トランプ流財政再建術(半分真面目な笑話)
米中の関税引き上げ競争は止まるところを知らない様に見えます。
トランプさんは、昨日、対中制裁関税引き上げの第4弾を発表し、中国は同時に報復関税を発表しています。
端から見れば、なんとまあ馬鹿げたことをと思いますが、本人たちは大まじめで、国のため、国民のためと思って(これは建前かな)やっているということでしょう。
その一方で、首脳同士の話し合いなどという可能性もうかがっているようですから、本人たちも、「意地を張って続けていてもきりがない」事はわかっているのでしょうが何と非生産的なと思う人の方が多いでしょう。
こういう時は、両極端を考えて、現実はその中間にあるのだから、最初から両極端の間のどこかで止まるはずで、それがそろそろか、未だか、もうかと考えれば、行き着く所も想像が付くような気もします。
関税ゼロは理想ですが、それぞれの国の発展段階もあり現実は最低必要限といったところが目標でしょう。
関税無限大というのは貿易をしないということでしょうから、それなら問題は最初からないことになりますが、それも不可能でしょう。
結局はどっかで折り合うということしかありません。
トランプさんはバーゲニングやディールがお好きなようですし、「関税を引き上げるぞ!」といった時、国民が熱狂して支持が上がると読んでいるのでしょう。
しかし現実はアメリカ人が中国製品を使いすぎているから貿易赤字になるので、それば関税分だけ値上げになると、困るアメリカ人もいっぱいいるわけで、「やった、やった」と熱狂してばかりはいられないということになります。しかし、まだ、熱狂する人の方が多いと判断しているのでしょうか。
などと考えていたのですが、こんな数字を見て、「あれ」と思いました。
JPモルガンが、上記第4弾までの関税の合計で、家計の負担は年間1000ドルほどになり、トランプ政権がやってきた減税額に匹敵するとの試算を発表したとのことです。
財政赤字のアメリカ政府が減税したのですから、何かで穴埋めしたいと思うのは当然でしょう。それがうまい具合に輸入関税で穴埋めできれば、面倒な増税論議などせずに増税、歳入増が図れるのですから、占めたものです。
トランプさんは「おれは天才だ」と言っていましたから、アメリカ国民も油断は禁物のようですね。