横浜スタジアムで開催された指原莉乃卒業コンサートを観戦した。
印象に残った点を列挙する。
オープニング映像は、アイドルに憧れた小学生時代の指原の再現映像。彼女は眼鏡をかけていた。ということは、デビュー後はずっとコンタクトなのだろう。初めて知った。
1曲目は『♯好きなんだ』。HKT48メンバー全員が色とりどりの袴姿で登場。卒業式らしい演出で、皆可愛らしい。本人たちも「インスタ映え」すると言っていた。指原の近くに田島芽瑠を発見。
『ロックだよ、人生は』『早送りカレンダー』『スキ!スキ!スキップ!』『ジワるDAYS』まで一気に、ノリの良い曲が続く。指原はステージを走り回ったり、トロッコに乗ったりして、広い会場の全ての観客の近くに来て手を振って行く。
MCを挟んでユニット曲のパートに入る。誰とどの曲を歌うか、考え抜いた構成だろう。
『愛しきナターシャ』は森保まどか、松岡菜摘と。大人っぽい曲なので妥当な人選。
『初恋ヒルズ』は松岡はなと。ソロ曲だが、姉妹のように仲良く2人で歌った。
『君のことが好きやけん』をHKT48研究生 と。全員幼い。
『そばかすのキス』、 『波音のオルゴール』 を続けて多数メンバーと。この2曲は連続した物語として聴ける、通好みの選曲だ。
懐かしいイントロは『Choose me!』。峯岸みなみ、宮崎美穂、そして北原里英 が登場して、オリジナルメンバーのうち4人が揃ったと思ったが、あとで調べたら宮崎は当時チームPBの方だった。細かいことは気にしない。
『LOVE TRIP』は松井珠理奈、小栗有以、向井地美音、岡田奈々と。今後のAKBグループを支えてほしいメンバーだ。
『ハロウィン・ナイト』は白間美瑠、吉田朱里、高倉萌香、矢作萌夏、真下華穂、甲斐心愛
と。
『生意気リップス』を田中美久と。矢吹奈子が不在の中、まるで姉妹のように。間奏のセリフもそのまま。
このあたりで日も暮れて、薄暮の光の中、ステージライトが美しい。
『波乗りかき氷』を本村碧唯、上野遥、村重杏奈と披露。
Not yetの曲が続き『週末Not yet』。大家志津香が登場。北原里英も再登場。そして横山由依。つまりは大島優子ポジションに大家という訳だが、堂々とこなしていた。同じ事務所のはずの大島優子が来られない理由は不明だが、盟友大家がしっかり埋めていた。
『2018年の橋』は初めて聴いた。ベストアルバム収録の新曲だったようだ。本来の歌唱メンバーは指原、宮脇、兒玉、朝長、田島の5人らしい。不在の宮脇、兒玉を除き3人で。
その後1期生メンバーで『夕陽を見ているか?』。AKBグループにとって特別な曲の1つ。初東京ドームコンサートでもいいところで歌われていた。久々の多田愛佳が駆け付け、中西智代梨、谷真理佳も参加。参加できなかった宮脇咲良のビデオメッセージが披露された。
MCを挟んで、全体曲パートへ。『意志』『Make noise』『しぇからしか!』『ぶっ倒れるまで』。
『炎上路線』で柏木由紀登場。指原、柏木でこの曲とはブラックジョークとも取れる。
渡辺麻友がビデオメッセージで登場し、指原との思い出を語る。ビデオだけかと思わせつつ、本人が登場し『アボガドじゃね~し…』を当時の衣装で披露。1年半前、渡辺の卒業コンサートでも披露された。今日のオープニング映像のナレーションも渡辺だったことも明かされたが、自ら気づかなかったのは渡辺ファンとして不覚。
矢吹奈子のメッセージが披露され、『君の名は希望』を音声を重ねてデュエット。
MCを挟んで、指原から故内田裕也さんへのメッセージ後、映像の内田とのデュエットで『シェキナベイビー』。途中から、舞台袖からサイドカーに乗った内田?と思いきや松本人志が登場。指原との丁々発止のやり取りの後、曲の後半を歌って退場。バラエティーの世界における指原の存在感を示す演出だった。
『私だってアイドル!』『Get you!』『メロンジュース』『12秒』『最高かよ』『それでも好きだよ』とコンサートは最高潮に。
本編最後の曲の前に、特報があった。指原がHKT48への置き土産としてオリジナル公演の作詞をするというニュースだ。公演名は『いま、月は満ちる』。これはメンバーが一番喜ぶプレゼントだろう。
「オリジナル公演を一から作り上げる喜びを知らずに辞めていくメンバーが忍びない」「シングルを年1枚しか出せないようではだめだ」とは、運営批判とも取れる言葉だが、批判するより自分ができることをやるという指原の心意気を感じた。作詞もでき、プロデュース力もあり、メンバーのことも熟知している指原ならではの贈り物だ。
『今 君を想う』。HKT48独自の絆ソングだ。「ここに居られなかった3人にも本当はいてほしかった」と指原が語った3人とはもちろん、宮脇、矢吹、そして兒玉。3人の不在は大きい。しかし、逆に言うとそれ以外の主力メンバーはかなり残っていて、今回のコンサートでもそれぞれ見せ場を与えられていた。指原のきめ細かなマネジメントの一端だろう。
アンコールで登場した指原は、丁寧な謝辞を述べた。スタッフ、メンバー、そしてファンへ。噛んで含めるようにゆっくりと語った。スタッフには「メンバーの目を見てよく話を聞いて」、メンバーには「芸能界で活躍することも大事だが、優しく強い女性になってほしい」、ファンには「メンバーに優しくしてほしい」と語ったのは、NGT48のような悲しい状況になってほしくないとの思いからだろう。
アンコールは『いつだってそばにいる』『ジワるDAYS』『私だってアイドル!』。本編で歌った曲をアンコールで再度歌うのは、私は好きだ。アンコール感が強まる。
『ジワるDAYS』からは姉妹グループメンバーやゲスト参加の卒業生 も加わって豪華版だ。
指原の乗るトロッコに柏木、渡辺も同乗してニコニコしながら手を振っている。
ステージに戻って『恋するフォーチュンクッキー』では、センター指原の周りは柏木、渡辺はじめゲスト組。
次の『桜、みんなで食べた』ではゲスト組は上段のステージへ移動。指原の周りはHKT48メンバーが囲む。私の目は申し訳ないが上段の柏木と渡辺に釘付けだった。普段歌ったり踊ったりしたことがない曲なのに、柏木の「持ち歌感」が凄い。独特の身のくねらせ方はHKT48メンバーの踊りとは全く違う曲のようだ。渡辺もブランクを感じさせないアイドル的な所作が健在だった。
全ての曲が終わり、指原はゴンドラに乗り、セットの王冠の中に去って行った。
改めて振り返ると指原の11年のアイドル人生を漏れなく振り返る凝縮されたプログラムだった。前田敦子や大島優子が卒業した後、AKBグループを支えた貢献者であることは疑いなき事実だ。
多くのメンバーと絡み、Not yetというユニットも組み、ソロデビューもした。それらを丁寧に盛り込んで、3時間半にまとめていた。そう言えば「アンリレ」だけは今回呼ばれなかった。指原のソロ曲なのにアンリレ中心のカメラワークという無理のある演出は、指原本人も本意ではなかったのだろう。『意気地なしマスカレード』自体はかなりいい曲だったのだが。
また、指原自身のアイドル愛の深さを、まざまざと見せつけられた。
とりわけ新公演の作詞をするという発表には喝采した。生粋のアイドル好きが、自らアイドルを極めて、思い残すことなくアイドルを卒業する。しかしこれからも様々な形で、アイドルと関わって行くことと思われる。今後も彼女から目が離せない。
2013年から5年連続で春にはHKT48のライブを観た。6年目は途切れたが、7年目の今年はまた観られた。
2013年4月日本武道館
2014年4月さいたまスーパーアリーナ
2015年4月明治座
2016年2月代々木第一体育館
