下川裕治氏著書「週末シンガポール・マレーシアでちょっと南国気分」の中に
「旅に持っていく本という質問をときどき受ける。バッグのなかに忍ばせ、空港やホテル、いつ来るのかわからないバスをターミナルで待つ
間に開く本という意味だ。僕はだいたい、金子光春の『マレー蘭印紀行』(中央文庫)をバッグの中に入れている。薄い文庫本である。鞄に
入れても邪魔にはならない。文章は豊饒(ほうじょう)である。
-川は、森林の脚をくぐって流れる。……泥と、水底で朽ちた木の葉の灰汁(あく)を含んで粘土色にふくらんだ水が、気がつかぬくらいし
ずかにうごいている。
こういう書き出しで、『マレー蘭印紀行』ははじまる。いつも溜息をつく。こんな文書を書くことができたら……。読みながらいつもそう思
う。」
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早々、購入しました。本書は1940年(昭和15年)に刊行されたもので、著者は詩人。事典を手元に置いておかないと、言い回しや漢字が理解できません。数回読み直しが必要でしょう。
「旅に持っていく本という質問をときどき受ける。バッグのなかに忍ばせ、空港やホテル、いつ来るのかわからないバスをターミナルで待つ
間に開く本という意味だ。僕はだいたい、金子光春の『マレー蘭印紀行』(中央文庫)をバッグの中に入れている。薄い文庫本である。鞄に
入れても邪魔にはならない。文章は豊饒(ほうじょう)である。
-川は、森林の脚をくぐって流れる。……泥と、水底で朽ちた木の葉の灰汁(あく)を含んで粘土色にふくらんだ水が、気がつかぬくらいし
ずかにうごいている。
こういう書き出しで、『マレー蘭印紀行』ははじまる。いつも溜息をつく。こんな文書を書くことができたら……。読みながらいつもそう思
う。」
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早々、購入しました。本書は1940年(昭和15年)に刊行されたもので、著者は詩人。事典を手元に置いておかないと、言い回しや漢字が理解できません。数回読み直しが必要でしょう。
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