AKB48 チームBのファンより

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欅坂46のシングル曲を再鑑賞。彼女は何に抵抗していたのか?(ときめき研究家)

2020-02-02 13:22:11 | ときめき研究家
平手友梨奈が欅坂46からの脱退を発表してから1週間、欅坂46のシングル曲8曲を何度も聴き直した。
その全てでセンターを担った平手は、もうグループを去ったと思うと複雑だ。

過去の記事はこちら。
『サイレントマジョリティー』。
『世界には愛しかない』。
『二人セゾン』。
『不協和音』。
『風に吹かれても』。
『ガラスを割れ』。
『アンビバレント』。
『黒い羊』。

純粋なプロテストソングと言えるのは『サイレントマジョリティー』『不協和音』『ガラスを割れ』『黒い羊』の4曲だろう。しかし、何に対するプロテストなのかが微妙に違う。

『サイレントマジョリティー』は、大人・権力・体制への抵抗が主眼だ。どこかの国の大統領に象徴される理不尽さに抵抗せずに沈黙する大衆に対しては鼓舞、叱責して共に戦おうと呼び掛けるスタンスである。
『不協和音』では、プロテストの対象は、周囲の人々に移っている。主張を曲げて権力に従おうとする大衆に対して、「僕を倒してから行け」と命がけで説得する構えだ。
『ガラスを割れ』は、抑圧された大衆を鼓舞するスタンスに戻る。飼い慣らされた犬に対し、ガラスの檻を割って自由になれと呼びかける。
そして『黒い羊』では、ついに大衆を見放したかのようなスタンスになる。白い羊に成り下がり、周囲に同調して生きて行く大衆を冷たい目で見、そうなれない自分は黒い羊のまま悪目立ちし続けるという覚悟を歌っている。
大衆と共に戦う可能性を模索して来たが、ついにそれは無理だと悟った、そこにあるのは救いのない虚無だ。メロディーは美しいが、こんなに寂しい曲はない。

もちろんこれは楽曲の話であって、それを平手友梨奈と欅坂46メンバーとの関係に当てはめて考えるのは邪推というものだろう。ただ、楽曲として考えても、周囲と共に戦うことを諦めてしまった楽曲の後で、どのような楽曲を歌えばいいのかは難しい。
『世界には愛しかない』のような希望のある歌や、『二人セゾン』のようなシックなラブソング(とも言い切れないが)など、何を歌ってもいいのだが、私達ファンの期待はやはり力強いメッセージを伴うプロテストソングだったのだろう。約1年シングル曲が出ないブランクは、作り手の苦悩を示している。
コメント
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