思いながら、なんだか懐かしくなって子どもの目に戻って見ていた気がする。
特別な夏を象徴する際によく使われる“ボーイズ・オブ・サマー”ならぬ“ガールズ・オブ・サマー”という感じでなかなかよかった。
このあたり根岸吉太郎の演出の妙か。それにしてもヨーコを演じた竹内結子を見ていると、いろいろあっても結局女の方が強いのかなあと思わされる。
【今の一言】この映画のように、結構強い女性を演じることが多かった竹内結子が、まさかああいう最期を迎えるとは…。
『みんな元気』(90)(1991.1.26.シネスイッチ銀座)
イタリア版『東京物語』
この映画を見ると、前作の『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)にも増して、ジュゼッペ・トルナトーレという監督は、自分とそう年が変わらない、まだ30そこそこなのに、何と老成した映画を撮るのだろう、という驚きにも似た印象がさらに強まった。
今度は、イタリア映画の歴史ともいうべきマルチェロ・マストロヤンニを起用して(かつての二枚目の好々爺ぶりに、時の流れを感じさせられる)、まるで、小津安二郎の『東京物語』(53)のイタリア版みたいな映画を撮ってしまったのである。
こういう映画を見せられると、小津の映画が、日本よりもむしろ海外での評価が高いという現象についても、なるほどと思わされる。
われわれが、どうせ日本人の心情は、日本人にしか分からないと勝手に思い込んでいるのとは違い、外国人たちは、われわれがこの映画を見て抱く、「どこの国も似たり寄ったりだなあ」という印象を小津の映画を見ながら感じているかもしれないからだ。
まあ、もともと日本とイタリアは、家族関係に関しては似ているところがあって、昔のピエトロ・ジェルミの『鉄道員』(56)などにも、類似点は見られたのだが、どうやら今は、家族の絆が崩壊していくさままで似てきてしまっているようだ。
だから、イタリアの場合は、こういう映画が出てきても不思議ではないのだが、最近はアメリカ映画も“家族もの”を連発するものだから、結局、どこの国も、ないものねだりの家族の幸せを、せめて映画の中に求めているのか、などと感じて切なくなってしまう。
実際のところ、この映画で描かれたように、親と子は別れ、子どもたちは自分たちの生活に追われ、皆が集まるのは、誰かが死んだときぐらい…というのが、悲しいかな現実なのだ。
その意味では、この映画はひどく現実的で悲しく、『ニュー・シネマ・パラダイス』で描かれた夢の成就とは正反対の苦さを持っている気がするが、そのどちらにも、見る者の心を動かすような、静かなパワーがあった。
ただ、そうした才能を、ノスタルジーや老人にばかり向けるには、トルナトーレはまだ若過ぎるのではないか、もっとほかの部分で才能が発揮できるのではないかと思うのは、望み過ぎなのだろうか。
【今の一言】2009年にロバート・デ・ニーロ主演でリメークされたが、日本では劇場公開されなかったので見ていない。
『白い恐怖』(1984.2.14.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b7a6d237ae926e8a8de3abda5302aa7d
『ライトスタッフ』(1984.11.7.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/59f3dd218b5be6d43de8e11cb4d3e117
*『男はつらいよ 寅次郎真実一路』(1985.1.24.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f7a25b22c3c1c75679a1dfa74f7a7187
『巴里のアメリカ人』『雨に唄えば』(1985.2.9.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/3f26b055ce96f109becb1499e4e4b622
『恋におちて』(1985.5.21.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/b47ccf717af87ab86bdc15583e4c7d13
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2613f393381c5c1c6b10df54d4257c5f
*『男はつらいよ 寅次郎恋愛塾』(1985.8.22.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/715ef4cb50f24cb67d8daf5a6066e081
『キリング・フィールド』(1985.10.15.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/0860c425ec7cb9666ac58675b8e76c8b
『錨を上げて』『バンド・ワゴン』(1985.10.25.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4d68868c7f492e03665ef87dd0e21ef0
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2caa6eec4ae78d1117f445dbc3309925
『麗しのサブリナ』(1985.12.3.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a3a793522ebcd504da109da8556384a0
『情婦』(1986.2.4.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a2a617ed37ea9fbc71168fb72c5e4dfc