資本主義の社会主義化?
今回のG20もあまり具体的成果にはつながらないようで残念です。こんなことを繰り返しながら、世界経済はますますの混乱に向かって進むよりしょうがないのでしょうか。
最近いろんなところで、最近の状況を、第二次世界戦争前の状況になぞらえている論評が見られます。人類誰もが、そこまで行くことは避けたいと思っているのでしょうが、多くの国で、いろいろな形の国民の不満が高まり、政権担当者があせり、その中で誰かの心のうちに「戦争による解決」という選択肢が生まれるのが、破局の始まりでしょう 。
ユネスコ憲章の前文に「戦争は人の心の中で始まるものであるから、平和の砦は人の心の中に築かなければならない」と、故アトリー英首相の言葉がありますが、今はユネスコのマークを見て「これは世界遺産のマークです」とガイドが説明する時代です。第二次世界大戦という人類の大失敗の経験も遠くなってしまったのでしょうか。
今回のG20でも、オバマ大統領は大変あせっていたようですし、ユーロ圏は、ギリシャのように、耐乏生活に不満の国民、逆にドイツのように、赤字国支援に不満の国民と二様の加盟国を持つ混乱に頭を抱え、また国際金融の混乱に翻弄されるブラジルなど、多様な自国問題を抱えたリーダーの姿が垣間見えます。
当面の解決策の方向はというと、各国財政の健全化とユーロ危機の沈静化を目指しての安定基金の拡充という事のようですが、「経済政策は財政と金融だけ 」という道具不足の中で、財政政策は行き詰まり、後は金融政策頼みと追い詰められながら、結局それは黒字国が(とめどなく)赤字国を支援するという形になりかねず、そこに、国際投機資本が巨利のチャンスを見出すといった、解けないパズルに引き回されているようです。
もともと、資本主義、自由主義経済というのは、真面目に働いたものが、より多くの報酬を得る事で人間のやる気を引き出すことに原点があるはずです。
今、G20がやろうとしていることは、稼ぎより消費の多い国に対し、真面目に働いている国が支援して、当面の混乱を凌ごうという政策でしょう。赤字国が本気に健全化を目指しているのなら、支援のし甲斐もあるというものですが、現実はどうなのでしょうか。
黒字国が赤字国を支援し続けるということになると、それは資本主義が社会主義の原理に近づいているということでしょう。個人と同じように、国家も基本的には自己責任に立たないと社会は成り立ちません。だから社会主義は崩壊しました。
こんな形で、資本主義が社会主義化するとは、流石のシュンペーターも予測しなかったでしょう。
今回のG20もあまり具体的成果にはつながらないようで残念です。こんなことを繰り返しながら、世界経済はますますの混乱に向かって進むよりしょうがないのでしょうか。
最近いろんなところで、最近の状況を、第二次世界戦争前の状況になぞらえている論評が見られます。人類誰もが、そこまで行くことは避けたいと思っているのでしょうが、多くの国で、いろいろな形の国民の不満が高まり、政権担当者があせり、その中で誰かの心のうちに「戦争による解決」という選択肢が生まれるのが、破局の始まりでしょう 。
ユネスコ憲章の前文に「戦争は人の心の中で始まるものであるから、平和の砦は人の心の中に築かなければならない」と、故アトリー英首相の言葉がありますが、今はユネスコのマークを見て「これは世界遺産のマークです」とガイドが説明する時代です。第二次世界大戦という人類の大失敗の経験も遠くなってしまったのでしょうか。
今回のG20でも、オバマ大統領は大変あせっていたようですし、ユーロ圏は、ギリシャのように、耐乏生活に不満の国民、逆にドイツのように、赤字国支援に不満の国民と二様の加盟国を持つ混乱に頭を抱え、また国際金融の混乱に翻弄されるブラジルなど、多様な自国問題を抱えたリーダーの姿が垣間見えます。
当面の解決策の方向はというと、各国財政の健全化とユーロ危機の沈静化を目指しての安定基金の拡充という事のようですが、「経済政策は財政と金融だけ 」という道具不足の中で、財政政策は行き詰まり、後は金融政策頼みと追い詰められながら、結局それは黒字国が(とめどなく)赤字国を支援するという形になりかねず、そこに、国際投機資本が巨利のチャンスを見出すといった、解けないパズルに引き回されているようです。
もともと、資本主義、自由主義経済というのは、真面目に働いたものが、より多くの報酬を得る事で人間のやる気を引き出すことに原点があるはずです。
今、G20がやろうとしていることは、稼ぎより消費の多い国に対し、真面目に働いている国が支援して、当面の混乱を凌ごうという政策でしょう。赤字国が本気に健全化を目指しているのなら、支援のし甲斐もあるというものですが、現実はどうなのでしょうか。
黒字国が赤字国を支援し続けるということになると、それは資本主義が社会主義の原理に近づいているということでしょう。個人と同じように、国家も基本的には自己責任に立たないと社会は成り立ちません。だから社会主義は崩壊しました。
こんな形で、資本主義が社会主義化するとは、流石のシュンペーターも予測しなかったでしょう。