TVの旅番組で酒の蔵元が訪問先になると杉玉が軒に下がっている。それほど日本酒は飲まないが、それでも蔵元とそこで作られた酒に何となく歴史を感じさせるものがある。杉の葉を集めてボール状にしたこれは、お酒の神様を祭る大神神社の文化が全国に広まったという。新酒ができた、そう知らせるらしい。
市内の銘酒黒松の村重酒造には酒蔵のシンボルとして敷地に入った右側に「大杉玉 玲龍」が飾ってある。 2009年、主力ブランドの50周年を記念した初めて作られたという。3年ぶりに作り変えたという杉玉、明後日の同社の酒祭りで披露されるそうだが、通りかかったので断りを言って撮らせてもらった。
見上げるとその重厚さをひしひしと感じる。球形のそれは直径5㍍、重さは何と3㌧というから、軒下に掛ける何倍もある。ここの酒祭は何度か見学したが、車を運転してのことで試飲も含め一滴も口にはしていない。酒どころ広島からも団体さんの貸し切りバスを見たことがあり、いつも賑わっている。
この蔵元のそばを錦川の支流が流れている。水は酒作りには切り離せない関係にあり、市内の蔵元は何れも錦川の恩恵を受けている。この自然の恵みは永遠に守らねばならない。しかし、この錦川の源泉となる中国山地に大がかりな私的な工事計画があるという。環境破壊は許されない。
(今日の575) 熱燗も冷も美味いぞ日本酒は