陽のまだ弱い午前中をねらい、日曜日朝から田んぼ。
中1息子は小学校の頃、田植えを体験してるからと一応やる気は見せていたものの
朝寝坊してびょんびょんのアタマして自転車であとから追いつく。
子どもら、このあとすぐ泥の投げ合いになる(まさしく泥仕合)。
わたしはまったくの初心者なので、父ちゃんに聞いてそのとおりにやる。
「ふつうの田んぼより間隔あけて植える。30cm以上あけて、手ひろげて二つ分くらいね」はいはい。
慣行だと苗と苗のあいだは20cmもない。まわりの田をみてもきゅんきゅんに植えてある。
孤高の作業。
植えた次の日くらいから、父ちゃんなんだかブツブツ言い出す。
「フク(息子)の植えたとこ、苗たおれてた」まあそうだろうて。遊んでたからね。
しばらくすると
「苗の間隔、広すぎだよ。だいいち家族で半日やって一枚終わるってのがおかしい」はあ。
でもそれって自分でそうやりたいって言ってたじゃん。
ほぼ毎日田んぼに行って、そのまま帰って来ないこともある(何やってるのか不明)。
「もういいよ、おれひとりでやるから(プンスカ)」
って何言ってんだ。もしかしてひとりでやりたいのかな。
ひとりでやる気だして、ひとりで燃えて、ひとりでおこっとる。
田んぼに限らず農の作業ってこうなのかな、主義主張がムンムンと出る。
うちの借りてる田んぼの横でも
「Tくんとこよ、先日夫婦で田植えしとったが、なんやケンカして
奥さん家に入っとったわ」とか聞いたし。
年配のご夫婦でも畑に何をいつ植えるのか、などで言い争いになるらしい。
これが順調に何事もなく進められるようになるのは、白髪過ぎてからなのか。
あるいは完全に別行動する、その手もある。