空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

雑感

2015-08-28 19:55:34 | Weblog
 まあまっとうな方々とお話すると気分は楽になりますな。

UJA Post-doctoral training先の選び方 南嶋 洋司 2015/08/19

苦楽を共にした優秀な友人たちは、研究者人生最大の財産の一つである
まともな業績を残したポスドクが独立して活躍していないようなラボは、ポスドクをディスポーザブル扱いするようなラボである可能性がある。ポスドクはP.I.の家をデカくするために働くのではない
貴重な時間と金と労力を費やすに値するような、その分野で評価の高いボスのラボに行くべし。科学的に少しでも疑問や違和感を感じたラボにはゆめゆめ行くことなかれ

 ご苦労された方のようである。含蓄深いお言葉である。

 …この点、うちの用語で翻訳すると、「名誉の分け前がないところはダメ」だろうか:「自分のプロジェクトは、自分の後に来たインド人ポスドクが継続してくれて、某誌に掲載されたのだが、自分の名前はauthorから外されており」。

 当方の発表会場に後輩が来たので、せっかくなので名前を言及しておいた感心な私である。優秀な人材として、偉いさんが聞いている発表のときに名前をいっておけば、まあマイナスではあるまい。



 うん。
 だから私は本務校の一方の至宝とでも言おうか、奇妙な位置にいる。この伊東先生の言葉は、その点で私の実感に非常に沿う。いやまあど文系の私がいうのもなんだが。



 だから汗をかく私のほうが(以下略



毎日新聞 愛教大経営協:6人、国の大学交付金増額求める声明 /愛知 毎日新聞 2015年06月30日 地方版

愛教大の全財源の3分の2を占める交付金は、04年度は47億864万円あったが、今年度は42億8736万円と4億2128万円減らされた。このため、全経費の約80%を占める人件費が、5億1438万円減の57億8501万円となり、教職員を24人減らして251人になったほか、研究費や物品費などあらゆる経費が削減された

 教育内容の水準維持、望ましくは高度化には、それなりの経費がかかる。そこでまずは教員の数を、そして研究費を維持または増加したいところ、おおもとの財布の具合も悪く、増額は非常に難しいというわけである。

「今までより安く、今までより高度な成果を!」と言われて、「出来るか、そんなもん」と我々としては言い続けているわけであるが、民間さんのうち、競争の激しい分野ではそれが日常であるかとも思われ、ならば我々も心がけだけでもそうあるべきかなあとグループ研究の声をひとつかけたあとにメモしてみる。

 …私のほうの「もちだし」が大きくなるのは目に見えてますが。

 この際、「なんで我々が」という思いはもちろん出てくる。前の世代の不始末の尻拭いという面はあるもののようで、当の責任ある者たちはどうなるんだ悠々自適の年金生活かよ俺らやってらんねぇやってやんねぇ、とふてくされる向きがでるものかと思われる。

 が、それの大規模版がいまギリシャで起こってるんじゃないのかなーと思うと、…誰かが責任を取らねばならないのである…。



 なのでBBCくらいだけでも見てみようという感じの私。ひとかけらも専門領域に関わらないはずなんですけどね。



 学生に「朝日? 小論文のネタ、練習に? ああいやあまりよくない」といったところ、「何か含むところがあるようですね」とかにやりとされるなど。
 中の人の能力の平均値的にはおそらく相当の水準にあるものと思われ、その点ではよいのだが、そのぶん、「だまし」にかかられると厄介だ、むしろその記事の効果は当の新聞が支持したいと思っている方向の逆側に作用することがある…むしろ英文記事を読んでしまえ、と教えておいた。

 朝日新聞をほめるかけなすか、その一点だけでひとの価値観を推し量るのって、昔からあるっぽいけど。有効でない対象ってあるよねえとか。



 これが昨今の流れの決定的な要素であって。そしてそういう理念は、既に東北地方ではそもそも成り立たないものとなっているようであり。今後を見据えると、それなりに改革せざるを得ないだろうと思われる。

 いやほら、戦後大学教育の理念だと、地方国公立学校の先生にも、”お前は必ず東大京大の先生と匹敵するような者であれ”と要求することになる(でないと、東大・京大と”同じこと”はできない・匹敵する水準のことはできない、ことになる)。

 …予算の関係もあるし、無茶だよね、と。

 ……ワタシだって、帝大の講座の教授には確実に負ける、とほぼ確信するし。いやまあ「そりゃそうでしょう」とか言われたけど、年季が20年も違えばそりゃそうだろうけど、その「敵うはずがない」という無前提な思いがお前の壁だ、それを打ち砕け燃え上がれハート燃え尽きるほどヒートばーにんぐらーぶデースなそんな感じ。



 うん。
 だから僕はそうした。10年後、20年後…のために、いま僕にカネを出すべきだ、と語る。
 研究費を頂いたことへのお礼の報告会という性質の会で、我々基礎学問は将来、未来の研究のための基盤を形成しつつあるのだという点も含めて―むしろ演説まで持っていったあたり、私はなんというか、伝統的だなと思うなど。
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