空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

イランの石打ち処刑の話 他

2010-12-12 22:52:25 | Newsメモ
BBC Stockholm shopping blasts kill one and injure two 12 December 2010
 ノーベル賞授賞式の傍ら,ストックホルムで自爆テロ。幸か不幸か,被害は極小で済んだというところ。死亡者(1名)は犯人とみられる。

BBC Iraq's Ramadi hit by suicide car bomb 12 December 2010
 他方,イラク・ラマディでのテロは政庁近くで起き,6人の警官を含む8名を殺害した。最近,アルカイダに関連するとして多数の逮捕が出ていたようで,これに対する報復とも考えられる由。
 爆弾の「殺る気」と確実性では,やはり,ストックホルムでのテロ屋とイラクのそれとでは格段の差が,ということだろうか。

BBC Israeli army 'kills two militants entering from Gaza' 11 December 2010
 イスラエル・ガザで,security fenceを越えようとした'militants' 2名が殺害される。イスラエル軍は負傷者1名,ヘリで後送。
 最近は和平交渉も暗礁に乗り上げた雰囲気で,今後が心配。

BBC Koran-protest pastor Terry Jones invited to UK rally 12 December 2010
 English Defence Leagueなる団体が,9/11にコーランを焼く,なんてことを言っていたTerry Jones氏を2月のデモに呼ぼうというお話。

MSN産経 姦通罪43歳女性への石打ち死刑、見直しも イラン 2010.7.11 00:30

 この件については:

BBC Iran state TV broadcasts new stoning woman 'confession' 11 December 2010
BBC Iran's dilemma over stoning 12 August 2010 By Jon Leyne

 後者の説明記事は,拾い読みしてみても面白い。

 石打ち死刑はイラン当局にとっても大なるディレンマなのだと説明される。注意すべき点だが,彼らとしても,どきっぱりとこの死刑方法を擁護しはしないのである。言われてみると,まあそうか。問題とされれば―いやこれは滅多に行われるものではないし,厳密な法的手続きによって行われるものである,と,これはこれで型通りの説明が行われる。

 しかしMahmoud Ahmadinejad大統領からして,少なくとも西洋向けのスピーチであからさまに石打処刑について語ることはしないのである,と指摘がある。

 興味深いことに,Leyne氏の記憶によれば,イランでの石打処刑の姿が映像として流出したことはない―携帯電話のカメラなど,もはやありふれたものであるのに! 恐らくこれは,この処刑方法は,表にあまり出したくないような何ものかなのである,とLeyne氏はいう。イランは,日常的には世界の”悪の枢軸”のごとくふるまうが,しかし実のところ外国にどう思われるのかについて神経質なのである―。

 Ashtianiさんの判決については,できるだけ一般的な犯罪者として彼女を印象付けるよう,配慮がなされている様子。ほらほら彼女は姦通罪の犯罪者じゃなく,殺人者なんだよ?米国さん,あなたのところでも殺人者には死刑が適用されるよね?という具合に。

 一方,イランの司法としても,近年,この方式を改めるためないし差し止めるために,少なくとも2つの試みをしたのだという。 また,石打ち処刑判決は保守的な県で出ていることにも注意が必要である様子。―保守的法学者がなおも勢力を持ち続けている証左である。

 なお,外交との関連もあり―この点ではブラジルとの関係が注意されている。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« プントランドは海兵隊を養成する | トップ | 本blog開設から1400日ですってよ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Newsメモ」カテゴリの最新記事