AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

2022年ベスト10を選定。(ときめき研究家)

2022-12-31 23:06:12 | ときめき研究家
大晦日なので、恒例どおり2022年のAKBグループ、坂道グループの楽曲からがベスト10を選定する。
各グループ1枚か2枚のシングルCDを発売し、その中には私の好きな曲も結構あった。順不同で10曲選んだ。
紅白出場はついに乃木坂と日向坂のみになった。

『情熱の電源』(NGT48)

『夢中人』(NMB48)

『元カレです』(AKB48)

『飛行機雲ができる理由』(日向坂46)

『ビーサンはなぜなくなるのか』(HKT48)

『悲しみの浄化装置』(HKT48)

『New Ager』(SKE48)

『久しぶりのリップグロス』(AKB48)

『月と星が踊るMidnight』(日向坂46)

『一生一度の恋』(日向坂46)


2021年のベスト12はこちら

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榊原郁恵はトップアイドルだった。(ときめき研究家)

2022-12-17 17:52:32 | ときめき研究家
夫を亡くし気丈に振舞っている報道を見て、アイドル時代の榊原郁恵について書きたくなった。
彼女の心情を慮って励ますような文章を書くのは「生身派」で、アイドルとしての彼女の作品を思い出して書くのは「企画派」。私は後者である。

榊原郁恵は、私が最初にファンになったアイドルである。
デビューは1977年1月、第1回ホリプロスカウトキャラバン優勝者として鳴り物入りのデビューだった。当時、私は中学3年生だった。ルックスの「タヌキ顔」は好みのタイプだったが、デビュー曲の『私の先生』、2曲目の『バス通学』が、平凡な学園ソングという印象で、歯がゆく思っていた。3曲目『わがまま金曜日』はテレビで見た記憶もなかった。4曲目の『アル・パシート+アラン・ドロン<あなた』は、タイトルが奇抜なのと、新人賞番組などで何度も見たお陰で、深く印象に残った。彼女の魅力を引き出したいい曲だったと思う。語尾をしゃくるような独特の歌い方が個性として定着して来たように思った。
翌年1978年、『いとしのロビン・フッドさま』『めざめのカーニバル』と、アイドルっぽくポップな曲が続いた。独特の「郁恵ぶし」と言える歌い方がより顕著になって行き、そして代表作『夏のお嬢さん』が大ヒットとなる。ベストテン番組にも長くランクインしていた。健康的、元気、庶民的、性格がいい、といったキャラクターイメージも定着し、一躍トップアイドルになった。
高校2年の夏にして初めてギターに挑戦し、初めて一曲弾けるようになったのも『夏のお嬢さん』だった。コード進行が易しかったのだ。
これ以降、発売されるシングル、アルバムを買い続け、応援し続けることになる。

しかし、周知のように、アイドルとしてのピークは『夏のお嬢さん』で、その後それを超えるヒット曲は出なかった。毎回、様々なソングライターを起用し、いろいろと趣向を変えた楽曲を出し、それなりによい曲も多かったのだが、何と言っても『夏のお嬢さん』が素晴らしすぎて、そのイメージを上書きすることは困難すぎたのだろう。
そんな中でも私が好きだった曲、印象に残っている曲を何曲か紹介する。

