AKBグループの中でソロ歌手として魅力があると思っていたのが、渡辺麻友、柏木由紀、山本彩の3人だった。一般的な意味での歌唱力があるだけでなく、自分の持ち味を出すことができる存在だった。
渡辺麻友が芸能活動を停止した今となっては、柏木と山本には頑張ってもらいたい。
時を同じくしてその2人のシングルが発売された。
柏木由紀『CAN YOU WALK WITH ME?』。
スローなバラードをメロウな歌唱でしっとり聴かせるのが柏木の持ち味だが、この曲ではリズミカルでポップな味わいを出している。それはそれで柏木の魅力の幅が広がって良いと思う。以前のライブで、自分の曲はバラードばかりで、一番アップテンポなのが『ジェラシーパンチ』だと語っていたと聞いたことがある。その曲より今回の新曲はアップテンポだ。
ただ不満があるのは、歌詞だ。秋元康作詞でないのは意欲的でいいが、30歳の彼女が歌うにしては子供っぽい歌詞だ。「だめです」「言いたいです」「聞いてほしいです」という小学生の作文みたいな文末が気になる。それから字余りというか、メロディーへの歌詞の乗せ方に違和感がある。「君いてくれたから」が「きみてく れーたから」になっているし、「途中なんです」が「とちゅなんです」になっている。「私の夢」は「わっしの夢」と聞こえるし、「変わらない」は「かわ(裏声)ない」だ。こういうずらした歌詞が流行なのかわからないが、私には受け入れ難い。
柏木の歌唱の魅力は、歌詞がはっきり聞き取れ、自然に頭に入って来るところだと思うので、こういうわざと外したような歌詞はフィットしていないと考える。
山本彩『ドラマティックに乾杯』。
山本彩の自作詞、自作曲の楽曲ということもあり、これまでの彼女の楽曲と同じ路線だ。柏木の新曲がイメージチェンジなのとは対照的だ。
ドラマ『その女ジルバ』の主題歌。ドラマの評判はすこぶる良かった。池脇千鶴演じる40歳の平凡なOLが熟女だけのナイトクラブに勤め始めて人生が変わるという内容で、池脇の大胆なイメージチェンジも話題になった。私も第2話まで見たが、残念ながら脱落した。私自身にナイトクラブで楽しむといった習慣がなく、今一つ熟女ホステスさんたちに感情移入できなかったのだ。でもドラマとしては丁寧に作られていたと思う。
それで山本が歌う主題歌だが、ドラマの内容にぴったり合った歌詞、曲調だ。ぴったり合い過ぎていて面白みがないくらいと言えば難癖になるだろう。
でも、ドラマに無理やり合わせているのではなく、山本が歌いたくてこれまで歌って来た楽曲にも通じる内容だ。気持ちよくドスの効いた声で歌っているのもいつもながらの山本だ。
『365日の紙飛行機』に代わる山本彩の代表曲になるのだろうか。
渡辺麻友が芸能活動を停止した今となっては、柏木と山本には頑張ってもらいたい。
時を同じくしてその2人のシングルが発売された。
柏木由紀『CAN YOU WALK WITH ME?』。
スローなバラードをメロウな歌唱でしっとり聴かせるのが柏木の持ち味だが、この曲ではリズミカルでポップな味わいを出している。それはそれで柏木の魅力の幅が広がって良いと思う。以前のライブで、自分の曲はバラードばかりで、一番アップテンポなのが『ジェラシーパンチ』だと語っていたと聞いたことがある。その曲より今回の新曲はアップテンポだ。
ただ不満があるのは、歌詞だ。秋元康作詞でないのは意欲的でいいが、30歳の彼女が歌うにしては子供っぽい歌詞だ。「だめです」「言いたいです」「聞いてほしいです」という小学生の作文みたいな文末が気になる。それから字余りというか、メロディーへの歌詞の乗せ方に違和感がある。「君いてくれたから」が「きみてく れーたから」になっているし、「途中なんです」が「とちゅなんです」になっている。「私の夢」は「わっしの夢」と聞こえるし、「変わらない」は「かわ(裏声)ない」だ。こういうずらした歌詞が流行なのかわからないが、私には受け入れ難い。
柏木の歌唱の魅力は、歌詞がはっきり聞き取れ、自然に頭に入って来るところだと思うので、こういうわざと外したような歌詞はフィットしていないと考える。
山本彩『ドラマティックに乾杯』。
山本彩の自作詞、自作曲の楽曲ということもあり、これまでの彼女の楽曲と同じ路線だ。柏木の新曲がイメージチェンジなのとは対照的だ。
ドラマ『その女ジルバ』の主題歌。ドラマの評判はすこぶる良かった。池脇千鶴演じる40歳の平凡なOLが熟女だけのナイトクラブに勤め始めて人生が変わるという内容で、池脇の大胆なイメージチェンジも話題になった。私も第2話まで見たが、残念ながら脱落した。私自身にナイトクラブで楽しむといった習慣がなく、今一つ熟女ホステスさんたちに感情移入できなかったのだ。でもドラマとしては丁寧に作られていたと思う。
それで山本が歌う主題歌だが、ドラマの内容にぴったり合った歌詞、曲調だ。ぴったり合い過ぎていて面白みがないくらいと言えば難癖になるだろう。
でも、ドラマに無理やり合わせているのではなく、山本が歌いたくてこれまで歌って来た楽曲にも通じる内容だ。気持ちよくドスの効いた声で歌っているのもいつもながらの山本だ。
『365日の紙飛行機』に代わる山本彩の代表曲になるのだろうか。