tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日米、大人の関係を

2014年04月24日 11時03分36秒 | 国際政治
日米大人の関係を
 オバマ大統領の来日を心から歓迎したいと思います。両国間の良い関係の構築は、首脳の相互訪問、相互理解からでしょう。

 今回のオバマ大統領のアジア歴訪は、経済問題もさることながら主題は政治問題のように思われます。TPPなどは多分副次的な事ではないでしょうか。

 世界で地域紛争がなかなか収まらない中で、アジアだけは平和と安定を維持して欲しいというのは、アメリカ、日本だけでなく、アジアのすべての国、さらには世界の本当の気持ちでしょう。

 アメリカにしてみれば、将来の米中の、力によらない、良識ある安定した関係が何よりも望ましいことでしょうし、そのためには、日本をはじめ、アジア諸国が、賢明な中国関係を選択し、アメリカに余計な面倒を掛けないでほしいというのが本音でしょう。

 折しも日本の この所の大人気ない行動が日中関係をとげとげしいものにし、当然のことながら、日本は最後にアメリカに頼る姿勢を明確にしています。
 アメリカにしてみれば、口頭で日米関係は強固だというのはいくらでもいうが、具体的なトラブルに巻き込まれるようなことは絶対にしてほしくないと思うのは当然です。
 おそらくアメリカは、日本に自制を要求するでしょう。

 時に「ナショナリストなどと評される」安倍総理が、どこまで多くの日本国民が思っている良識を把握して、どう応えるか解りませんが、この辺りは是非突っ込んだ話をしてほしい所です。

 一方、日本にしてみれば「対米追随などと評されてきた」状況から、「世界の経済発展と平和のために積極的に貢献する日本」という立場を明確にするためにも、アメリカの根本的な病理「基軸通貨国が数十年に亘り赤字を垂れ流す状態」を根治することが、世界経済の安定と平和のためにいかに大事であるかを、率直にアメリカに説くべきでしょう。

 こうした事が出来てこそ、日米の「大人の関係」の構築が可能になるのでしょうし、それが日米同盟の目的である「日米が協力しての世界経済の安定と平和への貢献」を具体化していく王道ということではないでしょうか。

 今回のオバマ大統領の来日を、最大限に生かすためにも、「日米の大人の関係」を確立するための第一歩を踏み出すような率直な対話を期待したいと思います。