21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

防衛装備3原則で憲法改正の外堀を埋める

2014-03-10 21:05:58 | 政治にモノ申す
 安倍晋三は何が何でも憲法を改正し、先制攻撃可能な軍隊を創設したいようだ。憲法改正のハードルは想像以上に高いことから、それならばと外堀を埋める作業に躍起になっている。そのひとつが、今回明らかになった「防衛装備移転3原則」だろう。

 これまでの「武器輸出3原則」を撤廃し、平和貢献・国際協力の美名の下に、他国に武器を輸出し、その維持を名目に他国における自衛隊の活動を可能にしようというものだ。姑息なのは、武器の①共同開発・生産の実施、②安全保障・防衛協力の強化、③装備品の維持を含む自衛隊の活動、邦人保護に不可欠な輸出―という、あたかも武器輸出は日本の防衛に不可欠のような御託を並べるが、実際はその先の国外での武器の使用にある点をぼかしていることだ。

 他国の軍隊に武器をやるから日本人を守ってくれという道理が通用するとは思えない。技術的なバックアップの中には、当然、実用におけるバックアップも含まれるだろうし、使用の際に自衛隊が同行することも十分考えられる。この法案が成立し、武器の他国への提供が始まると、早晩、使用を認めることになるだろう。

 こうして外堀を埋め続けることで、気がついた時には、後は国民投票をやって変えるだけという状況になっているというのが、安倍の狙いなのだろう。

 それにしても、平和貢献とはなんぞや。一番の貢献は武器を持たない、戦争をしないことではないのか。少なくともこれまで日本は9条の縛りによって、かろうじて戦争を回避してきた。湾岸戦争で平和貢献に目覚め、以降、PKOによる事実上の軍隊の海外派兵を続けている。しかし、9条の縛りによって、後方支援に専念し、戦地で銃をぶっ放すことを避けてきた。これを恥とするか、誇りとするかで、平和に対する考え方は真っ二つに分かれる。

 安倍首相はじめ多くの政治家は恥ととらえ、なんとか専守防衛の呪縛から逃れようともがいている。一方、私のように他国に叩かれようがどうしようが、絶対に戦争をしないことこそが世界に対する最大の平和貢献と信じている人間は、なしくずしに普通の国になり普通の軍隊を持つ方向に向かう今日の状況に平和崩壊の危機感を抱いている。

 

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