空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

学生指導案件:小2の暴力事件のメモ

2017-12-19 10:44:48 | ノート
 子供を聖域にしすぎたなあ、とか。

サンケイスポーツ 小2男児が20代女性職員をバットで殴る…耳に後遺症 2017.12.19 05:01

兵庫県内の児童館で5月、20代の女性専門職員が、小学2年の男児に、背後から頭部を軟式野球などに使うバットで殴られ、片耳が聞こえなくなるなどの後遺症を負っていた
男児は勤務中の職員を突然殴り、職員は倒れて意識がはっきりしない状態で同僚に発見された。耳や首を損傷し、片耳が聞こえず、めまいが起きる症状が続いている

 労災の領域。

児童館側は発生時、県警に通報せず、6月に職員が被害届を提出して発覚した。県警は男児を児童相談所に通告した

 ここは対応をはっきり間違っていて、警察通報案件ですわね。初っ端から。

男児は事件の数日前にも別の児童に暴行を加えていたという

 まあその、ともかく常習の気配もあって、やはり警察案件と評価すべき。

女性職員は東北地方出身。教員免許を持ち、小学校の講師もしながら大学院に通い、教員採用試験の合格を目指していたが、後遺症で諦めざるを得なくなったという。「子供の暴力で心身が壊され、人生が一変してしまうことがあると知ってほしい」

 とまあ、人の情に訴える書き方をしているのは多少気に食わない点があるが、論旨は尤も。

スポニチ 兵庫・児童館 小2男児バットで女性職員を殴る…被害届で発覚 2017年12月19日 05:30

職員は「児童館側は子供の暴力に対して認識が甘いのではないか」と不信感を抱いている。殴打した理由は分かっていない

「子供のやったことですから」が通じるのはどのへんまでか、と考えるべきだろう。
 家庭の状況が悪くて情緒不安定な子だった可能性も大いにあるが、その場合は並みの児童館の手に負えるものかどうか考えるべきである。また、「専門職員」といえば聞こえはいいが、状況からして限定的職務を付与される有期雇用職員だろう、なら「専門」的対応を要求すべきではない。この点、労働者保護の観点をきちんと意識すべきだ。

 スポニチは福井新聞とほぼ同文。ただし福井新聞には「殴打した理由は分かっていない」は見えない:

福井新聞 小2がバットで職員殴打、兵庫 聴力後遺症、児童館で 2017年12月19日 午前2時01分

関係者によると、男児は勤務中の職員を突然殴り、職員は倒れて意識がはっきりしない状態で同僚に発見された。耳や首を損傷し、片耳が聞こえず、めまいが起きる症状が続いている

 この末尾のところはスポニチにはなく、前掲のサンケイスポーツと呼応している。サンケイスポーツは、ソースをよく拾ったか、それとも作文を余計目にしたか。前者と信じておいて構わないように思うが。

 子供を聖域として使いすぎたこともあるものか、大新聞の報道がない。
 何があろうと絶対に子供は被害者なのだ、とか頭に凝り固まっているものか。
 まあ、それで押すにしても、それでもこの場合、この子をこんなふうに育てた親の責任は問われ得るわけで、うまく作文すれば踏み込みようもあろうに、踏み込まないことで末端労働者の保護はないがしろにされる。

 この論点・観点は突っ込んでいけるだろう。
 というか、この方向を次の計画に組み込んでだな…。

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