Garowe Online Puntland security forces hunting for kidnapped Pakistani businessman 22 Feb 2009
プントランド主都Bossasoから東方へ30kmほど,Laagなる町でパキスタン人ビジネスマンが誘拐された。護衛や政府関係者の同行はなかった模様。治安相Abdullahi Said Samatarは治安部隊を展開。一日後の記事:
Garowe Online Somalia: Kidnappers free Pakistani national unharmed 23 Feb 2009
被害者は負傷もなく解放された。身代金支払はなし。Abdullahi Ahmed "Ilkajir"内相は,犯行グループが自発的に解放したのだと述べる。内部情報筋では,犯行グループは治安部隊の展開に恐れをなした(意訳)模様。
これはAbdirahman Mohamed "Farole"が1月8日に政権の座についていらい,最初の誘拐事件。
ソマリアについては,『海賊が主要産業なんだろう』『海賊は地元の英雄なんだろう』などと,少々無責任に過ぎる揶揄が投げつけられます―また,一部当たっていないでもない―。
ですが,海賊行為を始め,犯罪は犯罪であります。地元,特にプントランドでは,基本的には海賊は悪行であると認識され,政府も,能力が見合えばこのように,適宜犯罪行為を摘発しはするのです(海賊取締りについては:「プントランドは治安改善へと行動する:海賊根拠地を攻撃」2月12日)。
そもそもプントランド(や,ソマリランド)は「エチオピアの港」であり,通商で食べる国のはずです。それが海賊の活動を,国レベルで認めるわけがありません(個々の大物の「ビジネス」としてはともかく)。また,海賊たちのアガリは,大局的にいえば地元にドル札を流通させ経済を活発化する効果があるのかもしれませんが,基本的に個人・個々の家族の消費に費やされるようで,直接的に地域社会に役立つというものではないようです。
―未だ嘗て,『違法投棄汚染物質の浄化』や『海洋資源保護・育成』のために身代金が使われた話を聞いたことがありません。
勿論,給料の未払いが続きまくって辛くなっちゃった兵士たちがそのまんま犯罪組織に身を投じるなんてこともあるようですが…。
なお,既にご存知の向きも多いかと思いますが:
BBC Pirates seize vessel off Somalia 22 Feb 2009
ギリシャの貨物船Saldanhaが海賊の被害に。英国の艦艇(Northumberland)が近くに居たはいたのだそうですが,しかし『既に海賊に乗り込まれた船を海賊から解放する』のは,与えられた任務の中にはないのだそうで,拱手傍観せざるをえなかった模様。
ないのが一番なんですが,もし自衛艦ちかくでこーした事態が起こったとき,ひとがどんなことを言うだろうかと不安ではある。
―自衛隊の武力行使一般(ないし自衛隊の存在自体)を認めたくない人々は,こうした場合も『ギリシャ船乗組員は無辜の被害者であっても,自衛隊は当然見捨ててしかるべきである』と主張するだろうか? それともタカ派であれば,『必然的に自衛せざるを得ない状況を作り出し,物のついでの形式をとって被害船を救出すべし』と説くだろうか? 何れにせよ机上の極論というべく,私としては,ひとは実際をよくよく観察して未来に備えるべきと愚考するところだが。
プントランド主都Bossasoから東方へ30kmほど,Laagなる町でパキスタン人ビジネスマンが誘拐された。護衛や政府関係者の同行はなかった模様。治安相Abdullahi Said Samatarは治安部隊を展開。一日後の記事:
Garowe Online Somalia: Kidnappers free Pakistani national unharmed 23 Feb 2009
被害者は負傷もなく解放された。身代金支払はなし。Abdullahi Ahmed "Ilkajir"内相は,犯行グループが自発的に解放したのだと述べる。内部情報筋では,犯行グループは治安部隊の展開に恐れをなした(意訳)模様。
これはAbdirahman Mohamed "Farole"が1月8日に政権の座についていらい,最初の誘拐事件。
ソマリアについては,『海賊が主要産業なんだろう』『海賊は地元の英雄なんだろう』などと,少々無責任に過ぎる揶揄が投げつけられます―また,一部当たっていないでもない―。
ですが,海賊行為を始め,犯罪は犯罪であります。地元,特にプントランドでは,基本的には海賊は悪行であると認識され,政府も,能力が見合えばこのように,適宜犯罪行為を摘発しはするのです(海賊取締りについては:「プントランドは治安改善へと行動する:海賊根拠地を攻撃」2月12日)。
そもそもプントランド(や,ソマリランド)は「エチオピアの港」であり,通商で食べる国のはずです。それが海賊の活動を,国レベルで認めるわけがありません(個々の大物の「ビジネス」としてはともかく)。また,海賊たちのアガリは,大局的にいえば地元にドル札を流通させ経済を活発化する効果があるのかもしれませんが,基本的に個人・個々の家族の消費に費やされるようで,直接的に地域社会に役立つというものではないようです。
―未だ嘗て,『違法投棄汚染物質の浄化』や『海洋資源保護・育成』のために身代金が使われた話を聞いたことがありません。
勿論,給料の未払いが続きまくって辛くなっちゃった兵士たちがそのまんま犯罪組織に身を投じるなんてこともあるようですが…。
なお,既にご存知の向きも多いかと思いますが:
BBC Pirates seize vessel off Somalia 22 Feb 2009
ギリシャの貨物船Saldanhaが海賊の被害に。英国の艦艇(Northumberland)が近くに居たはいたのだそうですが,しかし『既に海賊に乗り込まれた船を海賊から解放する』のは,与えられた任務の中にはないのだそうで,拱手傍観せざるをえなかった模様。
ないのが一番なんですが,もし自衛艦ちかくでこーした事態が起こったとき,ひとがどんなことを言うだろうかと不安ではある。
―自衛隊の武力行使一般(ないし自衛隊の存在自体)を認めたくない人々は,こうした場合も『ギリシャ船乗組員は無辜の被害者であっても,自衛隊は当然見捨ててしかるべきである』と主張するだろうか? それともタカ派であれば,『必然的に自衛せざるを得ない状況を作り出し,物のついでの形式をとって被害船を救出すべし』と説くだろうか? 何れにせよ机上の極論というべく,私としては,ひとは実際をよくよく観察して未来に備えるべきと愚考するところだが。
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