a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

シンチャオ! ベトナム 11日目

2009-03-09 13:53:06 | 旅公演
昨日、お土産を買いつくしたので、
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午前中は、
ホテルから歩いてすぐの所にある戦争証跡博物館へ。
その名の通り、
ベトナム戦争の傷跡をありのままに伝えている。
写真展示のコーナーには、
13年前のベトナム公演時に学習会でお呼びした石川文洋さんと、
今回の学習会でお呼びした中村悟郎さんのコーナーがあった。
特設展示では、世界中の子どもたちの戦争や平和などの展示の隣に、

いわさきちひろの展示。
ベトナムにB52を飛ばせてしまった日本と、
理不尽なベトナム戦争に反対した日本、
そして、その後の傷跡を追っている。
ベトナムで感じるのは、親日の雰囲気。
ODAをかなりもらっているので、
第二次大戦中の日本軍の暴挙は、
教科書に載っているだけで、
あまり触れられないという。
良くも悪くも、
関係は変わっていくということか…。

今日は午後3時開演なので、
昼過ぎに劇場入り。
ベトナム公演ラストのステージ。

開場時間になっても、
昨日のような勢いがなく、
一瞬不安に。
それでも、人並みは途切れない。
5分遅れて開演。
開演しても、波は途切れることなく、
気がつけば2階もいっぱい、
立ち見まで出る始末。
ほんと、遅いよ!

芝居は、ほんとにこのシリーズで一番良かった。
客席も、すごく良い!
通訳のティちゃんが、
昨日よりも今日のがおもしろかったって、
うるうるしながら話していたって!!
とにかく反応が的確。

じゆうなリアクションがうれしい。
とくにラストの裁判のシーン。
普段はシリアスなシーンとして、
結構じっくり集中した客席で、
息を殺すようなことが多いんだけど、
ブレヒトの書いたこの作品は、
その中にも皮肉や、
ユーモアがちりばめられている。
その部分をきちんととらえて、
日本とはまた違う湧き方が、
おかしい。
でも、
こう観てくれたらいいなぁ、とどこかで思っていた。
そんな反応は、客席に一緒にいて、
ほんとにあったまる。
浅ちゃんのカーテンコールも傑作だった。
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ベトナム大好きになったやん・スン役の太郎を例に出して、
「ベトナムにおいていくので、
ヤン・スンのように叩きなおしてください!」
だって!
バカうけでした。
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ブレヒトは、
アジアの架空の町セチュアン(四川省?)を舞台にしました。
人間が生まれて、生きて、死んで行く、路上。
人が出会い、別れ、
食事をし、生活をし、
恋をする場所。
ベトナムには、まさにその風景があった。
路上に生きるエネルギーが発散されていた。
どの町の、
どの道を歩いても、
そのエネルギーを感じた。
そういう経験がまた、
今度の公演を、
さらに引っ張り上げたんだと思う。
この班は、
今回のベトナム公演が終わると、
メンバーが変わる予定。
このホーチミンでのラストステージが、
このメンバーでの最後の公演…かなぁ。
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終演後はバラシ。
2階にある劇場で、荷物を階段から降ろすのと、
外の暑さで、
結構時間がかかるかと思ったが、
みんな頑張ったので、
2時間程度で終了。
ホテルの打ち上げ会場へ移動。

打ち上げは、
ホーチミンの日本人関係者、
日本語学校の方や、
演劇関係者、
そして、ビロタスのスタッフと、
もちろんハノイ青年劇場の面々。
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この日の24時のホーチミン発のフライトなので、
20時くらいから始まって、
22時にはバスに乗って出なければならない。
かしこまったあいさつと、
フランクな話し声と、
なんだか、駆け足での打ち上げで、
もう、みんな、わいわいがやがや。
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挨拶をきちんとしていただいた皆さん、ごめんなさい!!
やっぱり青年劇場のスタッフと別れるのが、
一番つらい。

同じテーブルの人たちとも芝居の話をしたり、
もう、
なんだか、すごい状態。
青年劇場の舞台装置のトゥアンが、
一人ひとりに記念のメッセージと、
ベトナム風の絵をくれた。
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ほんとに言葉は通じないけど、
あたたかい気持ちが通うのは、
同じ演劇という芸術を創造する瞬間をともにしたからだ。
彼らは僕らの本気の気持ちに、
最高の形で答えてくれた。
彼らなしで、
今回の公演の成功はなかった。
本当にありがとう。
そしていよいよタイムアップ。

バスに乗り込み、
見送られながら出発。
トゥアンと宴会部長のハイはバスに乗り込む。
空港まで見送ってくれるって。

ホーチミンの空港は、見送りの人は中には入れない。
入り口で、お別れ。
青年劇場の副代表のビンさんと、ニャンさんと、
スタッフのトゥアンと、ハイ、
それにビロタスのルーンさんとお別れ。
チェックインでは、
案の定超過料金を取られましたが、
仕方がない…。
手持ちのドルで精算できて、一安心。
ソウル経由で帰国するカメラマンの荒木さんとお別れ。
荒木さんは帰国したら、
次はスペイン、そのあとは、キューバだって!!
いいなぁ~~~。

それにしても、この多忙な最終日は、
たいへん!!

深夜に立って、朝成田着。
シャワーも浴びてないので、
なんだか不快なまま。
飛行機では身体中が痛くなるし。

公演の興奮の余韻とともに、
寝不足と、
花粉症ショックに迎えられる。
先発4日+11日間+1日のベトナム公演、
終了。


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