日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

農園作業の1年

2017年12月11日 | 生活・ニュース

 月1度の仲間との農園作業の日、寒さ冷たさに気配りし少し厚着で家から車で30分ほどの畑に出かけた。畑に着いたとき車載温度計は7度、夜露の形跡もなく温い外気にほっとする。雑草はこのところの寒さに抑えられたのか背が低いわりに、根はしっかりと土を掴んでいる。そんなところに自然界で生き抜く知恵と力を感じる。

 今年最後の作業は収穫から。大根、人参、里芋、ジャガイモ、レタスなど、収穫納めとはいえ予想以上の収量。特に里芋は1個の親芋からよくも育ったと、土中から顔を出す親芋と子芋の大きな塊に素人農夫は喜び、泥だらけの子芋をもぎ取る。ジャガイモもいい形の大きな姿で転がり出る。レタスはその場で食したいような瑞々しさで大きな籠に盛られた。

 豆類やニンニクなどを植え作業は終わる。綺麗になった畑をレンズ越しに眺めていると、自給自足率の低い日本の農業に懸念を寄せた一文を思い出した。農業従事者の高齢化と過疎化、新TPPやEUとの貿易協定などで農業への影響は大きく、国の来年度予算にはその対策費が計上されるという。そこには大規模化不可能で放棄され荒廃の続く段畑や棚田の救済は含まれるのだろうか、枯れた雑草を焼く煙を見ながら思う。

 この1年、1度だけ雨で作業中止になったが、体調を整え寒暑を問わず参加できた。私のできることは本来の農作業とは言えない手伝いの範疇だが、猫の手よりはましだろうと出かける。収穫はいつも楽しいし、持ち帰る野菜を家内は待っている。時には近所の方が来宅中で、土の付いたままをお裾分けする。来年も1年を通して農園に通えるよう体調管理を十分にしよう。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

そこは細道

2017年12月10日 | 地域

 真っ青な空は小春日和を恵んでくれる。いつものように足の向くままに散歩に出かける。よく通る細い道を進んでいるとこれまで気づかなかったさらに細い道に気づいた。その幅は荷車がやっと通れるくらい細い。その道を歩き始める。側溝もなく両側は戸建ての裏側で日差しはない。

 昔話の世界に踏み込んだようだが、そんなに長くない細道が終わると軽自動車に出会う。自転車にも出会う。市道ではない私道かと振り返るがそれは分からい。少し広い道を右に折れて進む。長いこと気の向くまま歩いているが、この道は初めて、知らないことはいくらでもあると思いながら歩く。

 少し行くと見慣れたアスファルト舗装された道に出た。いま歩いてきた細道はおそらく地図には載っていないだろうと思いながら、久しぶりの道を進む。向こうの角に妙なものが散らばっているのが見える。近づくと熟した柿がいくつも落ちている。見上げると幾つも実のついている数本の柿の木が青空に向かって伸びている。

 収穫されない柿は本来の硬さを失って元気なく張りを失っている。これではカラスも寄ってこないのだろうと思う。ぼんやり過ごすとお前もこの柿の様に張りを失うぞ、初めての細道はそれを教えるため誘ったのかもしれない。気を引きしけて日々を送ろう、その証に柿の木を撮っておいた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

誰だっけ

2017年12月09日 | 生活・ニュース

 歩く人もまばらな通りで手を挙げて声を掛けられた。手を上げ合図がなかったらおそらくすれ違っただろうと思う。立ち止まったが、元々の顔は、大型のマスクで目の下からあごのしたまで隠し、防寒用帽子は眉が隠れるくらい深く冠っている。マスクの影響だろう言葉は「もぐもぐ」調で聞きづらい。不審顔が分ったのか、マスクを持ち上げ口にした名前は同級生。

 「風邪が抜けんで困る」「みんなから誰か分からん」と言われるとかすかにのぞく目が笑う。インフルエンザーが流行期に入った。ワクチンの不足は早くから予想されいた。この時期になっても不足は解消していないらしく、知り合いの医者は「不合格品も出ているらしい」と予定通り入荷しない現状を嘆いていた。一刻も早い対策を願いたい。

