木村拓哉が最後まで社名変更に反対していたそうだが、さすがキムタク、その潔さと背負う覚悟に拍手を送る。
たぶん、木村はジャニーズというブランドにひとかどならぬプライドを持っており、それを捨てるわけにはいかんということなのだろう。ジャニーズというブランドを一派ひとからげで悪とすれば、所属タレントも罪人の一人という、本来ならお門違いの世論が出来つつあることを木村は我慢ならないのだろう。
実際、街頭インタビューなどでは、被害者の気持ちを考えれば社名は変えた方がいい、やっぱりこれだけ悪いイメージがついてしまったら社名は変えるべきという声が多いようだ。つまる、臭いものにはフタという、責任逃れの風潮が悲しいかな日本人にしみついてしまったようだ。
社名を変えて何が変わるというのか、悪のイメージは払拭できるのか、そんなことになるはずがない。この場合の社名変更など、逃げであり、変えて出直すというまやかしでしかない。それこそ、無責任まるだしの改革ではないのか。
その意味でキムタクはジャニーズに誇りを持っているし、背負っていく覚悟を感じる。そんな潔さを否定する方がどうかしている。本気で出直すなら、残された者たちには、逃げずに、地に堕ちたジャニーズブランドを背負って、全身全霊で出直す覚悟を見せてほしかった。それを見る側がどう評価するかこそが、本来、あるべき姿だろう。