資本生産性
生産性というと、通常は、労働生産性、つまり従業員一人当たり年間にどれだけの生産(自動車何台とか、付加価値何円とか)を上げたかを指しますが、これは、従業員数を分母にした場合で、そのほか、土地を分母にすれば、1ヘクタールで小麦が何トン収穫とか、1億円の投資で、年間に何円の収入を得たかなども、土地生産性、資本生産性といった形で生産性概念の中に入ります。
昔から言われますように、生産の3要素は「土地・労働・資本」というそれぞれの生産要素あたりの生産性が定義できるわけです。
一方、分子の生産のほうは、自動車何台とか、鉄鋼何トンとかといった形の「物的生産性」で分析する場合もありますが、自動車の種類や鉄鋼の質が同じでないと厳密な比較は出来ません。
そんなわけで、どんな場合でも共通に分析できるという意味で、製品を売って得た付加価値を使うのが、経営分析では一般的です。
こうして、資本生産性というのは通常、年間の付加価値生産額を、その会社の使用総資本、あるいは有形固定資産(生産設備)で割ったもの使って分析を行います。
使用総資本で割った場合は、売掛債権や棚卸資産、投資資産などの効率(生産性)も入った資本の生産性になりますし、有形固定資産で割った場合には、工場や機械、店舗など投資した設備の生産性になります。
この数字は通常あまり変化しません。ただし、売掛債権の回収を早くしたり、ジャストインタイムで在庫を圧縮したり、現有設備の有効活用を図ったり、遊休資産を処分したり、投資有価証券を見直したりすることで、着実な改善は可能です。
「失われた10年」の中では、「バランスシート調整」という形でこれが進められ、生産性向上に貢献しました。(注参照)
――――――――――――――――――――――――――
<注>
資本生産性 × 資本装備率 = 労働生産性
↓ ↓
(付加価値/総資本)×(総資本/従業員数) = 労働生産性
生産性というと、通常は、労働生産性、つまり従業員一人当たり年間にどれだけの生産(自動車何台とか、付加価値何円とか)を上げたかを指しますが、これは、従業員数を分母にした場合で、そのほか、土地を分母にすれば、1ヘクタールで小麦が何トン収穫とか、1億円の投資で、年間に何円の収入を得たかなども、土地生産性、資本生産性といった形で生産性概念の中に入ります。
昔から言われますように、生産の3要素は「土地・労働・資本」というそれぞれの生産要素あたりの生産性が定義できるわけです。
一方、分子の生産のほうは、自動車何台とか、鉄鋼何トンとかといった形の「物的生産性」で分析する場合もありますが、自動車の種類や鉄鋼の質が同じでないと厳密な比較は出来ません。
そんなわけで、どんな場合でも共通に分析できるという意味で、製品を売って得た付加価値を使うのが、経営分析では一般的です。
こうして、資本生産性というのは通常、年間の付加価値生産額を、その会社の使用総資本、あるいは有形固定資産(生産設備)で割ったもの使って分析を行います。
使用総資本で割った場合は、売掛債権や棚卸資産、投資資産などの効率(生産性)も入った資本の生産性になりますし、有形固定資産で割った場合には、工場や機械、店舗など投資した設備の生産性になります。
この数字は通常あまり変化しません。ただし、売掛債権の回収を早くしたり、ジャストインタイムで在庫を圧縮したり、現有設備の有効活用を図ったり、遊休資産を処分したり、投資有価証券を見直したりすることで、着実な改善は可能です。
「失われた10年」の中では、「バランスシート調整」という形でこれが進められ、生産性向上に貢献しました。(注参照)
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<注>
資本生産性 × 資本装備率 = 労働生産性
↓ ↓
(付加価値/総資本)×(総資本/従業員数) = 労働生産性