袴田事件。警察や検察の暗部。ほかにもまだあるのだろう、程度が違えばもっとあるだろう、そう思わせる事件。
時代が変わって、検察が開示していなかった当時の証拠や証言が出て来ることで、過去の経過が調べられる・・・
昨日の静岡の判決を見ようと最高裁のウェブサイトを見たがアップされていなかった。
それで、判決を精査した報道をいくつか見た。
・・そのあと、当時の一審の判決を書いた裁判官のブログがあるのを知った。
★≪『裁判官の良心』 袴田事件 えん罪 ~熊本典道 Blog~
裁判官に間違いはないのでしょうか?裁判官の良心とは?
袴田事件を通して、日本の問題点を私なりに日記にしたいと思います≫
2007年に開設されたブログ。(このブログでもリンクをつけておく)
カウンターがあり、昨日のアクセスは約3万件、今朝はすでに7千件だった。
共同通信がまとめている。
★≪一審を担当した3人の裁判官で最も若かった熊本さんは公判の途中から裁判に加わった。審理が進めば進むほど、自白や証拠への疑問が湧き上がった。しかし、有罪の心証を持っていた先輩裁判官2人と多数決になり、死刑判決を書くことを命じられた。書きかけていた無罪の判決文を破り捨てたという。
・・「心にもない判決を書いた」と良心の呵責に耐えきれず、判決の翌年に裁判官を辞めた。弁護士になったものの、法廷で「私はやっていません」と訴えた袴田死刑囚のまなざしが忘れられない。酒浸りの生活を送り、一時期は自殺を考えたこともあった。弁護士も辞めてしまった。≫
袴田氏や関係者のみなさんの人生を変え、裁判官の人生まで変えた事件。
「ねつ造した警察や検察の関係者だって、苦しんだろう」とは到底思えない。
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●裁判官の良心
『裁判官の良心』 袴田事件 えん罪 ~熊本典道 Blog~
裁判官に間違いはないのでしょうか?裁判官の良心とは?
袴田事件を通して、日本の問題点を私なりに日記にしたいと思います。
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★2007年06月11日 はじめまして、熊本典道です。
私は今年70歳になる。袴田君の顔は今も思い出さない日はない。
「(自分が)死ぬ前に一度言っておきたい」という気持ちでマスコミにもでました。
袴田君が開放されない限り、私は救われない。
開放されたとしても彼の一生をつぶしたことになると思っている。
このブログで、日本中の若い人たちにも「袴田事件」を知ってもらい、袴田君を救いたい!
また、袴田事件をとおして日本の問題点を書いていきたいと思います。
関連記事
(袴田事件とは)
http://www.hakamada.net/hakamatajiken/jiken_menu.html
(熊本典道ニュース)
http://www.janjan.jp/government/0703/0703101452/1.php
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●【袴田事件】 一審死刑判決、今も悔やむ 「謝りたい」と元裁判官
(共同通信)2014/03/27
静岡地裁の元裁判官、熊本典道さん(76)は、袴田巌死刑囚(78)を死刑とする判決文を書いたことを今も悔やんでいる。「こんな証拠で死刑にするのはむちゃ」と訴えたが、先輩の裁判官2人を説得できなかった。「袴田君に謝りたい。申し訳なかった」。その目は止めどない涙であふれる。判決から46年、この思いが晴れたことはない。
▽多数決
一審を担当した3人の裁判官で最も若かった熊本さんは公判の途中から裁判に加わった。審理が進めば進むほど、自白や証拠への疑問が湧き上がった。しかし、有罪の心証を持っていた先輩裁判官2人と多数決になり、死刑判決を書くことを命じられた。書きかけていた無罪の判決文を破り捨てたという。
死刑判決の付言で「長時間にわたり被告人を取り調べ、自白の獲得にきゅうきゅうとし、物的証拠の捜査を怠った」と捜査批判を繰り広げたのは、控訴審で捜査のおかしさに気付いてもらい、判決を破棄してほしかったから。だが、控訴審や上告審、第1次請求審で、死刑判決が覆ることはなかった。
▽告白
「心にもない判決を書いた」と良心の呵責に耐えきれず、判決の翌年に裁判官を辞めた。弁護士になったものの、法廷で「私はやっていません」と訴えた袴田死刑囚のまなざしが忘れられない。酒浸りの生活を送り、一時期は自殺を考えたこともあった。弁護士も辞めてしまった。
第1次再審請求の特別抗告審が大詰めを迎えた2007年に、無罪の心証を持っていたことを初めて明らかにした。「勇気ある告白」と称賛する声も多く寄せられたが、自分の中では「もっと早く言わないといけなかった」との思いの方が強かった。最高裁は特別抗告を棄却し、告白は実を結ばなかった。
