いすみ市荻原にある天台宗寺院「東頭山・無量寿院行元寺(ぎょうがんじ)」。『阿弥陀如来』を本尊とします。 入母屋造り2層の「山門」は享保20年(1735)の建立、華麗な彫刻が参拝者の足を止めさせます。
房総屈指の大建造物といわれる「行元寺・本堂」は、天正14年(1586)の建立。 寺伝では【嘉祥2年(849)、『慈覚大師:円仁』によって「伊東大山(現夷隅郡大多喜町伊藤)」に草創。大師帰朝後、東国で最初に開山された事から、「東頭山」と 名づけられ、頭山三学院無量寿寺と称して隆盛を極めました。しかし、戦火のため焼失し、平重盛によって荻原の地に移し復興。のち再度の兵火によって冷泉大納言・二階堂行元により再興。 大壇那の名を寺名として、「東頭山無量寿院行元寺」と改称されました。】
こちらの本堂欄間には、幻の名工と云われた『高松又八』の豪華絢爛な彫刻が残されています。 これは参道ギャラリーの中にあった写真の一枚ですが、実物でなくともその美しさは十二分に伝わってきます。
本堂の右手には「十三重塔」。
家康の講師を務めた「行元寺第十八代亮運」に奉納された「石燈籠」
本堂に並ぶように、享和2年(1802)に建立された茅葺屋根の「客殿」。こちらはかって旧書院とされた建物だそうです。
客殿に『伊八』の代表作「波図彫刻」が収蔵されているのですが、もちろん予約をしていないので見るのは不可。
画像は、2014年の参拝時に境内の待合所に展示されていた欄間彫刻「波に宝珠」の写真。写真なのに思わず手を触れて凹凸を確かめたくなるような質感です。
境内にある鐘楼の前には、千葉県山武市出身の童謡作詞家『斉藤信夫』の、「母さんたずねて」の歌碑。【♪ まいごの まいごの こすずめは~】で始まる童謡ですが、生憎と存じ上げません。
「行元寺」の山門・本堂には、復元された『高松又八』の見事な彫刻の数々があります。 上等とはいえない画像ですが、明日はその美しい彫刻の数々をまとめて紹介します。
参拝日:2014年5月23日&2019年3月8日
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