来年度(平成29年度)の政府経済見通しを見る
平成29年になったところで、4月に始まる「平成29年度」の日本経済について、政府がどんな見通しをしているのか(2016/12/20発表)を見ておきましょう。
<GDP成長率>
28年度実績見込み 名目1.5% 実質1.3%
29年度見通し 名目2.5% 実質1.5%
<民間消費支出>
28年度実績見込み 名目0.4% 実質0.7%
29年度見通し 名目1.6% 実質0.8%
<民間企業設備>
28年度実績見込み 名目1.3% 実質2.1%
29年度見通し 名目4.8% 実質3.4%
ご承知のように、名目と実質の差は、対応する物価の変化率ですから「経済成長率」は来年度は名目で今年より1ポイント高くなりますが、物価が上がるので実質は0.2%の上昇にとどまるという見通しです。インフレを伴う景気の微弱な上昇でしょうか。
これを支えるのは民間消費と、企業の設備投資です。ここでは書いていませんが、民間住宅投資は来年度は低調との見方です。(マンション建設一段落?)
しかし民間消費の方は伸びは低調で、景気をリードするのは企業の設備投資という事になっています。よほど企業業績が良くなるとみているのでしょうか。
気になるのは、政府は来年度になると、物価がかなり上がると見ている点です。資源価格の上昇による輸入インフレ予想でしょうか、本当のことを言えば、資源のない日本にはこれは痛手です。政府は物価さえ上がれば景気にはプラスと見ているようです。
貿易・サービス収支は5兆円ほどの黒字で、特に海外からの投資収益も含めた経常収支は24兆円の黒字です。
<GDP(国内総生産)>は554兆円ですが、海外で稼いだ分も入れた<国民総所得>は574兆円で、こちらの方が日本の実力で、これは名目で2.7%、実質で1.7%伸びる見通しです。
問題はいつも述べますように、24兆円の経常黒字分が使い残されているという事です。日本はいつも黒字だという事で、何かあると円高に振れ、経済運営をやりにくくします。
一方政府は1000兆円を超える債務を背負っています。日本自体は大幅黒字、けれども日本政府は大幅赤字という日本独特のねじれ現象(?)が、そろそろ問題になって来る様に感じられます。
平成29年になったところで、4月に始まる「平成29年度」の日本経済について、政府がどんな見通しをしているのか(2016/12/20発表)を見ておきましょう。
<GDP成長率>
28年度実績見込み 名目1.5% 実質1.3%
29年度見通し 名目2.5% 実質1.5%
<民間消費支出>
28年度実績見込み 名目0.4% 実質0.7%
29年度見通し 名目1.6% 実質0.8%
<民間企業設備>
28年度実績見込み 名目1.3% 実質2.1%
29年度見通し 名目4.8% 実質3.4%
ご承知のように、名目と実質の差は、対応する物価の変化率ですから「経済成長率」は来年度は名目で今年より1ポイント高くなりますが、物価が上がるので実質は0.2%の上昇にとどまるという見通しです。インフレを伴う景気の微弱な上昇でしょうか。
これを支えるのは民間消費と、企業の設備投資です。ここでは書いていませんが、民間住宅投資は来年度は低調との見方です。(マンション建設一段落?)
しかし民間消費の方は伸びは低調で、景気をリードするのは企業の設備投資という事になっています。よほど企業業績が良くなるとみているのでしょうか。
気になるのは、政府は来年度になると、物価がかなり上がると見ている点です。資源価格の上昇による輸入インフレ予想でしょうか、本当のことを言えば、資源のない日本にはこれは痛手です。政府は物価さえ上がれば景気にはプラスと見ているようです。
貿易・サービス収支は5兆円ほどの黒字で、特に海外からの投資収益も含めた経常収支は24兆円の黒字です。
<GDP(国内総生産)>は554兆円ですが、海外で稼いだ分も入れた<国民総所得>は574兆円で、こちらの方が日本の実力で、これは名目で2.7%、実質で1.7%伸びる見通しです。
問題はいつも述べますように、24兆円の経常黒字分が使い残されているという事です。日本はいつも黒字だという事で、何かあると円高に振れ、経済運営をやりにくくします。
一方政府は1000兆円を超える債務を背負っています。日本自体は大幅黒字、けれども日本政府は大幅赤字という日本独特のねじれ現象(?)が、そろそろ問題になって来る様に感じられます。