付加価値生産性のいろいろ<2008年4月30日付のリメイク版>
付加価値とは、人間が資本を活用して作り出す「人間生活に役立つ価値(物やサービス)」のことです(「 付加価値の正確な理解を」2008年3月など参照)。
われわれは、いろいろな欲求を持っています。それは、時代や個人によって異なります。そして我々はその欲求に対して金を払います。そこに付加価値が生まれます。
戦後はお米でさえあればよかったのですが、今はよりおいしいお米に金を払います。単に走る車ではなく、環境いい車、乗り心地のいい車なら多少高価でも買うでしょう。車でスーパーに行くより、多少高くても近所のコンビニでという事もあります。
美味しい、環境に良い、便利、・・・こうしたものの価値が上がって来ています。時代のせいでしょうか、人の欲求は高度化するのです。
ところでこうした欲求(購買意欲)に対してモノやサービスを提供するためには、生産や販売、サービスのための設備が必要です。これを資本といいます。
資本とは、土地であったり、機械であったり、ソフトウエアであったりするわけですが、今は貨幣経済の世の中ですから、こうした資本はお金に換算して表されます。そして、人間が資本を活用して創出した付加価値も、同じように金額であらわされます。
日本全体で創出された付加価値の1年間の総額を表したものがGDPであることは、前記のブログでも触れてきたとおりです。
ところで、1人より2人で働けば、創出される付加価値も大きくなりますが、2人がかりで2倍の付加価値を創出しても、誰も特に感心しません。しかし、たとえば、1人で5割増しの付加価値を生産したら、人を感心させることが出来ます。この「1人当りどれだけか」という数字(数字で表される概念)が「生産性」です。正式には働く人間1人当たりですから「労働生産性」、もっと正式に言えば、一人当たりでどれだけ付加価値を生産したかですから「付加価値労働生産性」 ということになります。
このように、「生産」に「性」がつくと、1ヘクタールで小麦が何トン(土地の生産性)、100万円の資本設備でいくらの付加価値(資本生産性)、1本の生産ラインで何台の自動車(ラインの生産性)というように、使用した(投入した)生産要素当たりの生産を示すことになって、いろいろな形で、生産の効率を示す指標になります。
もちろん、生産されたモノや付加価値は、人間が生産し、人間が活用するわけですから、「人間1人当たり」、つまり「労働生産性」が、通常は最大の関心事項で、これを日本経済全体でいえば「国民経済生産性」、働く人(就業者)1人が1年間にどれだけのGDPを生み出したか、という数字になります。
この場合、売値を上げても生産性は増えることになります。しかしそれでは世の中が豊かになったことにはなりません。
そこで物価の値上がりを含んだものを「名目生産性」、物価値上がり分を差し引いた正味の生産性を「実質生産性」といって区別します。そういう意味では、日本人の生活が良くなる源は「実質国民経済生産性」だということになります。
付加価値とは、人間が資本を活用して作り出す「人間生活に役立つ価値(物やサービス)」のことです(「 付加価値の正確な理解を」2008年3月など参照)。
われわれは、いろいろな欲求を持っています。それは、時代や個人によって異なります。そして我々はその欲求に対して金を払います。そこに付加価値が生まれます。
戦後はお米でさえあればよかったのですが、今はよりおいしいお米に金を払います。単に走る車ではなく、環境いい車、乗り心地のいい車なら多少高価でも買うでしょう。車でスーパーに行くより、多少高くても近所のコンビニでという事もあります。
美味しい、環境に良い、便利、・・・こうしたものの価値が上がって来ています。時代のせいでしょうか、人の欲求は高度化するのです。
ところでこうした欲求(購買意欲)に対してモノやサービスを提供するためには、生産や販売、サービスのための設備が必要です。これを資本といいます。
資本とは、土地であったり、機械であったり、ソフトウエアであったりするわけですが、今は貨幣経済の世の中ですから、こうした資本はお金に換算して表されます。そして、人間が資本を活用して創出した付加価値も、同じように金額であらわされます。
日本全体で創出された付加価値の1年間の総額を表したものがGDPであることは、前記のブログでも触れてきたとおりです。
ところで、1人より2人で働けば、創出される付加価値も大きくなりますが、2人がかりで2倍の付加価値を創出しても、誰も特に感心しません。しかし、たとえば、1人で5割増しの付加価値を生産したら、人を感心させることが出来ます。この「1人当りどれだけか」という数字(数字で表される概念)が「生産性」です。正式には働く人間1人当たりですから「労働生産性」、もっと正式に言えば、一人当たりでどれだけ付加価値を生産したかですから「付加価値労働生産性」 ということになります。
このように、「生産」に「性」がつくと、1ヘクタールで小麦が何トン(土地の生産性)、100万円の資本設備でいくらの付加価値(資本生産性)、1本の生産ラインで何台の自動車(ラインの生産性)というように、使用した(投入した)生産要素当たりの生産を示すことになって、いろいろな形で、生産の効率を示す指標になります。
もちろん、生産されたモノや付加価値は、人間が生産し、人間が活用するわけですから、「人間1人当たり」、つまり「労働生産性」が、通常は最大の関心事項で、これを日本経済全体でいえば「国民経済生産性」、働く人(就業者)1人が1年間にどれだけのGDPを生み出したか、という数字になります。
この場合、売値を上げても生産性は増えることになります。しかしそれでは世の中が豊かになったことにはなりません。
そこで物価の値上がりを含んだものを「名目生産性」、物価値上がり分を差し引いた正味の生産性を「実質生産性」といって区別します。そういう意味では、日本人の生活が良くなる源は「実質国民経済生産性」だということになります。