近畿大学では、入試監督、高校訪問、出張講義、オープンキャンパスなどの業務をすべて「通常業務に含まれる」として、手当なしで教員に強制しています。つまり、これらの業務を無制限に教員に押し付けることが可能となっています。
— 近畿大学教職員組合 (@unionkin) 2019年2月6日
情報ありがとうございます。ただ、本組合が調べた範囲では、これらの業務を追加業務とみなし、手当の付く大学のほうが多数派でした。しかし、こういう情報がなければ、手当が付かないのが当たり前だと思ってしまう人が多く、抗議の声も上がりにくいのかもしれません。
— 近畿大学教職員組合 (@unionkin) 2019年2月6日
「手当の付く大学のほうが多数派でした」とはあるが、「本組合が調べた範囲」とはなんぞ、という話にはなる。
なお当方では全て通常業務扱い。
まあその、twitterでは文を短くせざるをえないが、背後ではきっちり理論的整理、統計処理をしておくべきである。どの層にどのようなメッセージを送ろうとしているのか、など。
例えば
「志願者数日本一」などと法人は浮かれていますが、その裏では、教員を研究者・教育者とみなさず、「残業代なしで何でもやってくれる便利なコマ」と考えています。多くの業務を「通常業務に含まれる」として、無制限に働かせ放題。
— 近畿大学教職員組合 (@unionkin) 2019年2月1日
で、背景の事情は多少みえてくる。前期・後期の二回ならともかく、何回入試やってんだ、とか。
参考:近畿大学入試情報サイト「2019年度(平成31年度)入試情報ガイド」
参考:近畿大学入試情報サイト「2019年度(平成31年度)入試日程・制度」
「11月17日(土)/11月18日(日)[試験日自由選択]」
「11月18日(日)」
「12月1日(土)/12月2日(日)[試験日自由選択]」
「12月2日(日)」
「1月26日(土)/1月27日(日)[試験日自由選択]」
「1月27日(日)」
「2月10日(日)」
「2月11日(月)/2月12日(火)[試験日自由選択]」
「2月13日(水)/2月14日(木)[試験日自由選択]」
「3月8日(金)/3月9日(土)[試験日自由選択]」
「3月3日(日)」
「3月13日(水)」
これにさらに、推薦入試(一般公募)・センターテスト利用式、専門高校等推薦入試、AO入試がはいる。
流石にきっつい。各学部は各学部の入試だけに関わる、という制限をかけても、試験日だけで10日ほどつぶれる。採点日・チェック日を考えると、まあ、入試の実務だけでも30日はつぶれるかな(1.5労働月といったところかなあ)。
うん、これは文句をいってしかるべきだろう。さすがに悲鳴をあげた、というわけなのだ。
あとまあ、労働組合的には―
東大が5年超の非常勤講師を無期雇用に切り替える方針。久しぶりに明るいニュースだが,この動き,他の大学にも広がってほしい。【東大,5年超の非常勤講師を無期雇用 組合は広がり期待 - 朝日新聞デジタル】https://t.co/JEHyvbIUph
— poppo-k (@poppopipi) 2019年1月25日
―なのだろうが、つまり―
手放しで喜べない。この影響で最近の任期が1?3年に縮んでいる。 https://t.co/9Ft4dkVJzz
— 三鷹うい (@Oui_mitaka) 2019年1月26日
こうした層にはアピールしないわけである。
まあその、光もあれば闇もあるといったところで。
五年以上勤めている非常勤講師がいると、その席が空かないため、若手が教歴つけることがその分、困難になるのですよね。私はそのマイナスの影響を被ったほうなので、この点は気になる。
そこで多くの非常勤ポストを1~3年とかに限って回転を速めると、まあチャンスがひろがるし、あと自分の適性をみて退出するひとも発生するだろう。「あ、だめだ、オレ、教育は向いてない」とか思うとか。ただ非常勤講師の生活の安定度は損なわれますが。
そんなわけで、非常勤講師の制度をどんなふうに位置づけるのか、というのと、個々の非常勤講師さんの生活・人生設計をどう考えるのか、という、非常に難しく面倒くさい問題をしっかと考えるべきなのである、その専門家は。
研究者を目指す諸君,もはやこういう時代なんだぞ。「東京大学特任研究員 時給1700円(週30時間)」52週をフルに働いて,東大のポスドクが年収265万円。https://t.co/rnDRpFD3PE
— ポスドク問題とアカデミアを考える会 (@UNIONTELLING) 2019年1月10日
彼氏がポスドクでした死にたいくらい恥ずかしくて惨めなデートでした博士持ちなのに年収300万てありえなくないですか?結婚観を聞いても「2年の任期の後はどうなるかわからない」て言うし週末も一日実験てなんだよって感じでしたあたし何かおかしいこと言ってますか?普通の感覚ですよね?
— あぴと@東京 (@tokyocicada) 2019年2月3日
「ポスドクで300万あればいいじゃないですか」(素)。
こちとら非常勤講師の口もポスドク職もなにひとつ当らなかったんだ。
まあ、その、「お前は任期なしに当っただろ」と言われたら…なのだが、年収200万が神の国に見える低収入生活はきっついものがあった。一度もとどいたこと、ないな、200万。
なお
大学院設置すごろく 「博士マル合教授のひとりが脳梗塞で倒れる 7つもどる」。
— PsycheRadio (@marxindo) 2019年2月7日
本気で洒落にならん。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます