「明星輪寺」其の一では、いきなり本堂からでしたが、境内には他にも素晴らしい場所が一杯。という事で~其の二は、境内からお寺の入り口に向かう帰路の順で紹介。 本堂の脇の丘「岩巣公園」を降りる途中に建つのは、修験道の本尊を奉る「蔵王権現堂」。ただし、明治の神仏分離令により、「蔵王権現宮」は「金生山神社」として分離独立しています。 が、神仏を分離してもその存在が消滅するわけではなく、やはり『蔵王権現』はここに座しておられるのです。
参道の左手(帰路なので右手)に設けられた石段参道の先には、「子育大菩薩地蔵堂」。
国重要文化財に指定された 「木造地蔵菩薩半跏像」は平安時代の作と伝えられており、【この像は、檜寄せ木造りの半跏像で木眼、安定した岩座に蓮華座を重ねた4重座に腰をおろし、右足を曲げて左足を下げ足下に蓮華を踏んでいる造形は極めて珍しい。古くから安産育児の菩薩として親しまれ、今では全体に木地が現れているものの、もとは色彩像であったと思われる。】と記されています。
地蔵像は拝観できませんでしたが、堂内には弘法大師像をはじめ多くの仏像が祀られています。
県指定重要文化財の「梵鐘」には、【銘明徳二二癸酉年三月十二日】と刻まれているとのこと。総高103.0cm、口径60.6cm厚さ7.2cm。大工『藤原為継』、明徳4年(1393)3月の鋳造とありました。
参道の一画には、今回の参拝目的の一つでもあった「芭蕉の句碑」。「奥の細道」の旅を終えた『芭蕉』は、元禄2年(1689)8月28日に当寺を参詣したと云われています。
季節の花が深い緑の中で僅かに色を添え、奉納された石灯籠と白い幟が僅かに風になびく参道。それはこの上なく美しく、深呼吸のたびに清らかなもので満たされるような不思議な感覚・・
もう一つ句碑を発見、【 芒(すすき)いま 西陽を受けて 幽邃(ゆうすい)なり 】塩谷小鵜
明星輪寺の山門は仏寺の守護神である「金剛力士」を安置する仁王門。そのお姿を直に見る事ができます。
鎌倉時代初期の製作と伝えられる「木造金剛力士立像」は、檜材を主体とした寄木造。この時代の仁王像としては比較的大きな優作であり、岐阜県重要文化財に指定されています。
『虚空蔵菩薩』を祀る寺の入り口には、牛と虎を一対とした立派な石像が奉納されています。
参道の右手、満開の芙蓉の花に包まれたような虎ですが、まるで満面の笑顔に見えませんか😊。阿吽の阿を担当しているからにしても、何と言うか・・大口から笑い声が聞こえてきそう。
御真言【のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おん ありきゃ まりぼり そわか】
参拝日:2018年10月10日
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