teiresiasさんがちょっとふいたりした

　そりゃあ「正直こんなんで選挙やってる暇はねえだろうというか、そんなこと言い出したらベルルスコーニとサルコジが本気で殴り込みに来んぞとか思いますが、この状況でインド首相との会談をすっぽかす野党党首とかそれを批判しないマスメディアとかが相手ですから政府のなかのひとも大変だなと」（おおやにき，「バーの値段」10月24日）。うん，ベルルスコーニとサルコジが同時に怒鳴り込んでくる姿が思い浮かぶ。

　そんなこんなで，衆院選は年内見送りだそうですね。極めて常識的な判断だと思いますが。熱が出そうなのでそこらの報道とかblogのご意見とかなんぞ見たくもないんですが，政治家の仕事ってな熟慮討議して国を無難に運営，できればなんかの意味で発展するよう導くところにあるはずで，必ずしも民意を問うたり民意を問えと迫ったり国会解散の時期を議論したり（以下略）に専念するよーなんではないのではないかと思うところ。マスコミも（以下略）。

　まぁなんです，民意とやらはしばしば強いリーダーを求めているとかで，あれだ，一応民主主義の外見は維持したうえでとにかくいっぱんこくみんの生活水準とかを上げていければ概ね文句はない模様で，それどこのプーチン閣下？って感じですネ。

　ところで昨日の地元紙をみてたら，「三沢基地司令官に餞別」「財政難の中公費支出」「「なぜ配慮」県民怒り」なんて記事があり，何十万もの現金でも渡してたのかと思いきや，精々1万程度の津軽塗りなり風呂敷なり，地元特産品を渡して友好の意思表示をしてたってだけですね。
　そりゃあ米兵の不祥事は続き，基地司令官はその現地最高責任者なのであるけれど，だからといって離任だの盆暮れだのの挨拶とっぱずせというのは「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の類じゃないか。
　ソレはソレ，コレはコレ。その基地司令自身が不祥事起こしてるなら別だが，そこはそれ，大人のお付き合い，ぐっとこらえて形式・義理は欠かさない，それが良き日本人とやらの振舞いではないかとか思うが。

　んでその右の頁には，東京の妊婦死亡の記事が載ってて，旦那さんの見事なコメントが載ってるわけだ。最初に受入れを断った病院の関係者さんに，絶対やめないでほしいとか，墨東病院関係者はよくしてくれた，彼らが傷つかないようしてほしい，誰も責める気はない…。
　最愛の妻を，いわばシステムに殺された格好の彼ですが，そこはこらえてシステムの改善を切々と訴える。なんとりっぱな方でしょう！　「坊主憎けりゃ」の理屈で，システムを難じ国を難じ医師個人を訴えるのもざらな医療関係諸事件が続く中，誰をも非難せずただシステムの改善を訴える，なんと高潔な方でしょう！


　んでもですね。彼の希望を叶えるためには，この財政難の折，産科だの小児科だののお医者を増やすために様々な予算措置を講じなければならぬのであり，それは一部の人間に集中的に公費を投入する不平等を進めることであったりもする。これ，1万や2万の話じゃない。
　右ページじゃ，こんなこと勧めようとしているふうなのに。

　ソレなのに，見開きの左ページでは，過疎進む青森を機会を捉えてアピールせねばならぬところ，基地司令の離任の餞別に6千円の風呂敷を出すの出さないのを難じてる。…相手は大佐か少将かでしょ？　ある一定の礼遇は必要じゃないかなー…。

　さて，この新聞は何を題材にとって何を論じるものだろう？
　そんなことを思うと，なるほどネットで新聞記事は読めるが，やはり紙媒体で紙面の全体を見るというのも，『新聞を読む』と言う行為の重要な部分をなすのだろうと改めて思うところ。

　ともかくも，民主党は早期解散総選挙を求め，自民党（首相）は年内解散は回避，経済危機対策に力を尽くす由。であれば，国会審議がスムーズに進み危機対策が順調に進めば解散も早まる道理（のはず）で，これから民主党は国会運営に協力，また選挙に向けて政策立案能力を顕示するため大いに有用な対案を与党案にぶつけてくるものと考えることが可能かと思われ，国政趣味の人々にはたまらない展開となる可能性も絶無ではなかろうと淡い期待を民主党，とりわけ東北出身の小沢党首にかけてみる私ですが期待するだけ無駄な気もせんでもないな。