空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

二人目の警官,死亡―スペイン,Eta問題

2007-12-06 21:45:24 | Newsメモ
 なんだか日本語報道を殆ど見ませんのでメモです。

 先の土曜,フランスの町でフランス警官と共にバスク分離派Etaの捜査に携わっていたスペイン警察官2名がEtaに銃撃され,一名は即座に死亡:

Reuters ETA gunmen kill Spanish policeman in France Sat Dec 1, 2007 2:55pm EST

 今一名は昏睡状態。その後死亡:

BBC news, Europe 'Eta attack' kills second officer 5 December 2007

 犯人グループは2名まで逮捕,残り1名は逃亡中。
 たまたまEta活動家たちがカフェテリアで休憩中,そこに警官たちが入ってきたのだそうですね。スペイン警官さん2名は顔を知られていて,『おい,奴等だぜ』ってなものです。双方が双方を認識し,警官さんが外に出るとEtaの人たちも警官らを追っていって,至近距離から銃撃。ひとたまりもありません。

 事情はさらっと流し読みしただけではわかりませんけど,まぁまさか,街中でいきなり銃撃とは,隠密行動も情報活動もあったものじゃない。『ニアミスしました』と言うこと自体が,こうした場合,貴重な情報なんじゃなかろうか―双方にとって。

 フランスの大臣さんは,これは例外的な事件で,冷血な振舞いだと述べる由。

 そんなわけでスペインでは大規模抗議行動が行われたと:BBC Spanish rally for shot policeman 4 December 2007

 ところがザパテロ首相はご欠席。議論の対象になるわけです。
 というのも,彼は対Eta対話路線であって,その方針が―空港テロに引き続き,今回の警官いきなり銃撃事件で全く破綻状態にあり,警官一人目さんのお葬式の際,参列したザパテロ首相に非難の声が投げつけられたというのです。

 デモは,対テロにより果断な態度を―というものなわけで,もしザパテロ首相が参加したなら,それははっきりした態度表明になるでしょうから。ちょっと考えてしまうのも無理はない,のでしょうが。

 まぁねぇ。対テロ組織対話推進派にとっては,どうしたって逆風ですよねこれ。

 まぁなんですか。スペインのこういう振る舞いが,普通の国の態度なんでしょうね。状況は異なりますが,国外で日本の警官が殉職した例として高田晴行氏のことを思い出しました(googleで拾った当時の新聞論説記事―日本財団図書館,1993/05/21 毎日新聞朝刊 [記者の目]PKO国会論議 認識不足、慌てる与野党)。
 大変ですよね日本の場合。うっかり死ねないし,優勢な敵に襲撃されて1名であれ殺されたら,全部隊撤退論が巻き起こりかねない。

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