 今の季節からスギ花粉症がおさまる頃まで困ることがある。予防のためではあるが「大きなマスク、メガネ、目深に冠る帽子」という装いが、知り合いを見分けずらくなる。自分の身体機能の低下もあるが、声を掛けられてもひと息しないと思いだせないことがある。自分には花粉症がないので、風邪の時にマスクを使うことはあるが変装とまでは達していない。

 「風邪でも晩酌は欠かさない」と笑うので「晩酌が出来れば大丈夫、直ぐよくなる」と無責任なことを言いながら別れた。「風邪と侮るな、風邪は万病のもと」と小さいころから聞かされている。それなのに、症状の重さを知らぬとはいえ、気安く「直ぐよくなる」と慰めともつかない言葉を軽く出している。まだまだ修養の至らなさを歩きながら気付く。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

76年目の日

2017年12月08日 | 社会 政治

 76年前の今日「新高山登レ一二〇八」の電信が発せられあの太平洋戦争が始まった。その発信地は市内柱縞沖合の海軍泊地からという。今日の地元紙でも短い文章でそのことに触れていた。電信文は12月8日午前零時をもって開戦を指していて、ハワイの真珠湾攻撃が行われた。

 その泊地に近い米軍岩国基地へは空母艦載機の厚木からの第1陣の移駐が完了した。来年5月ころまでには全移駐が完了し、機数約120機という極東最大級の基地になる。最近は深夜、早朝を問わず飛行している。移駐機の騒音はこれまでと違い重く体に感じさせる。最近の相次ぐ米軍機の事故を思うと少し気にかかる。

 米朝の関係悪化が世界に緊張、特に日本を含む極東地域の不安を高めている。万万が一戦火を見ることになると基地のある街はどうなるか、真面目に転居を口にする人がいる。1950年に始まった朝鮮戦争では岩国基地は駐留軍の重要な拠点だった。挑戦へ向かう爆撃機が横山に墜落し、多数の死傷者発生が当時の地元紙に載っている。この様に戦火は無関係の人々も巻き込む。

 柱島泊地は広島湾に接する。大戦で受けた惨状は世界中で知られる広島、それを受けて世界平和発進の拠点となっている。世界遺産宮島も近い。今度は世界平和を構築する集いの泊地になって欲しい、艦載機の爆音を聞きながら思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冬でも冷たいものを

2017年12月07日 | 自然 季節

 食材の多くが、いつの日か1年を通じて手に入るようになり、旬や季節感が薄れ失われていくのではと心配する。栽培技術の進歩、地球の温暖化、心配されている日本の亜熱帯化などがこうした現象に拍車をかけるかもしれない。

 野菜などに限らず栄養補給を目的としない食べ物にも四季が薄れる。暑いときは冷たいもの、寒いときは温かいもの、そんな差も薄れている。ビールも日本酒の熱燗も冷酒も、最近は季節抜きで飲まれる。気温が下がってもアイスクリームは売り場に並ぶ。今年は冷夏で売り上げが伸び悩んだという。そこで冬に勝負とメーカーは高級感と斬新な食べ方を提案する。

 何年か前から井村屋の「あずきバー」を四季に関係なく買い置きしている。たまには値引き販売もあったが、市場で超人気という報道後はそれが消えて久しい。あるとき、これを溶かして温めたら「ぜんざい」にならないか、と思ったが、その後も冷たく硬いままを口にしていた。先日、その外箱の写真入りで「器に入れラップで覆い、電子レンジで温めて溶かすと、ぜんざいのような味わいになる」と載った。早く提案していればと悔やむ。

 ハーゲンダッツも月別売り上げは12月が最大、江崎グリコも冬場限定の新商品を販売中という。暖かい部屋で冷菓を食べるのもいい。50数年前、明治生まれ日本酒党の父が掘り炬燵に入り冷菓を食べながら「美味い」と言ったので驚いたことを思いだす。今日から冬至までは二十四節季のひとつ大雪。平野にも雪の積もるころとされるが、北日本では例年にない時期早々の積雪で除雪に苦労されている。そこでは熱燗が喜ばれよう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冷汗もの

2017年12月06日 | 社会 政治

 高速道だけでなく一般道でもあおりや嫌がらせ運転などに関わる事件事故が大きな社会問題となっている。それは予想できない大事故になっている。そんな一例になりそうな体験をした。

 所用で高速道を利用した時のヒヤリ。家を出て高速ICまで約15㌔、そのほとんどが追い越し禁止区間でトンネルも数カ所ある。ICまでわずかな距離になったときピタリとくっつく後続車が現れた。後続車はICを通過した私と同じ下り線へ続いてくる。私は本線の状況を確認した。後方の追越車線を進んでくる1台を確認して走行車線に入った。

 私が走行車線に入るのを待っていたかのように、ついてきた車は私の後方を通って、直接、本線の追越車線に乗り入れた。それは私の確認した後方から進行してきた車の直前だった。確認していないがほんのわずかな時間差で事故にならなかった。事故になっていたらその時は巻き込まれたかも、そんなひやりとした思いを教訓にして目的地へ向かった。

 事故には遭ったが、反則金も罰金も納めずに50年余、あと何回免許更新が出来るか分からないが、加害事故だけは絶対避けなければという思いで、いつもハンドルを握っている。避けれるものなら事故と名の付くものとは縁を切りたい。それにしても高速道の進入路からいきなり追越車線に入るとは信じられない危険運転、事実は小説より奇なり、気をつけよう。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暮れのひとコマ

2017年12月05日 | 生活・ニュース

 スーパーの歳暮、お節、クリスマスそれぞれの売り場が賑わっている。歳暮商品は価格見合いの落ち着いた飾りがちょっと重厚な感じに見える。選ぶ人の真剣なまなざしに商品がどう答えているのだろう。送り先のリストらしきメモをチェックしながら商品を選ぶ若い二人、年恰好などから、初めての歳暮選びのように見える。送り先はどこだろう。

 子どもはクリスマス。年少くらいの女の子が、ズラリならんでいる菓子類の前であれこれ選んでいる。その兄らしき子が「サンタさんが来るまで待つの」と言い聞かせている。歳は1年生くらい、サンタ来宅を疑わないその諭し方に、子どもの無垢な願いをかなえてほしい、また、そんな気持ちを持ち続けてと思った。

 早くも、近所の家の玄関扉にサンタクロース歓迎の意味を込めてだろう大きなリースが飾られた。小さな子供さんはおられないが前を通るたびに目の保養としている。その家はイブ前になると人形サンタが電装に照らされて模型のエントツへ上る。別の家では玄関前の庭木にイルミネーションを飾るなど、近所に若い人が多く住み始めると、これまでにない光景が作られ、いつの間にか期待するようになった。

 楽しんでいる陶芸教室では先月、早々に来年の干支「戌」思い思いの形で作った。獰猛さのカケラも感じない戌の姿はメンバーの人柄に似たのかもしれない。来週は恒例の「ミニ門松」作り。竹に飾りなど世話方のご苦労は大変だろうが、それに報いるよう楽しみながら立派な門松を心掛け新しい年に備えよう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最期のとき

2017年12月04日 | エッセイサロン
2017年12月04日 中国新聞「明窓」掲載

 5年ほど前、妹の連れ合いが難病と診断された。全快の約束はなく、妹たちはそれなりの心構えをした。痛みの緩和はもちろん、余病の併発にも注意を払いながら、入退院を幾度となく繰り返していた。
 ある日、主治医から複数の延命策について説明があった。義弟は延命治療を望んでいなかったものの、それでも妹は、3人の子どもとしっかり話し合った。「夫の厳しい症状を考え、延命治療は受けないことにした」。そう決めた妹の表情は、苦渋に満ちていた。いつかはこうなると覚悟し、心の準備はしていたが、いざ直面すると、皆、沈黙した。
 夫として、父として、そして祖父として…。妹たちは、これまでに義弟から受けた深い思いやりに感謝し、手を握り、体を優しくなでながら、最期のときを見守った。傍らにいて胸を打たれた。
 義弟は73歳で生涯を終えた。闘病の苦しみを感じさせない、寝顔のように穏やかな表情に救われた。
 妹の長男は、会葬者を前に、遺族としてしっかりとした内容のあいさつをした。聞いていて「義弟は安らかな気持ちで彼岸へ旅立った」と私は信じた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タバコ増税

2017年12月03日 | 社会 政治
 税収が不足すると値上げがまな板に乗せられるものの一つにタバコがある。来年度の国家予算編成過程でニュースの取り扱いも大きくなった。1本3円、巻きタバコひと箱で60円を段階的に値上げするという案が俎上に上がっている。これって、消費税の計画外使用を進めるためで、喫煙者にすればとばっちり値上といえる。

 東京五輪誘致で共謀罪法と禁煙法は絶対条件のように言われ前者は違憲の声の中で強行され決まった。禁煙に関しては8月に厚労大臣が変わったら禁煙姿勢が大きく後退した。禁煙には賛否があり両意見の交わりはかなり難航するだろう。値上を禁煙社会へのいざないというかもしれないが、五輪誘致の条件を満足できるのだろうか。

 現役時代、物つくりの製造現場からスタッフ部門に異動となった。その時に驚いた一つは「これコピーして」と女子社員に頼み、自分はタバコを吸う。製造現場では女子社員はいないからコピーを必要とする者がコピーするのが当たり前の職場だった。一服するから仕事を頼む、今はこんなことはないと思うが、40年くらい前の話し。

 禁煙が当然視される現在、昔の喫煙者としてその諸々の良し悪しを経験している。火気厳禁の製造現場では喫煙所は別棟として設けられていた。そこでの立ち上る煙のにおいと楽しんだ会話の情景を思い出すのは懐かしいからだけだろうか。酒を一切口にしない知人は喫煙者、禁煙は楽しみを奪われると不満そうに話すが、何とかすくいの策はないものだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猿の腰掛

2017年12月02日 | 自然 季節

 「立派な猿の腰掛じゃ」の声に振り向くと確かに大きい。子どものころ、近くのお屋敷の庭に大きなサルスベリの木が数本あった。その表皮はつるつる、「猿もすべるから」つけられた名前で「猿滑りの木」と教えられたと思う。さらに、木登り上手の猿も、この木に上る時は途中で休むために腰掛が出来た、昔の人は話を面白く子どもに言い聞かせた、と思いついたのはいつ頃だろう。

 猿の腰掛、広辞苑では「担子菌類サルノコシカケ科に属する木質のきのこ。樹幹に半円形又またはいぼ状で棚状に生え、厚くて硬い。上面は褐色、同心円状の紋を具え、下面は白色。木材を腐朽させる害菌」とある。猿が腰掛けて休むから猿の腰掛という、子どもころ聞いた話とは違いすぎるが、昔の人の話し上手なことを今になって思い返す。

 木材を腐らせる害菌なのに漢方では、毒性がないことから副作用を伴わない上薬として重宝されるという。服用したことは勿論、見たこともないが、特定の病気を治すというのではなく体を正常にする効果があり病に罹らない体質にするという。西洋医学でも漢方を併用する病院もあるという。近くの薬局でも漢方相談が出来る。


 「さるすべり」を「百日紅」と書くことを知ったのはいつだろうか。真夏の青空を背景にしてピンクと白の花を咲かせる。およそ100日間咲かせることから名づけられたという由来は分かりやすい。この花が勢いを無くすると秋が近くなる。植物は愚直なまで四季の移ろいを守っている。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする