
今週末には今季何度目かの寒波来襲で、初雪がみられる地域もあるという予報が出ている。雪への対策や備えを、台風や大雨の時のように気象予報士は文字だけでなくCG映像で伝える。雪深い映像を見ると、春の雪解けの早いことを願っている。
今の時期に庭で一番元気なのはリコリスの葉。彼岸花に似たこの花は彼岸花同様に、相思花として花と葉が顔を合わせることはない。秋の彼岸の頃に花咲くときに葉の姿はなく、花のあとで緑濃い葉の頃に花はない。
今、この寒い時期だが、葉は花を咲かせるため、わずかな冬日から命をつなぐ養分を作り、せっせせっせと球根へ届けている。冷たい風や雨も、先日はうっすらと雪を背負っても寒い寒いとは言わないでいる。冬眠している自然界の中で目には全く見えない働きだが、子孫へ繋ぐ糧を生している。来秋にはどんな花姿を見せてくれるだろうか、楽しみで観察している。
昨年は球根が増え込みすぎたので掘り起こし間隔をとって植えなおした。狭い花畑だが数十個を超える球根からの葉は順調に育っている。今年は移動できるように鉢でも育てている。こちらは畑よりも育ちがいいように思えるが、さて秋にはどちらの咲き具合が勝るかこれも楽しみ。冷たい風に揺られる葉を見ながらどちらも頑張れと応援する。
(今日の575) 細長い葉の営みが花繋ぐ