2017年4月さいたまスーパーアリーナ
印象に残った点を列挙する。
オープニング映像は、アイドルに憧れた小学生時代の指原の再現映像。彼女は眼鏡をかけていた。ということは、デビュー後はずっとコンタクトなのだろう。初めて知った。
1曲目は『♯好きなんだ』。HKT48メンバー全員が色とりどりの袴姿で登場。卒業式らしい演出で、皆可愛らしい。本人たちも「インスタ映え」すると言っていた。指原の近くに田島芽瑠を発見。
『ロックだよ、人生は』『早送りカレンダー』『スキ!スキ!スキップ!』『ジワるDAYS』まで一気に、ノリの良い曲が続く。指原はステージを走り回ったり、トロッコに乗ったりして、広い会場の全ての観客の近くに来て手を振って行く。
MCを挟んでユニット曲のパートに入る。誰とどの曲を歌うか、考え抜いた構成だろう。
『愛しきナターシャ』は森保まどか、松岡菜摘と。大人っぽい曲なので妥当な人選。
『初恋ヒルズ』は松岡はなと。ソロ曲だが、姉妹のように仲良く2人で歌った。
『君のことが好きやけん』をHKT48研究生 と。全員幼い。
『そばかすのキス』、 『波音のオルゴール』 を続けて多数メンバーと。この2曲は連続した物語として聴ける、通好みの選曲だ。
懐かしいイントロは『Choose me!』。峯岸みなみ、宮崎美穂、そして北原里英 が登場して、オリジナルメンバーのうち4人が揃ったと思ったが、あとで調べたら宮崎は当時チームPBの方だった。細かいことは気にしない。
『LOVE TRIP』は松井珠理奈、小栗有以、向井地美音、岡田奈々と。今後のAKBグループを支えてほしいメンバーだ。
『ハロウィン・ナイト』は白間美瑠、吉田朱里、高倉萌香、矢作萌夏、真下華穂、甲斐心愛
と。
『生意気リップス』を田中美久と。矢吹奈子が不在の中、まるで姉妹のように。間奏のセリフもそのまま。
このあたりで日も暮れて、薄暮の光の中、ステージライトが美しい。
『波乗りかき氷』を本村碧唯、上野遥、村重杏奈と披露。
Not yetの曲が続き『週末Not yet』。大家志津香が登場。北原里英も再登場。そして横山由依。つまりは大島優子ポジションに大家という訳だが、堂々とこなしていた。同じ事務所のはずの大島優子が来られない理由は不明だが、盟友大家がしっかり埋めていた。
『2018年の橋』は初めて聴いた。ベストアルバム収録の新曲だったようだ。本来の歌唱メンバーは指原、宮脇、兒玉、朝長、田島の5人らしい。不在の宮脇、兒玉を除き3人で。
その後1期生メンバーで『夕陽を見ているか?』。AKBグループにとって特別な曲の1つ。初東京ドームコンサートでもいいところで歌われていた。久々の多田愛佳が駆け付け、中西智代梨、谷真理佳も参加。参加できなかった宮脇咲良のビデオメッセージが披露された。
MCを挟んで、全体曲パートへ。『意志』『Make noise』『しぇからしか!』『ぶっ倒れるまで』。
『炎上路線』で柏木由紀登場。指原、柏木でこの曲とはブラックジョークとも取れる。
渡辺麻友がビデオメッセージで登場し、指原との思い出を語る。ビデオだけかと思わせつつ、本人が登場し『アボガドじゃね~し…』を当時の衣装で披露。1年半前、渡辺の卒業コンサートでも披露された。今日のオープニング映像のナレーションも渡辺だったことも明かされたが、自ら気づかなかったのは渡辺ファンとして不覚。
矢吹奈子のメッセージが披露され、『君の名は希望』を音声を重ねてデュエット。
MCを挟んで、指原から故内田裕也さんへのメッセージ後、映像の内田とのデュエットで『シェキナベイビー』。途中から、舞台袖からサイドカーに乗った内田?と思いきや松本人志が登場。指原との丁々発止のやり取りの後、曲の後半を歌って退場。バラエティーの世界における指原の存在感を示す演出だった。