『微笑日記』(1979年)はしっとりしたバラードながら「郁恵ぶし」も楽しめる佳曲だった。
『風をみつめて』(1979年)は尾崎亜美のバラード。B面の『ひとりぼっちのクリスマスソング』も含め、新境地と言えるような少し大人っぽい曲。
『イエ!イエ!お嬢さん』(1980年)の作曲はユーミン。久々のアップテンポ曲で、『夏のお嬢さん』を意識したと思われるダサいタイトル。ヒットを狙ったのだろうがやや痛い感じだった。今聴くと案外よい曲だ。
『ROBOT』(1980年)は、彼女の第2のヒット曲だろう。今でもマニアの人気は高い。松本隆作詞、筒美京平作曲の斬新なテクノ歌謡。当時流行っていたYMOを想起させる。モノトーンのタイトミニスカートを着てカクカクした振り付けで歌っていた彼女を今でも思い出せる。
『あなたは「おもしろマガジン」』(1980年)は糸井重里作詞。デートもマニュアル通りの彼を皮肉る歌詞は、いかにも糸井重里らしいが、沢田研二『TOKIO』や松本伊代『TVの国からキラキラ』のようなインパクトはなかった。
他にも上田知華作詞作曲の『ガラス色の午後』(1983)、B面だが杉真理作詞作曲の『悲しきクラクション』(1983)なども意欲的でハイセンスな曲だった。
ダ・カーポ作詞作曲の『女友達代表』(1985)が久々のヒット曲となる。コミカルな中に友情を感じさせるウエディングソングだが、その曲はたぶんアイドルポップではなかった。その後、アイドルは卒業し、好感度の高いタレントとして活躍を続け今日に至っている。

気の毒だなと思いながら見ていたのは『ザ・トップテン』(1981年~)の司会だった。器用でソツなく何でもこなし、好感度が高いキャラクターを買われての起用だったのだとは思う。自分自身が、まだ3か月に1曲新曲をリリースする歌手でありながら、アイドルを見下したような発言も散見される堺正章とコンビを組み、誠実に司会を務め続けた。自分より若いアイドルが歌うのを紹介しながら、自分の曲が10位以内にランクインすることはなかった。新曲が出た時にスポットライト的に歌わせてもらうことも、私が見ていた限りではなかったと思う。あるいはそれをしないのが彼女の矜持だったのか。

また、以前このブログの記事にもなったが、1982年のNHK紅白歌合戦に出場し、自分の持ち歌ではなくイルカの『なごり雪』を歌ったことがあった。その時の心情を想像すると、やはり不本意だったと思う。その不本意さを、10数年後のカラオケ番組で、正にその曲を「歌詞を見ずに最後まで歌いきる」という形で晴らしたのを目撃し、勝手に涙を流して感激した。

もうひとつ。1981年から1987年まで、毎年夏に、ミュージカル『ピーターパン』の主役を演じ続けたのも彼女の大きな勲章だろう。「現場派」ではなく「書斎派」の私も、1981年に新宿コマ劇場に観に行った。今でこそアイドルが舞台に出演することは珍しくないが、当時としては画期的で、かつ商業的にも成功したというのは素晴らしいことだろう。ホリプロの企画力も凄いと思うが、榊原郁恵というタレントの力がなければ成し遂げられなかった成功だと思う。

演技で言うと、テレビ番組『ナッキーはつむじ風』は毎週欠かさずに見ていた。30分番組の学園ドタバタドラマだったが、ポジティブで魅力的な彼女のキャラクターイメージにぴったりの役柄で、楽しく見ていた。続編というか、社会人編の『愛LOVEナッキー』も良かった。
このブログの初期ライターであるナッキーさんのペンネームは、この番組が由来だと聞いている。1984年にナッキーさんと知り合った時に、お互い榊原郁恵ファンだったことで意気投合した。

末筆ながら、渡辺徹さんのご冥福をお祈りします。
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日向坂46『月と星が躍るmidnight』を聴く。今年最高のシングルかも。(ときめき研究家)

2022-12-04 22:26:49 | ときめき研究家
カップリング曲にも好きな曲が多く、どの曲も個性的で聴きごたえがある。もう何週間も通勤時に聴いている。私にとって、今年最高のシングルかもしれない。

