このニュースを見て、「経済死んでも、自殺者減ってる」と思うのは短絡的。自殺要因の発現から自殺で亡くなるまでの日数は平均7.5年(中央値は5.0年)。人は悩み続けて最後に死を選ぶのだから。https://t.co/El6oW9NY7A
— 安田祐輔@引きこもり・発達障害を支援する経営者 (@yasuda_yusuke) May 12, 2020
ならば、できるだけ良いような作文をすれば「7.5年前(中央値5.0年)の悩みでこの4月に死ぬはずだった人が、ちょっと判断を保留した」ということで。とりあえず、さしあたり、1か月程度は命を長らえた人たちが結構いた、というふうに作文できる。個人的には、まあ割と結構なことじゃないか、と思う。
…いやその、現に経済がお亡くなりになっているわけで、これを原因とする直近の自殺者が増えかねないあたりは作文でのフォローができないわけですが…。
tbs 4月の自殺者数、前年比約20%減 May 2020,12日 20時15分
「厚労省などによりますと、先月の全国の自殺者数は前の年の同じ月に比べ359人少ない1455人で、19.8%減ったことがわかりました。少なくとも最近5年間では最も大きな減少幅だということです」
1455人というと、単純計算で12で掛ければ17460人。月ごとの変動が大きそうな数字だから、こんな単純には行くまいが(しかし1455+359に12を掛けると21768となり、昨年度「実績」数に近似する)、もしもこんなペースなら夢の「2万人切り」コースである。ここ20年くらいの夢の数字だ。人命尊重の立場、人命を基準とした判定からすれば、まあ結構なことというべきだろう。
「新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、家族ら同居する人が外出せず家にいることや、職場や学校に行く機会が減り、悩むことが少なかったことなどが要因とみられています」
家族関係が良好な場合に限られるだろうけれど、実際のところ、近隣のご家族の家族の交歓―キャッチボールしたりサッカーボールで遊んでたり、一家でわきゃわきゃ遊んでたり、犬の散歩したり…―が、ふだんより多く見られた昨今の本務校キャンパスである。
おそらく余暇の増大が心の支えになった例も相当数あるのだろう。
…家庭内がアレだとアレな地獄が展開しがちかもしれないが。妊娠数増加とか、まあ、その。
他の報道では自殺関係の相談が増加したともあり、となると、相談に行く時間の余裕を取れるようになったという可能性もあるにはある。
毎日新聞 コロナ拡大で増える自殺相談 支援団体「1人抱えず、心の内を打ち明けて」 2020年5月9日 05時30分(最終更新 5月9日 05時37分)
「新型コロナウイルスの感染拡大で、自殺相談を受ける団体に電話が相次いでいる。「収入が減り生活が立ちゆかない」「人と会う機会が減り孤独を感じる」といった不安から自殺を考える人が多いという」
「東京都の40代女性は、経営するIT系企業の業績が悪化し、3月下旬ごろから自殺を考え始めた」「「葬式はしない」「保険関連の証書は机の本棚」。女性は家族宛てに「遺書」のようなメモを書いたファイルを自宅のパソコンに保存している。約7年飼った愛犬は保護団体に引き渡した」
7年飼ったわんこを引き渡す…というのは大ごとだ。
とまあ、こうした経済関連死は、現に微妙に発生し始めているのではあろう。しかし本格的に始まる前に手を打てれば、あるいは経済が正常化すれば、一定程度は防ぐことができるだろうから…。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます