江戸時代から村民の手によって受け継がれてきた伝統芸能「檜枝岐歌舞伎」。県の無形文化財に指定されており、毎年5月12日と8月18日に奉納歌舞伎として上演されます。
また、9月の第1土曜日には観光歌舞伎としての上演があり、奉納歌舞伎とはまた違った雰囲気で地歌舞伎の世界を楽しむことが出来ます。2012年には、歌舞伎伝承館が整備され檜枝岐歌舞伎の歴史を学ぶことができるようになりました。
檜枝岐村見通にある「道の駅:尾瀬檜枝岐」に併設された歴史民俗資料館には、村の歴史の紹介と共に、檜枝岐歌舞伎の衣装や資料等が展示されています。
「義経千本桜 狐忠信」・・佐藤忠信に化けた狐忠信さんが追手をやっつけ、見得を切る場面です。
大向こうから「日本一!」の声が飛ぶ場面。旅芝居ならおひねりが飛ぶ場面です(って、古ッ!!! 😅 )
実際に着用された衣装。どの演目の、どの役の方が着用された着物だったのか、確認し忘れました。
演目ごとの「かつら」も展示されています。
写真は「奥州安達ヶ原:袖萩祭文の段」。降りしきる雪の中、勘当された親の家の戸口で、涙ながらに境遇を語る盲目の袖萩。母の身を案じながら健気に母をかばう娘・お君。観客席はし~~~~~んと静まり返り、多分あちこちで鼻をすする音が・・・
これらの資料が展示されている「檜枝岐村歴史民俗資料館」の入口には、万里小路藤原秀房の娘「万里姫」の像が建立され、その手杓からは温かい源泉がこぼれています。「かつて尾瀬沼のほとりに住んだ万里姫は近くに湧く温泉で身を洗い温め雪のように白くモチのように柔らかな素肌美人であったと言い伝えられております。」と言う事で、檜枝岐歌舞伎とは関係のない、檜枝岐温泉のPRでした。
訪問日:2015年7月2日