『私だってアイドル!』『Get you!』『メロンジュース』『12秒』『最高かよ』『それでも好きだよ』とコンサートは最高潮に。
本編最後の曲の前に、特報があった。指原がHKT48への置き土産としてオリジナル公演の作詞をするというニュースだ。公演名は『いま、月は満ちる』。これはメンバーが一番喜ぶプレゼントだろう。
「オリジナル公演を一から作り上げる喜びを知らずに辞めていくメンバーが忍びない」「シングルを年1枚しか出せないようではだめだ」とは、運営批判とも取れる言葉だが、批判するより自分ができることをやるという指原の心意気を感じた。作詞もでき、プロデュース力もあり、メンバーのことも熟知している指原ならではの贈り物だ。
『今 君を想う』。HKT48独自の絆ソングだ。「ここに居られなかった3人にも本当はいてほしかった」と指原が語った3人とはもちろん、宮脇、矢吹、そして兒玉。3人の不在は大きい。しかし、逆に言うとそれ以外の主力メンバーはかなり残っていて、今回のコンサートでもそれぞれ見せ場を与えられていた。指原のきめ細かなマネジメントの一端だろう。
アンコールで登場した指原は、丁寧な謝辞を述べた。スタッフ、メンバー、そしてファンへ。噛んで含めるようにゆっくりと語った。スタッフには「メンバーの目を見てよく話を聞いて」、メンバーには「芸能界で活躍することも大事だが、優しく強い女性になってほしい」、ファンには「メンバーに優しくしてほしい」と語ったのは、NGT48のような悲しい状況になってほしくないとの思いからだろう。
アンコールは『いつだってそばにいる』『ジワるDAYS』『私だってアイドル!』。本編で歌った曲をアンコールで再度歌うのは、私は好きだ。アンコール感が強まる。
『ジワるDAYS』からは姉妹グループメンバーやゲスト参加の卒業生 も加わって豪華版だ。
指原の乗るトロッコに柏木、渡辺も同乗してニコニコしながら手を振っている。
ステージに戻って『恋するフォーチュンクッキー』では、センター指原の周りは柏木、渡辺はじめゲスト組。
次の『桜、みんなで食べた』ではゲスト組は上段のステージへ移動。指原の周りはHKT48メンバーが囲む。私の目は申し訳ないが上段の柏木と渡辺に釘付けだった。普段歌ったり踊ったりしたことがない曲なのに、柏木の「持ち歌感」が凄い。独特の身のくねらせ方はHKT48メンバーの踊りとは全く違う曲のようだ。渡辺もブランクを感じさせないアイドル的な所作が健在だった。
全ての曲が終わり、指原はゴンドラに乗り、セットの王冠の中に去って行った。
改めて振り返ると指原の11年のアイドル人生を漏れなく振り返る凝縮されたプログラムだった。前田敦子や大島優子が卒業した後、AKBグループを支えた貢献者であることは疑いなき事実だ。
多くのメンバーと絡み、Not yetというユニットも組み、ソロデビューもした。それらを丁寧に盛り込んで、3時間半にまとめていた。そう言えば「アンリレ」だけは今回呼ばれなかった。指原のソロ曲なのにアンリレ中心のカメラワークという無理のある演出は、指原本人も本意ではなかったのだろう。『意気地なしマスカレード』自体はかなりいい曲だったのだが。
また、指原自身のアイドル愛の深さを、まざまざと見せつけられた。
とりわけ新公演の作詞をするという発表には喝采した。生粋のアイドル好きが、自らアイドルを極めて、思い残すことなくアイドルを卒業する。しかしこれからも様々な形で、アイドルと関わって行くことと思われる。今後も彼女から目が離せない。
2013年から5年連続で春にはHKT48のライブを観た。6年目は途切れたが、7年目の今年はまた観られた。
2013年4月日本武道館
2014年4月さいたまスーパーアリーナ
2015年4月明治座
2016年2月代々木第一体育館
2017年4月さいたまスーパーアリーナ