■□■===============================================■□■ ● 岐阜県裏金プール問題について 先ごろ岐阜県庁が裏金を職員組合にプールしており、その一部が貸付 金などに流用されていたこと、また、当時副知事であった私がこの件に 関わっていたことが報道されました。なぜそのような対応をしたのか、 当時の状況、経緯についてご報告したいと思います。 私が岐阜県に赴任して帰任するまでの平成8年から平成11年頃、全国 的に官官接待の行き過ぎや裏金づくりが世間の批判を受け、各県ともそ の対応に追われていました。このため、岐阜県においても、県民の誤解 や批判を受けることのないように、私が中心となって、会食、土産品、 慶弔などの取り扱いについて、公私の区別を明確にし、情報公開制度を 整備するとともに、職員全体に倫理規定の徹底を図っていました。 国から赴任し、それまで岐阜県に関わりのなかった私は、第3者的立 場にあったことから、何事にも遠慮なく、徹底的に事を進めたつもりで す。したがって、私の赴任以前から作られてきた裏金の存在が明らかに なった時も、私自身にはその全容解明と適正処理を進め、県民に明らか にすることに何ら躊躇する理由がありませんでした。 しかし、岐阜県の場合、知事自身在任期間が長く、知事を含む幹部職 員が裏金づくりやその存在を知らなかったとは客観的に見ても言えない 状況であり、そのような中で、急いで直ちに総点検を行い、実態の公表 を行えば、知事への批判、職員の動揺、相互不信、責任のなすり合いな どが生じ、県庁全体が混乱し、また、職員の士気も著しく低下すること が懸念されました。このため、暫く事態の推移を見守ることには、知事 の了解もいただいておりました。そのような中のことでしたので、私も 最終的には裏金を職員組合にプールすることに同意しました。 職員組合に裏金をプールすることにしたのは、各課に保有させたまま ではその管理が徹底せず、浪費してしまうおそれも考えられたため、そ れを防ぎ、問題を拡大しないようにする必要があったこと、プールする 先として職員組合を選んだのは、県から一定の距離を置いた第3者的機 関の方が、管理が厳格に行われると考えたからです。当然これは県に返 還するまでの間のあくまで一時的な措置であって、これで一件落着とい うことではありませんでした。時期を見て県に返還させることにしてい ましたが、間もなく私自身岐阜から帰任することになり、その後の処理 の仕方に関与することができなくなりました。 これらのことは、私一人で決められるような問題ではなく、事実私一 人で決めたことではありませんが、事務方のトップとして、私に責任が あるのは当然のことであります。 当時としては、県庁の混乱を避け、県民の貴重な税金を守るため、窮 余の策として止むなく行ったことでありますが、私もその後の処理を注 視して来なかったために、結果としてこのような混乱を招き、また県民 の貴重な税金を粗雑に扱うことになったことは、大変申し訳なく思って おります。 岐阜県自身が自浄能力を発揮し、これから県を挙げて県民の皆様の信 頼回復に向けて全力を尽くすべきであることは言うまでもありません。 私も国政を与る立場から、今回の件を最も重い教訓として深く胸に刻 み、日々緊張感を持って全力で職務に臨みたいと考えております。 今回の件でご迷惑をおかけした関係各位及び県民、国民の皆様に、深 くお詫び申し上げます。 参議院議員 森元恒雄 ◆=====================================================◆ ☆参議院議員森元恒雄事務所☆ 〒100-8962東京都千代田区永田町2-1-1参議院議員会館325号室 TEL 03-3508-8325 FAX03-5512-2325 ホームページ http://www.t-morimoto.com/ メールアドレス tsuneo_morimoto01@sangiin.go.jp