岸惠子の本を二冊読んだ。岸惠子ってステキと今頃そのことに気付いた
昨日の「読書ルーム」で、岸惠子の本を二冊読んだ。ホント、岸惠子ってステキ。今頃そのことに気付く。ホント、遅すぎ。
「私は役づくりなんてしない。役を貰ってからその役を考えるのでは遅い。常に自分の中に様々な物を溜め込んでいて、その中に有るものを引き出す。ない役は私はやりません。絶対に断ります。人殺しの役も、盗人の役もできるとは思いますけど、卑しい役、権力やお金に媚びたりする女は、絶対に似合わないと思うからやりません。だから“役作り”という言葉は、恥ずかしくて言えませんね」[㈱キネマ旬報社刊『女優 岸惠子』]。岸惠子、カッコイイ。
その岸惠子は、吉永小百合に対して、次のように書いている。「いつまでも、美しく、きれいでなくていいのだ。(中略)『頭はいいし、きれいで大好きだけど、いつも、きれいでありすぎる』と言う一握りの人たちのささやきなど蹴飛ばすような、女優としての『乱調』を見せて欲しい。これからの小百合さんの真の輝きは、きれいを脱ぎ去るときにこそ滲み出るのではないか・・・」(世界文化社刊 岸惠子 吉永小百合『歩いて行く二人』より)。一握りの一人である私は、まさに共鳴した。岸惠子、カッコイイ。
吉永小百合主演の映画にはあまり感動しないが、その生き様には魅了される
「私は、自分が願うことを声に出したいと思っています。憲法のことも、9条があるから、日本という国はほかの国で人を殺さなくてすんでいるわけだし、もし、世界中に9条が広がれば、それこそ核兵器だけじゃなくて、戦争がなくなる日がくるかもしれないという望みを持って」(世界文化社刊 岸惠子 吉永小百合『歩いて行く二人』より)。吉永小百合、カッコイイ。