広島県府中市上下町は「紡ぐ歴史 織りなす浪漫」と市の案内で紹介し「メインストリートを歩くと、白壁や土蔵造り、格子戸といった懐かしい町並みが続き、時間が止まったかのような錯覚を覚えます」と自慢している。
高田浩吉、鶴田浩二、大友柳太郎と名前を挙げて顔を思い出したり名前に覚えのある方は、そうした関係者以外は失礼ながら高齢者の仲間いりされている方と思う。ちなみに大友柳太郎は岩国市の出身。こうした名優も出演した芝居小屋を見学した。
JR福塩線上下駅前の広場を渡ると白壁の町並み通りへ。通りに沿って進み交叉点を左折すると突き当たりに大正時代に建てられた芝居小屋「翁座」が目に入る。外観は大正ロマン香る造りで「映画と実演」の看板が時代を語る。京都南座を小さくした造りと案内の方は自慢そうだった。
南座は知らないが内部は水戸黄門で見かける地方の芝居小屋のような感じだ。花道に回り舞台やせりがあり、奈落の入口に緞帳、客は座布団を敷いて舞台を眺めたという板敷きの席すべが古いまま残されている。周囲にかの時代の写真が掲示してある。一番新しいところにご当地出身の平幹仁朗の写真が笑っていた。
小屋の中を見回しながら子どものころ錦帯橋近くにあった銅版ぶきで青い屋根の「錦座(にしきざ)」を思い出した。錦座は取り壊されスパーに変わり40年くらい経つ。もし、あの姿で残されていたら錦帯橋にマッチした観光施設だろう、そんなことを思いながら小屋を後にした。
(写真:ロマン香る翁座の舞台と客席)
(押してください)
なるほど、こういう写真の撮り方もあったのかぁという感じです。
この写真は2階の座席からオートでなくマニュアルで撮りました。
コスモスの接写は如何でしたか。