@seyarumi 瀬谷ルミ子 (Rumiko Seya) 「ソマリア内戦。一旦の小決着。暫定政府・アフリカ連合軍と戦闘しているアルシャバブが、首都モガディシュから撤退。暫定政府が穏健派の民兵組織アルスナと組んだのと、自爆テロ戦略に反対する一部の司令官が離脱してからアルシャバブが一気に負け越していた。」2011/08/06
@seyarumi 瀬谷ルミ子 (Rumiko Seya) 「とはいえ、当面アルシャバブは兵力が必要な戦闘から、少ない人員で実施可能な自爆テロを増やして対抗するだろう。」2011/08/06
以上,最近の大変動と今後の見通しについて概説,終了(引用)。
日本語報道:
時事通信 イスラム過激派が首都撤退=暫定政府は解放宣言-ソマリア 2011/08/06-19:59
「ソマリアからの報道によると、暫定政府と激戦を繰り広げてきたイスラム過激派組織アッシャバーブは6日、首都モガディシオから撤退した。暫定政府のアハメド大統領は同日、首都からのアッシャバーブ駆逐を受けた「解放宣言」を行い、次はソマリア全土の掌握を目指すと誓った。
暫定政府を支えるアフリカ連合ソマリア平和維持部隊(AMISOM)によると、同部隊などが5日夜から激しい攻撃を行った結果、アッシャバーブ側が総崩れになった。暫定政府報道官はロイター通信に対し、ソマリアにとって「輝かしい日」だと述べた」,以下略。
各社報道はこれに準ずるものと思われる。地元紙と一字一句異ならないように思う。
BBC版:
BBC Somalia's al-Shabab rebels leave Mogadishu 6 August 2011 Last updated at 13:34 GMT
5日(金曜)から戦闘があり,夜間を利用してアルシャバブがモガディシュから撤退。その事実は政府側もアルシャバブ側も認める。政府側は(無論)これを勝利とするが,アルシャバブ側は(勿論)「戦術の変更"change of military tactics"」と表現する。
Sheikh Ahmed大統領は記者会見で言う,「ソマリア政府はAMISOMに支援されてソマリア政府軍が得た成功を歓迎する。敵,アルシャバブを打倒したのだ」。
他方アルシャバブの広報担当Ali Mohamed Rageは,しかし他の地域からは撤退しないとし,「我々の勢力のこの撤退は,単に敵に対する反撃を意図してのことだ。人民は数時間後には喜ばしいニュースを聞くことだろう」。「我々は,どこであれ我々がいるところで敵と戦う」。
AMISOMとしては,モガディシュ全域にすぐさま展開することはしない。Paddy Ankunda中佐(ウガンダ軍)が説明する。
BBCがアナリストたちの見解として伝えるところでは,アルシャバブの撤退はアラブ諸国からの資金援助が細り,アルシャバブが軍事的に弱体化したことによるという。
BBCのWill Rossが説明していわく,これは勝利と称するには早すぎる。アルシャバブはゲリラ戦闘に切り替えると言っている。自爆テロ,手榴弾攻撃,或いは地雷。2006年のイスラミストの後退の際にも同様の勝利を告げるノイズがあったではないか。一か月もしたら彼らは帰ってきて混沌の巷と化した。とはいえ,ゲリラ戦闘の結果アルシャバブは融解するかもしれない。AMISOMは事態を祝福してはいない。むしろ注意深くある。援助行動がより容易になるかどうか,不明瞭だからだ―。
―モガディシュに平穏な日々が来るとは,ほとんどの分析者が思ってはいない。
―妥当極まりない説明。
Shabelle Media Network Al shabaab deserts Mogadishu 6 August 2011
こちらの説明では戦闘の当事者はソマリア暫定政府軍+AMISOM+Ahlu Sunnah軍 対 アルシャバブ。現場はHodan他。但し戦闘自体は相当個所でアルシャバブ側から仕掛けたということになっている:「Most of the battles, which were launched by Al shabaab fighters, took place in the districts of Hodan, Howlwadag, Wardhigley, Daynile and parts of northern Mogadishu」。
全体の撤退のために敵兵力を一部前線兵力で拘束したということなんだろうか。それなら,日本語報道にある,一部地域になおもアルシャバブは食らいついているという情報が納得されよう。或いはRageの言う「喜ばしい情報」がこの攻勢なのだろうか。
Shabelle Media Network Al shabaab admits its withdrawal from Mogadishu 6 August 2011
rageは,AMISOMを支援しているとの廉で米国とフランスを非難しつつ「He threatened they will launch heavy offensives on Somali and AMISOM forces in the hours to comes and recapture the areas they have retreated」などという。
なおAMISOM側の攻勢はここ暫くずっと行われていたそうで:
Shabelle Media Network AU Force Presses Offensive to Ease Somali Food Aid 2 August 2011(VOA)
