フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

Goodbye Roth

2018-05-24 08:21:12 | Weblog

「さよならコロンバス」のフィリップロスが亡くなった。享年85歳だって。学生時代にはよく読んだ。まだ生きてたのとも思ったけど意外と若かったんだね。いろいろな問題を抱えていたけどアメリカが僕らにはまだ輝いてた時代の本だね。コロンバスを演じたアリ・マックグローが80歳だから当時若い人たちが作っていた映画だったんだね。裕福なユダヤ系アメリカ人のお嬢さんの恋の物語だったと思うけど本も映画もほとんど覚えてないね。全く困ったもんだ。だから毎日が新鮮って言われるわけだ。久しぶりにアリ・マックグローの現在を見たら顔はそうなんだけど髪が真っ白で当たり前と言えば当たり前なんだけど黒髪から時が流れてない頭で見ると「えっ」と思った。自分も白髪頭だから変わりないのにね。相手にだけ永遠の若さを求めてしまうファン心理と言おうか何なのでしょうね。サリンジャーが死んでロスが死んでと僕らの青春時代が壊れてしまう。あの頃、いろんな本をたくさん読んだ記憶だけが残っている。消費は美徳から緑色革命へと移っていく時代かな。ジャズ喫茶なんかに入り浸って訳の分からない哲学用語で話したりもしてたね。それでも根拠なき充実感ってあったね。オヤジの世代がしっかり働いていたからかな。というか国がしっかりしてたからかな。今のように不安や格差が広がってなかったからね。とフィリップロスを懐かしみながら青春を懐かしむ。さよなら青春、さよならコロンバス、さよならロス。ロスは言った。「アメリカ人でなかったら私はなにびとにもなれなかった」と。あの時代、本当に懐かしいね。

 

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