▽洗礼
「袴田君の気持ちを少しでも理解したい」。東京拘置所で84年にキリスト教の洗礼を受けた袴田死刑囚の心に近づこうと、自身も今年2月22日、カトリックの洗礼を受けた。
脳梗塞で足や言葉が不自由となっているため、神父に福岡市の自宅に来てもらった。聖水を頭にかけられると、感激のあまり、おえつが漏れた。「袴田さんの心に近づけましたか」と問われると、すっきりした表情で深くうなずいた。
袴田死刑囚の第2次再審請求で、静岡地裁は27日に再審可否の判断を示す。「再審は開始されるのか」と問い掛けると、熊本さんは即座に「開始は考えられない」と言い切った。「司法はあの時と何も変わっていないから」
●袴田事件、検察は即時抗告断念を 超党派議連の5人が要請書
2014/03/26 18:25 【共同通信】
袴田巌死刑囚(78)を支援する超党派の国会議員連盟の塩谷立衆院議員ら5人が26日、法務省を訪れ、27日に静岡地裁が再審開始を決定した場合に、検察が即時抗告を断念するよう求める谷垣禎一法相宛ての要請書を提出した。
要請書は再審開始となった場合に「地に落ちた検察の信頼回復が遅れるのは明らか」と指摘。「検察を監督する立場にある法相が、職責を果たす必要がある」として、検察再建のためにも、即時抗告断念を指示するよう求めた。
袴田死刑囚は長期間の収容で健康状態が悪化しているとして、刑の執行停止や医療面の処遇の充実なども求めた。
もっと知りたい ニュースの「言葉」
袴田事件 1966年6月30日、静岡県清水市(現静岡市)のみそ製造会社専務方から出火、焼け跡から一家4人の遺体が発見された。県警は同年8月、強盗殺人容疑などで工場の従業員袴田巌死刑囚(75)を逮捕。袴田死刑囚は公判で無罪を主張したが、67年8月に工場のみそタンクから見つかった血の付いた衣類が有罪の証拠とされ、80年に死刑確定した。81年からの第1次再審請求は2008年に最高裁が特別抗告を棄却したが、姉秀子さんが申し立てた第2次再審請求で、検察側が新たな証拠を開示。11年には静岡地裁が衣類のDNA鑑定を実施...
●裁判長、証拠の衣類「不自然」 袴田事件再審決定
日経 2014/3/27
袴田巌元被告の再審開始を認めた村山浩昭裁判長は、確定判決が犯行時の元被告の着衣と認定し、死刑判決の最大の根拠とされてきた「5点の衣類」について「元被告のものでも犯行着衣でもなく、捜査機関により捏造(ねつぞう)された疑いがある」と指摘した。
シャツやズボンなどの5点の衣類は、すでに一審公判が始まっていた1967年8月、前年6月の事件発生から1年余りたって、袴田元被告が勤務していたみそ工場のみそタンク内で発見された。
衣類には血痕が付着しており、静岡地検は犯人が犯行時に着ていたものと断定。元被告が事件当時パジャマを着ていたとしていた冒頭陳述を変更する異例の措置を取った。
村山裁判長は今回の決定理由で、衣類に残された血痕が袴田元被告や被害者4人のDNAと一致しないとする弁護側推薦の鑑定人による鑑定結果を重視。「DNA鑑定の証拠が確定審で提出されていれば、袴田元被告が有罪との判断に到達していなかったと認められる」と判断した。
袴田事件で再審を認める決定が出され、喜びを語る袴田巌元被告の姉秀子さんと西嶋勝彦弁護団長(左から2人目)ら=27日午前、静岡地裁前
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袴田事件で再審を認める決定が出され、喜びを語る袴田巌元被告の姉秀子さんと西嶋勝彦弁護団長(左から2人目)ら=27日午前、静岡地裁前
また、類似の衣類をみそに入れて色の変化を見た弁護側の実験の結果を踏まえ、「証拠の衣類の色はみそタンクのみそと比較して不自然に薄い可能性が高い。長期間みその中に隠されていたにしては不自然」とした。
5点の衣類が事件直後の家宅捜索やみその仕込みの際には見つからず、事件発生から1年以上たって発見された経緯も疑問視。「焼却するなどの証拠隠滅手段もあったのに、早晩の発見が予想されるみそタンク内に隠匿するのは不自然」と指摘した。
ズボンのサイズについては、弁護側が提出した証拠に基づいて確定判決とは異なる細身用だったと認定。「袴田元被告のウエストサイズと整合していなかった可能性がある」とした。
そのうえで5点の衣類について「捜査機関による捏造の疑い」を指摘。衣類以外の証拠を総合しても「袴田元被告を犯人だと認定できるものではない」と判断した。
●袴田事件の再審認める「証拠ねつ造の疑い」
NHK 3月27日
袴田事件の再審認める「証拠ねつ造の疑い」
