サトーハチローが自身の作詞で一番嫌った歌、それは「うれしいひなまつり」
“あかりをつけましょ ぼんぼりに”、昨日は少なくないご家庭でこの歌が歌われたことだろう。誰もが知っているサトーハチロー作詞「うれしいひなまつり」だ。
当然と言うべきか、昨・3月3日の朝日・土曜版「歌の旅人」は雛祭りの日に相応しく、その「うれしいひなまつり」が取り上げられていた。
しかし、その内容に驚いた。私はそのことを知らなかったのだが、サトーハチローが数ある自身の作詞した歌の中で、最も嫌っていたのが、その「うれしいひなまつり」だったそうだ。ラジオからその曲が流れてくると、「ラジオのスイッチを切れよ」を言ったそうだ。
「うたの旅人」には、「できることなら歌に関する権利を全て買い取って、この歌を捨ててしまいたい」とサトーハチローは語っていたとも書いてある。その要因は、ナント歌詞に間違いがあるとのことだ。それも二カ所、私はこれまで全く気づかずに過ごしてきた。
「お内裏さまと おひなさま」(男雛と女雛、男女の人形一対を指して内裏雛)、と「赤いお顔の 右大臣」(赤い顔は左大臣だそうだ)の二カ所が間違っているとのことだ。加えて、先の「うたの旅人」には、「間違いだけではない。(中略)詩情に満ちたいつものサトーハチローらしくない」とも書かれている
そうしたエピソードはあるものの、やはり「うれしいひなまつり」は、私たちの心を捉えるステキな歌だと思う。「春の弥生の このよき日 何よりうれしい ひな祭り」だ。「ひな祭り」の日に、こうした歌が家族みんなで歌えるような団らんが、どこの家庭にも訪れて欲しいと願う。
我が家のおひなさまは、今年も並べて上げられないままで・・・ごめんなさいになってしまいました。