21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

正月に奥田英朗「リバー」を読んで

2024-01-07 07:31:51 | 雑記帳

 久しぶりの読書感想文かな。正月読んだのは、奥田英朗の「リバー」で、648ページの大作だ。奥田はMONOマガジンにエッセイを書いていた頃からのファンで、ずいぶんと長い付き合いだ。もちろん、単に作家と読者の関係に過ぎないが。

 好きな理由は、たぶん文章力だと思う。リズム感抜群で読みやすい、肩がこらない素直な表現力でありながら、プロットがしっかり組み立てられ、読み手をぐいぐい引き込んでいく。まあ、そんなことはどうでもよいのだが、作品の幅がどんどん広がっていくのはうれしいい。この作品も、連続殺人を扱ったミステリー仕立てで、デビュー当時からみれば考えられない硬派な作品となった。「東京オリンピックの身代金」あたりから、事件モノを扱いだし、どうやら本当に書きたかったのがそこだったのではないか。

 単行本2冊分の辞書並みの分厚い本だったが、全く苦にならずにすいすい読んだ。北関東で起きた連続殺人をめぐり、全く接点のない3人の容疑者と警察、被害者家族、新聞記者、それぞれ立場から事件との関りが展開されるが、接点のなかった点と点が徐々につながっていくあたりは、さすがといえる。ただ、残念だったのは事件の全貌が明らかになる後半、さすがに息切れしたのかまとめが雑で肩透かしを食わされた感がある。特に元刑事が執念で追い続けた容疑者が一件目の殺害の真犯人だった下りは、読者としてはもっと関係者の葛藤が見たかった。それでも、正月を過ごすには満足できる一作ではあった。今後の活躍が待たれる。

 

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高島屋はなぜ原因究明を断念したのか

2023-12-27 19:22:27 | 雑記帳

 クリスマスを台無しにした高島屋の宅配ケーキ崩壊事件だが、早々と高島屋が原因究明を断念した。

 いったい何が起こったのか。何故、高島屋は原因究明は不可能と判断したのか。取材をしたわけではないので、断定はできないが、高島屋と配送を受け持たヤマト運輸が何らかの形で手打ちをしたのではと疑いたくなる。

 それというのも、私がアルバイトしている食品会社でも同様の事件が何度も起こったからだ。

 私が勤務する食品会社は、介護施設などへパック詰めした食材を宅配しているが、自社による配送に加え、複数の運送会社に宅配を依頼しているが、ヤマト運輸にも依頼している。茶碗蒸しや卵など壊れやすい食材を配送する際、ヤマト分だけは厳重に荷造りしていた。それは、ヤマトに依頼した施設から食品が崩れていた、パックの口が開いて汁が漏れていたというクレームが相次いだからで、やむなくヤマト便に限り、緩衝材で厳重にくるむことが工場内で義務付けられているのだ。ちなみにほかの運送会社に依頼した顧客からは、厳重に梱包していないにもかかわらず同様のクレームはめったに来ない。

 原因は、荷物の取り扱いが乱暴、雑との一言に尽きる。ヤマトの段ボールにはコワレモノ注意などと仰々しいシールを張ったり、天地無用のシールを張るなどして気を遣うわけだが、何故かクレームが後を絶たないのだ。取引を辞めようという話も出たが、料金面、遠隔地への配送など、頼らざるを得ない側面もあり、未だに取引が続いている。

 実は昔、記者時代、ヤマトの配送基地を見たことがあったが、荷物の扱いはひどいものだった。取扱量が多いからなのだろうが、コワレモノだろうが何だろうがおかまいなくばんばん放り投げているのだ。あんな扱いをされたら、ケーキなどはひとたまりもないだろう。そんな状況が今も続いているとしたら、何をかいわんやである。

 高島屋とヤマトとの間でどんな話し合いがなされたのか知る由もないが、あのケーキの壊れ方は取り扱い方に問題があるのは明らかと言わざるを得ない。

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旭川五輪で札幌ファーストと決別しよう!

2023-09-25 19:18:53 | 雑記帳

 ずいぶん前、ソチ五輪の頃だったと思うが、このブログで冬季五輪を誘致するなら、札幌よりも旭川がいいと書いたことがあった。哀しいかなまったく反応がなかったが、その思いは、今も続いているし、もっともっと強くなった。

 未だに札幌市は冬季五輪誘致に夢中で、反対派をねじ伏せようと市民アンケートも考えているようだ。前にも書いたが、五輪よりヒグマとの共存を真剣に考えろといいたい。

 なぜ冬季五輪は札幌でなくてはならないのか。いいかげんに道民のみなさんには、なんでもかんでも札幌でなければならないという札幌ファーストがいかに北海道発展の妨げになっているか気づいてほしい。

 たぶん、誘致費用を捻出できる自治体が財政的に札幌くらいしかないからだろうが、そうした現実よりなにより、道民の中に大イベントは札幌でなければならないという共通認識が根付いてしまっているからだろう。だから、なぜ、札幌なの?という疑問すら湧かないのだ。

 未だに札幌以外の道内の都市は、慢性化した不景気から脱皮できずにいる。その大きな要因が公共事業の減少であり、いかに道内の特に中核都市というわれる町が、公共事業に依存していたかがわかる。

 不謹慎だが、災害でも起きないともう公共事業などのぞめないというのが建設業者の本音だろう。

 最近は、建設業従事者の冬季間の本州への出稼ぎが増えているという。今までは除雪でなんとかしのげたが、もうそんな時代ではないということだ。

 そんな不景気脱出の起爆剤として、道がバックアップして、旭川の冬季五輪誘致を真剣に考えてほしい。

 札幌はもういい。今さら何が必要なのか。むしろ施設過多が問題だろう。札幌ドームなどは負の遺産になりつつあるではないか。

 同じ金をかけるなら、かけるべきところにかけてこそ、北海道の未来のためだろう。

 旭川なら空港もあるし、もし足りなければ千歳に降りても、移動時間はたかが知れている。競技施設だって、選手村、ジャンプ台、開会式が可能な室内スピードスケートリンク、あと一つくらいアイスアリーナとカーリング場を造ればいいいだけで、札幌と大差はない。アルペン種目は富良野があるし、クロスカントリーも美瑛がある。競技場へのアクセスも問題ないだろう。

 後は、誘致費用と市民の熱意、さらには道民の理解だが、道と市がタッグを組めば、金はなんとかなるだろうし、何よりこれからは札幌じゃなくてもいいんだという発想に、旭川市民も道民も気が付くはずだ。

 旭川五輪の開催は、何も公共事業が期待できる旭川だけに福をもたらすわけではない。道北、宗谷、オホーツクにまで効果が期待できる。冬の観光は当然だが、夏のリピーターも大幅に増える。何より海外からのお客さんが一気に増える。そうなれば、高速道路の宗谷、オホーツクへの延伸にも弾みがつくし、ボロボロの石北線だって整備できる。

 札幌五輪と旭川五輪、どちらが北海道のためなのか、道民の皆さん、特に北海道知事にはぜひ考えてほしい。

 

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明かされないイジメの動機

2023-08-14 21:04:48 | 雑記帳

 文春が2年前に旭川で起きた女子中学生イジメ事件を報じた。一連のイジメの実態、自殺にいたるプロセスなどを書き連ねたが、一番知りたいイジメの動機については全く触れられていなかった。結局は、目を覆いたくなる下劣なイジメっぷりと陰湿極まりないSNSによる広まりは、所詮は大向こうの興味を誘うやり口に過ぎない。そんなものが解決につながるのだろうか。

 加害者たちがどうしてイジメたのか。その動機を明かすことが、イジメにいたる行為の抑止になると思うのだがいかがなものだろう。

 自分の経験則では、残念ながら、彼ら彼女たちが、なぜ少女をターゲットにしたのか想像すらつかない。

 動機はなんだったのか。それってあるよね、といった類のものなのか。なんでそんなことでといった当事者にしかわからないことなのか。差別とか偏見とか、社会にはびこる意識なのか。

 いじめの下劣さや陰惨さを報じることは、イジメの助長につながるだけ。イジメの動機が明らかになれば、少年少女たちの意識になにがしかの変化をもたらすはずだ。

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真夏の果実と秘密のデートと渚園

2023-08-12 17:59:36 | 雑記帳

 昨日からYTでサザンの20周年ライブ98渚園を見ていたのだが、真夏の果実から秘密のデートへの流れに、一気に昔のあの夏、いけない夏の日に引き戻されてしまった。なんて罪なセトリなの。でもあれから30年以上も経って、ジジイになって、やっと真夏の果実も秘密のデートもノスタルジックに聞ける。正直、10年前まではこの2曲は、聞いちゃいけない、歌っちゃいけない曲だった。時はつらい過去を優しい思い出に書き換えてくれる。もっとも、女は現実主義であり男ほど実りなき過去をうだうだ引きずらないだろう。虫のいい話だが、真夏の果実を聞いて少しだけあのヒリヒリした夏を思い出し、懐かしんでくれたらいい。

 そういえば、札幌競馬場にも行ったなあ。よし、来週の札幌記念は絶対にいくぞ!もちろん、ジジイ一人で。

 

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