フットボールスタジアムなどアルシャバブの巣食う地点を攻撃,食料援助活動の活動領域拡大を目指していたとのこと。
@seyarumi 瀬谷ルミ子 (Rumiko Seya) 「とはいえ、当面アルシャバブは兵力が必要な戦闘から、少ない人員で実施可能な自爆テロを増やして対抗するだろう。」2011/08/06
以上,最近の大変動と今後の見通しについて概説,終了(引用)。
日本語報道:
時事通信 イスラム過激派が首都撤退=暫定政府は解放宣言-ソマリア 2011/08/06-19:59
「ソマリアからの報道によると、暫定政府と激戦を繰り広げてきたイスラム過激派組織アッシャバーブは6日、首都モガディシオから撤退した。暫定政府のアハメド大統領は同日、首都からのアッシャバーブ駆逐を受けた「解放宣言」を行い、次はソマリア全土の掌握を目指すと誓った。
暫定政府を支えるアフリカ連合ソマリア平和維持部隊(AMISOM)によると、同部隊などが5日夜から激しい攻撃を行った結果、アッシャバーブ側が総崩れになった。暫定政府報道官はロイター通信に対し、ソマリアにとって「輝かしい日」だと述べた」,以下略。
各社報道はこれに準ずるものと思われる。地元紙と一字一句異ならないように思う。
BBC版:
BBC Somalia's al-Shabab rebels leave Mogadishu 6 August 2011 Last updated at 13:34 GMT
5日(金曜)から戦闘があり,夜間を利用してアルシャバブがモガディシュから撤退。その事実は政府側もアルシャバブ側も認める。政府側は(無論)これを勝利とするが,アルシャバブ側は(勿論)「戦術の変更"change of military tactics"」と表現する。
Sheikh Ahmed大統領は記者会見で言う,「ソマリア政府はAMISOMに支援されてソマリア政府軍が得た成功を歓迎する。敵,アルシャバブを打倒したのだ」。
他方アルシャバブの広報担当Ali Mohamed Rageは,しかし他の地域からは撤退しないとし,「我々の勢力のこの撤退は,単に敵に対する反撃を意図してのことだ。人民は数時間後には喜ばしいニュースを聞くことだろう」。「我々は,どこであれ我々がいるところで敵と戦う」。
AMISOMとしては,モガディシュ全域にすぐさま展開することはしない。Paddy Ankunda中佐(ウガンダ軍)が説明する。
BBCがアナリストたちの見解として伝えるところでは,アルシャバブの撤退はアラブ諸国からの資金援助が細り,アルシャバブが軍事的に弱体化したことによるという。
BBCのWill Rossが説明していわく,これは勝利と称するには早すぎる。アルシャバブはゲリラ戦闘に切り替えると言っている。自爆テロ,手榴弾攻撃,或いは地雷。2006年のイスラミストの後退の際にも同様の勝利を告げるノイズがあったではないか。一か月もしたら彼らは帰ってきて混沌の巷と化した。とはいえ,ゲリラ戦闘の結果アルシャバブは融解するかもしれない。AMISOMは事態を祝福してはいない。むしろ注意深くある。援助行動がより容易になるかどうか,不明瞭だからだ―。
―モガディシュに平穏な日々が来るとは,ほとんどの分析者が思ってはいない。
―妥当極まりない説明。
Shabelle Media Network Al shabaab deserts Mogadishu 6 August 2011
こちらの説明では戦闘の当事者はソマリア暫定政府軍+AMISOM+Ahlu Sunnah軍 対 アルシャバブ。現場はHodan他。但し戦闘自体は相当個所でアルシャバブ側から仕掛けたということになっている:「Most of the battles, which were launched by Al shabaab fighters, took place in the districts of Hodan, Howlwadag, Wardhigley, Daynile and parts of northern Mogadishu」。
全体の撤退のために敵兵力を一部前線兵力で拘束したということなんだろうか。それなら,日本語報道にある,一部地域になおもアルシャバブは食らいついているという情報が納得されよう。或いはRageの言う「喜ばしい情報」がこの攻勢なのだろうか。
Shabelle Media Network Al shabaab admits its withdrawal from Mogadishu 6 August 2011
rageは,AMISOMを支援しているとの廉で米国とフランスを非難しつつ「He threatened they will launch heavy offensives on Somali and AMISOM forces in the hours to comes and recapture the areas they have retreated」などという。
なおAMISOM側の攻勢はここ暫くずっと行われていたそうで:
Shabelle Media Network AU Force Presses Offensive to Ease Somali Food Aid 2 August 2011(VOA)
フットボールスタジアムなどアルシャバブの巣食う地点を攻撃,食料援助活動の活動領域拡大を目指していたとのこと。
Rageは,アルシャバブはモガディシュ全域から撤退するわけではないと言ったという。