昭和41年に静岡県で一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」で、静岡地方裁判所は死刑が確定していた袴田巌元被告の再審=裁判のやり直しを認める決定を出しました。
また、裁判所は「捜査機関が証拠をねつ造した疑いがあり、無実の人を陥れて長期間拘束を続けたことになる」と当時の捜査を厳しく批判し、釈放を認める異例の決定を出しました。
昭和41年、今の静岡市清水区でみそ製造会社の専務の一家4人が殺害された事件では、当時、会社の従業員で強盗殺人などの罪で死刑が確定した袴田巌元被告(78)が無実を訴え、弁護団が再審=裁判のやり直しを求めてきました。
最大の争点は事件の1年2か月後に現場近くのみそタンクで見つかり、判決で元被告が着ていたと認定された「5点の衣類」が本人のものかどうかという点でした。
決定で静岡地方裁判所の村山浩昭裁判長は「元被告が犯行時に着ていたとされた、シャツの血液が、本人のDNAと一致しないという鑑定結果は信用できる。ズボンはサイズが合わない可能性があるほか、衣類の色も長期間みその中に隠されていたにしては不自然だ」と指摘しました。
そして「犯行に使われたとされた衣類は、捜査機関によるねつ造の疑いがある」と結論づけて再審を認める決定を出しました。
また、裁判長は「人権を顧みることなく元被告を犯人として追及し、無実の個人を陥れて、長期間、拘束を続けたことになる」と当時の捜査を厳しく批判したうえで、「これ以上の勾留は正義に反する」と指摘して、袴田元被告の死刑の執行と勾留を停止し、釈放を認める異例の決定も行いました。
静岡地方裁判所が再審の開始を認める決定を出したことについて、静岡地方検察庁の西谷隆次席検事は「予想外の決定であり、本庁の主張が認められなかったのは誠に遺憾である。上級庁とも協議のうえ、速やかに対応したい」と話しています。
また、静岡県警察本部は「決定内容を聞いていないのでコメントは差し控えさせていただく」と話しています。
死刑囚の再審認める決定は6件目
死刑囚の再審を認める決定は、9年前・平成17年の、いわゆる「名張毒ぶどう酒事件」以来、6件目です。
死刑が確定した事件で初めて再審が認められたのは、昭和25年に香川県で63歳の男性が自宅で殺害されて金が奪われた「財田川事件」です。
その後も、昭和23年に熊本県で夫婦2人が自宅で殺害された「免田事件」。
昭和30年に宮城県で住宅が全焼して一家4人が遺体で見つかった「松山事件」。
昭和29年に静岡県で当時6歳の女の子が連れ去られて殺害された「島田事件」があります。
この4つの事件は裁判をやり直した結果、いずれも無罪の判決が言い渡されました。
一方、昭和36年に三重県で女性5人が殺害された「名張毒ぶどう酒事件」は、平成17年にいったん再審を認める決定が出た後、別の裁判官が取り消しています。
この事件については、その後再審を認めない判断が最高裁判所で確定したため、弁護団が新たに再審請求を行っています。
再審認められるケース相次ぐ
ここ数年、科学的な鑑定や新たに開示された証拠が決め手となって殺人など重大な事件で再審が認められるケースが相次いでいます。
このうち、無期懲役が確定した事件では平成17年に茨城県で1人暮らしの男性が殺害された「布川事件」で男性2人の再審が認められたほか、平成21年には栃木県で当時4歳の女の子が殺害された「足利事件」で再審が認められました。
そして、おととしには平成9年に東京電力の女性社員が殺害された事件で、ネパール人の男性に対する再審が認められ、いずれもやり直しの裁判で無罪が確定しています。
足利事件と東京電力の女性社員が殺害された事件では、新たにDNA鑑定が行われて別人のDNAと判明したことが大きな理由となりました。
また、布川事件では検察が開示していなかった無罪をうかがわせる当時の証言が明らかになったことなどが再審の決め手となりました。
死刑囚の勾留停止は初めて
死刑が確定した事件について再審開始決定の段階で、死刑囚の勾留を停止し、釈放を認める判断を裁判所が出したのは今回が初めてです。
法律では再審開始の決定をしたときには裁判所は刑の執行を停止することができると定められています。
しかし、死刑囚の場合、停止する対象は死刑の執行で、勾留については明確な規定がありません。
これまで確定した死刑判決が再審で無罪となった4つの事件でも勾留されていた人が拘置所から出たのは再審の裁判で無罪判決が言い渡されたあとでした。
今回、裁判所が「これ以上、勾留を続けることは耐え難いほど正義に反する」と強い姿勢を示し、袴田被告の釈放を裁量で認めた決定を検察が受け入れるのかどうか焦点となります。
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