みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

ホキ美術館

2019年05月04日 | 絵・写真・美術館
千葉にある、写実絵画を集めた珍しい美術館、ホキ美術館を訪ねた。
都心から離れていて、なかなか行けなかったけれど、ようやく実現。

率直な感想としては、どうも妙な気分になってしまった・・・と言うのが本当のところ。
本当によく描けている作品は、写真みたいだけど、よくよく見てみると写真じゃない。
この感覚が、常識を覆される感じで、どうも、しっくり来ない。

写実絵画のジレンマのようなものも感じる。
写実を極めれば、極めるほど、写真になってしまう。
普通の絵画には感じられる、奥行きが薄れて、平板になってしまう気もする。
モデルの選択も一層重要になるんだろか???
ものすごく制作に労力が必要だそうだが、それが報われない気もする。

どれだけ写実に徹しても、画家の個性がつきまとうのは興味深かった。
森本草介「休日」は、とても惹きつけられた。
やっぱり、静謐さが感じられる絵が好きなんだ。
落ち着いたセピアの色調の美しい女性像が多くて、製作者の女性美への憧れが、伝わってくる感じ。

個人的には、終わりの方で、思いがけず、大学時代、講義を聴いていたノーベル賞を受賞された野依先生の肖像画に対面することになり、びっくり。

なんだか直球勝負ではなく、巧妙な変化球を投げられた感じもする。
制約の多い写実の絵のおかげで、普通の絵の自由なこと(素直に心象が表現できること)を思わされた。
考えさせられる美術館だった。




建築もとてもユニークで、とてもゆったり、鑑賞しやすいように、設計されている。
館内の雰囲気も素晴らしかった。



@ホキ美術館
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ラファエル前派の軌跡展

2019年05月04日 | 絵・写真・美術館
期待が大きかったせいか、自分としては、今一つ。
何かお気に入りが見つかるかな?と思っていたのだけど・・・。

ロセッティの描いた女性像は、皆、男顔で、女性らしさが感じられない。
なんだか、気持ちが入らない。
ラスキンは、素描や習作が多いし・・・。
連休前半に観た、吉野石膏の印象派とそれ以降の展覧会が良かったからかな?
寝不足で体調が悪かったせいかな?
以前、ロンドンで、ラファエル前派の作品を目の当たりにした時の感激は一体どこに行ってしまったのかな?

ここの美術館は、階段を上がったり、下がったり、どうも館内がすっきりしないし、
今回、特にロセッティのコーナーは、写真撮影可になっていて、カメラおじさんが、やたらと撮影(赤いライトが点滅)していて、とても迷惑。興をそがれた気がする。





@三菱一号館美術館

おまけ、東京駅にて







ちょうど、新天皇陛下の一般参賀の日で、皇居に向かっていく人が多かった・・・。
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