『月と星が躍るmidnight』。
シングル表題曲らしい楽曲。ゆったりとしたAメロ、Bメロと、対照的に早口で言葉を連射するサビ。耳に残る楽曲だ。
タイトルと歌詞の内容が直結しない。タイトルからはロマンティックな内容かと想像したが、実際は失ってしまった若い情熱へのノスタルジーを歌う苦い歌詞だ。しかし、その苦さがあまり切実に伝わって来ないのはなぜだろう。
大人たちからの抑圧に反発し、熱い情熱を滾らせていたが、いつの間にか反発していたはずの「大人」になってしまったと嘆いている。でも、まだ間に合うかもしれない。もう一度あの頃に情熱を取り戻したい、そのような歌詞だ。でも今は理不尽にグランドを走らされるような抑圧は受けていないはずだ。窓ガラスを割りたいような反発をぶつける相手もいないはずだ。だったら今の自由を謳歌すればいいだけではないか?
推察すると、望みは「あの頃」に戻ることではないのだ。抑圧を受けて、それに反発するだけでは本当の夢は叶えられない。抑圧から自由になった今、自らの意思で自分の道を切り拓くことが必要なのだ。ただそのやり方が分からなくて苦しんでいるのだ。抑圧されていた「あの頃」は、それに反発することが自由だった。でも、もう「あの頃」には戻れない。
夜中に校庭で寝ころび、非常階段から屋上に出たら美しい朝焼けが見られた。この場面は印象的だ。SKE48『兆し』を思い出すような場面だ。新しい朝に、毎日生まれ変わる自分を発見し、本当の悩みと向き合うことができただろうか。

『HEY! OHISAMA!』。
こういう曲調を「スカ」と言うのだろうか? 音楽のジャンルに疎いので自信がないが、管楽器の入った小編成のバンドで、独特のリズム。何となくワクワクする曲調だ。渡辺麻友『ラッパ練習中』と共通する。
歌詞は、日向坂46のテーマソングと言えるような内容。日向坂46はファンのことを「おひさま」と呼ぶようなので、この曲はファンへの呼びかけになっている。ライブでは、老若男女みんなひとつになって、ハッピーオーラで楽しもうという能天気なナンバーだ。チームBで言えば『みなさんご一緒に』のようなものだ。
ファンにとっては嬉しいプレゼント、大切にしたい曲だろう。

『その他大勢タイプ』。
カッコいい彼を追いかけるのには疲れた。ライバルがおらず独占できる「その他大勢タイプ」の彼がいい、というちょっと打算的な歌だ。カッコよくなくても、個性的な魅力を私だけが知っている、というような歌は過去にもあった。『ドリアン少年』『逆転王子様』『ゴルゴンゾーラ』『うしろゆびさされ組』などだ。でもこの曲は、個性的な魅力も不要、「その他大勢タイプ」がいいと歌う。さすがに相手に失礼ではないか?
曲調も、歌詞に対して大仰な感じで、あまり好きな曲ではない。少人数ユニットで、各メンバーの声が聴き分けられる点はいい。

『10秒天使』。
10秒目が合うと恋に落ちるというのは「定説」なのだろうか?てんとうむchuの『君だけにchu chu chu』では、通学途中にいつも見ている彼女と10秒目が合ったと喜んでいた。この曲の彼は、恋に落ちると苦しいからと目を逸らすと歌っている。なんて無欲な片思いだろう。(片思いの貪欲さを分析した過去記事はこちら
教室で斜め前の子に恋してしまうのは、『ポニーテールとシュシュ』の頃からのお約束。
曲調はやや退屈だが、少人数ユニットでそれぞれの声が楽しめる。歌い出しで「教室でぇ さりげなくぅ」と
力なく声が漏れてしまうのは、肺活量がないからなのか? 島崎遥香を思い出してしまう。

『孤独な瞬間』。
まるで中森明菜のようだ。短調のサウンド、低い声。『禁句』とか『デザイアー』を想起させるような曲だ。渡辺麻友が松田聖子、柏原芳恵、小泉今日子を想起させる曲を歌っていたのと同様の趣向と見た。
ソロで歌っているのは斎藤京子とのこと。表題曲のセンターでもあるらしい。現在の人気メンバーなのだろう。声も中森明菜に似ている。
歌詞の内容は『飾りじゃないのよ涙は』へのリスペクトのように思える。17歳の頃の孤独でやさぐれていた自分を思い出しているという歌詞だ。どのようにやさぐれていたのかは具体的ではないが、「ぼったくりバー」「パトカーを呼ばれる」など、なかなかに過激な歌詞だ。中森明菜が「速い車に乗せられ急にスピンかけられた」と歌ったような、象徴的な表現だ。
パトカーは渡辺麻友も『強情な純情』で、「パトカーで帰る」と歌っていた。

『ブルーベリー&ラズベリー』。
切ない曲だ。そして不思議な曲だ。前半部分は普通だが、サビで一ひねりが効いている。
前半で描かれるのは、卒業を半年後に控え、微妙な関係の2人だ。好きだと告げることなく、分かれの気配に怯えている。『ひこうき雲』の2人、『抱きしめちゃいけない』の2人を思い出すような2人だ。
そういう切ない別れを歌った曲と思いきや、サビでムードが一転する。突然歌われる「ブルーベリー&ラズベリー」とは何のことだろう。突然抽象的な歌詞に、聴き手は考えさせられる。
お互いをブルーベリー、ラズベリーと呼び合い、「似ているようで違う2人」だと考えていた2人。友達でもない恋人でもない2人。ブルーベリーとラズベリーのように、似て非なる2人だと再認識したのだろうか。卒業後は、2人はどうなるのか。その不安は小さな果物のように甘酸っぱい。

全く関係ないが、80年代のアイドルグループでベリーズという3人組がいた。それぞれが、ブルーベリー、ラズベリー、ストロベリーと称していたことを思い出した。

『一生一度の夏』。
ベタだけど心を揺さぶられる名曲だ。
夏は毎年来るけれど、今年の夏は人生でも一度きりの夏だから、大事に、悔いがないように楽しもうという歌詞だ。いろんなグループ、歌手が歌ってきた、よくあるテーマで、普遍性がある。例えば、『直角Sunshine』の高校3年の夏は受験で忙しいから会うのは控えよう、などというのは大人の理屈であって、高3の夏にしかできない経験もあるのだ。だから後悔がないよう、やりたいことをやった方がいいというのがこの歌だ。
しかし、これは案外当事者には見えない真実かもしれない。若い時は、人生は永遠で、来年もまた同じ夏が来るものだと根拠なく信じていた記憶がある。

サビのメロディーと歌詞が完璧にマッチしていてゾクゾクする。「一生一度の夏が過ぎて行く なぜだろう涙が溢れ出す」。聴いている私も涙ぐみそうになる。サビに入る直前の大げさな伴奏もまた素晴らしい。
1点だけ、評価が分かれそうなのは、エンディングの歌詞だ。「一生一度の夏 今を大切に」。これは蛇足ではないか?1曲かけて歌ってきたことを、最後に一言で纏めると確かにそうなるが、わざわざ言わなくてもいいではないか?でも、まとめとして最後に言った方が分かりやすい、との意見もあるのかもしれない。

過去のアイドルソングのアイテムも多数登場していて楽しい。
テトラポットは乃木坂46『ざぶん ざざぶん』にも出てきた。
バイトで忙しい彼が突然現れるのは、南野陽子『八重歯のサンタクロース』と同じパターン。
「足跡が消える」「日焼けが褪せる」は、『Everyday、カチューシャ』『さよならクロール』など数多の曲で使われている、もはやアイドルポップの「季語」。
「秋色の風」は松田聖子『風は秋色』。その秋色の風が「手をつなげ」と言う擬人化は、古くは『てんとう虫のサンバ』で虫たちが「口づけせよ」と囃し立てたのと同じ技法。
波がサンダルをさらっていくのは『ガールズルール』だったが、この曲では麦藁帽に変えている。
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