チマチマ毎日

木工屋と陶器屋の夫婦が作るセルフビルドの家と、まいにちの生活、道具のあれやこれや。

天火オーブン格闘中

2020年04月17日 | 今日のメニュー

 一部のマニアの方の間ではだいぶ前から話題にのぼっていて

ずーっと注目はしていたけど「いいなあ」と思うだけであきらめていた、「天火オーブン」。

ガスコンロに直接乗せて炉内を温めてケーキやパンを焼く。

 

10年以上前にこの天火オーブンがほしくて、近くの古道具屋さんをたずねてみたことがある。

このとき見つけたのはオレンジ色の角ばったオーブンで2万円だったと思う。

金銭的に今よりもくるしくて(いまもそんなに裕福ではありません)

到底買えるような状況ではなかった。

 

このときはデロンギの電気オーブンを知人からもらって、それでケーキやピザなどレシピも増やすことができた。

このデロンギはほとんど新品同様だったんだけれど、使い始めてすぐに「コンベックス、上火、下火」とか

選べるツマミがスポッと取れてしまい、ずーっと「コンベックスらしい」状態で使用。

10年経ったところで下の電熱線が切れたようだ。

 

今まで粗大ゴミから拾ってきたガスオーブン(ガスが途中で止まる故障にてサヨナラ)、

いただきものの電気オーブン(通電しなくなってサヨナラ、これから今回の電熱線切れてサヨナラ)、

薪ストーブの中(薪ストーブ自体が古くなってサヨナラ)、などいろいろなオーブンを使ってきたけれど、

今度うちに来たのは天火オーブンpieceくん。

オークションで送料込みでもかなりお値打ちだった。

10年前と比べると相場が下がって来ているのかしら。

状態も良くてサビもまったくなし。

考えてみるとお金を出してオーブンを買ったのはこれが初めてだ。

 

 

かぼちゃのマッシュを入れたケーキ。

今までは耐熱ガラスの容器で焼いてきたけれど、このオーブンだとなかなか真ん中が焼けない。

長細い型に入れて熱伝導をよくすると焼成時間が短くてキレイに焼けた。

電気オーブンとはかなり火まわりが異なるようだ。

 

高加水練らないパン。

これも何度か焼いてみて、ようやくコツをつかみつつ・・・ムツカシイ。

どうやら天火の上段が先に温度が上がって、時間とともに下段もあがってくる。

おまけに天火についている温度計がどうもあてにならない。

オーブン用温度計を入れてみると60~80℃くらい差がある。

炉内の温度はこちらで計測。

 

ああでもない、こうでもないと試行錯誤するのが結構好きなので

失敗もしながら週4回くらいいろいろ焼いている。

しかしまた一つ問題が出てきて、この天火オーブンが大きいため

ガスコンロに乗せると、隣のガスコンロにフライパンが乗らない。

小さめの雪平鍋なら並べて使えるけれど。

 

だから夕方の忙しいときにオーブンはなるべく使わないようにする。

いろいろとコツがいるピースくんなのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 


味噌仕込み2020

2020年04月03日 | 農作業農作物

 今年も味噌を仕込む季節になった。

 

一日以上浸水させた大豆を、仕込みの前の晩にストーブの火にかけ温めておく。

塩きり麹はもう出来ている。

今年の麹も昨年一昨年同様、うちの「味噌先生」に醸してもらった。

大豆も先生が作った大豆。

 

   *大豆4kg

           *麹4kg

           *塩2kg

    今年はいつもより少しだけ多め。

 

当日の朝8:00前に外のかまどに火をくべて、早めに茹で始める。

この日は風もなく晴れて穏やか、火事の心配もない。

9歳息子に火の番を頼んだ。勝手にいろいろ枝だの枯葉だの焚べるから、ちょっと心配。

 

火付きも良いのでさっさと沸騰し始める。乾燥しているなあ。

昼頃すでに大豆が柔らかくなってきた。親指と小指で挟んで潰れる。OK。

 

 

  

13:30  火からおろして今回初めて試みるフードプロセッサーで豆をつぶす。

ただ茹で汁がある程度入らないと豆がうまく潰れない。

 

外のかまどから、桶で、茹で上がった豆と茹で汁を入れて運ぶ(これ3回)。

 

フープロでは入れすぎるとマッシュにならないので

大きめのおたまに2杯入れてスイッチオン、またすぐに手で混ぜてやって、またスイッチオン。

粒がなくなって滑らかになったらスパチュラで大まかにくみ出し、塩きり麹の入った大きい桶の中に投入。

これを延々繰り返す(1時間強)。

手で潰している例年よりも早い。

 

 

14:40  すべてフープロにかけ終わり、今度は塩きり麹と混ぜる。よーく混ぜる。

  消毒しておいた漬け樽に団子にしたタネを打ちつけていく。

   

  ただ今回は茹で汁が多すぎてあまり団子にならず、打ち付けると跳ね返ってくる感じ。

  最後はアルコールで樽の内側をふきとり、塩で表面を覆って完成。この時点で15:10。

 

     

 

今回は一連の作業が早く終わった。

フープロは茹で汁が多めになってしまうが、いいクリーム状になる。

出来上がりが期待と不安半々。

 

後日味噌先生に「ちょっと柔らかすぎな気がするんですけど・・・」と相談してみると

「ユルユルでも大丈夫。僕もいつもそうです。茹で汁がもったいないから入れちゃうんです。

 何ヶ月かして水分が上がってきたらザルを押し付けて出てきた水分を取れば、醤油です」

そうだー!そうなんだ!

何度やってもいつも何かが違って、そのつどいろんなことを教わる。

 

今回もわたしの目は「おおー!」という感じでピカッと光りました。