チマチマ毎日

木工屋と陶器屋の夫婦が作るセルフビルドの家と、まいにちの生活、道具のあれやこれや。

18歳息子、遠くに暮らす

2021年03月29日 | 日々のつれづれ

 

  18歳息子が家を出て遠くに住むことになった。

今日は父ちゃんとレンタカーにもらった家電や衣類を積んで

遠く遠く11時間以上かかるような距離を走る。

 

息子の部屋から見る裏山。

長いようで、この部屋を自分の部屋としていたのは12年だけだったんだな。

 

このブログのむかしを遡ってみると、いろいろ出てくる、忘れていたことが。

 

怒られて外に出されると、家の床下にシートを敷いてこっそり漫画を読んでいたこと、

泣きながら家の外を歩いていて、近所のお婆さんに拾われていたこと、

剣道の初めての試合で緊張のあまり発熱したけど無理やり試合に出させたこと、

大好きな猫たちを見送ったこと、

いやいや田んぼを手伝っていたこと。。。

ブログにあるもの以外にも、いろいろ思い出される。

 

息子の新しい生活を準備するにあたって

父ちゃんが作った木のトレイと椅子は持ってってねと言ったら

椅子はいらない、トレイは小さい、

母ちゃんの器もいらない、とこきゃーがった。

いいよいいよ、持っていかなくて。

自分で好きなものを集めて、新しい生活を始めればいいよ(とかいっても腹が立つ)。

 

息子の部屋を掃除する。

一気に掃除してしまった。

それで私も巣立ちしたあとの感情に整理をつけてる感じ。

それで一気に掃除。

ここの部屋は小5の息子が使う。

この部屋で、どんな毎日を重ねていくのかな。

 

小5の息子がもう友だちとここで遊びはじめた。

空いたベッドで猫も寝る。

 

 

 

 


山茱萸 (さんしゅゆ)のめざめ

2021年03月10日 | 日々のつれづれ

 

 うちのような寒い地域に住んでいると、蕾がふっくらするだけでも、ほうとため息つく。

この枝は、夏場に私が草刈り畑仕事を頼まれているおばあさんから昨年の12月にもらった。

おばあさんは何十年も花を八百屋さんや小さいスーパーに卸す仕事をしていて

80過ぎた今でも現役。

木花にはとてもくわしい。

「山茱萸 (さんしゅゆ)は何度か楽しめるで」と言って枝をくれた。

 

それから比較的暖かい台所の窓辺に置いておいて、蕾がふくらむのを毎日じーっと見つめて

待っていた。

2ヶ月たった節分のころ。まだまだその兆しが見られず、

「もしかしたら枯れているのかな」と思いもしたけれど

水を替えながら、その日がくるのを待つ。

 

2月末頃、ん?少し太ってきた?

 

と思ったら、眠りの森の姫のように、ゆっくりとその芽をひらきはじめた。

 

冬が長い地域のひとは、雪降る野山を見ながら、

家の中でこんな生花を楽しんでいたのかな。

 

おばあさんの「何度か楽しめる」といったその言葉がよくわかりました。