日本経済社会の今後の発展を考えていくうえで高齢化との関係は最も重要な問題にひとつでしょう。
先々月「 人生には3つの時期:転換点は2度あります」というという事で3回ほど書きましたが、その3つの時期の最後の高齢者の就業問題について考えて行ってみたいと思います。
そのためにはまず実態を見ておかなければなりませんが、それには手っ取り早く適切なのは総務省の「労働力調査」でしょう。
昔から「労調」という略称で、厚労省の「毎勤」(毎月勤労統計)とともに労働経済関係では最もよう使われる統計です。
ここではその高齢者の部分にスポットを当ててみたいと思います。
現役サラリーマンとしてこの統計の線上を歩いてきた人間の一人から見てみますと、この統計数字には実感があります。
以前は定年年齢は55歳が一般的で、それは日本人の平均寿命が前提という事は先月も書きましたが、平均寿命の延伸とともにそれは伸びて、60歳に、さらに65歳になって70歳までの雇用が努力義務になろうという急速な進捗状態です。
急速なと書きましたが、客観的に見ますと、平均寿命の実態に遅れてしまって、あわてて後から追いつこうと努力しているというのが実態でしょう
現実の動きを見てみますと下の図のようになっています。
年齢別高齢就業者の推移 (単位万人)
資料:総務省「労働力調査」
この図は就業者の実数を示したものです。就業者は雇用者と自営業主家族従業者の合計で、働いている人の数です。失業者は入っていません。
見て頂きますと55-59歳の青い線の大きな山が2000年台前半に見られます、団塊の世代が日本の労動力の中核の時代です。
団塊の世代が55歳の旧定年年齢を過ぎ、山は右に移動しますが5年後の山(赤い線)はずっと低く(170万人以上)なっています、
こうして歳とともに若い人が減り、定年とともに就業人口が減ってくるという傾向が2012—2013年あたりまで顕著ですが、その後各年代とも徐々にではありますが就業人口が上昇して来る傾向が見られます。
このグラフからは、人口として巨大な団塊の世代の高齢化を中心に就業者(雇用者+自営業者+失業者)が減ってくる動きの一方、それに対して、生産年齢人口(労働力人口+無業者)の中の無業者が(再び)仕事に就き始めるという動きのある事が見えて来るのではないでしょうか。
つまり高齢者の就業率が上がって来ている。年をとっても、元気だからもう少し働こうという動きが一般的になっているように見受けられるところです。
友人などのなかにも、定年で少しのんびりしてみたのですが、何にもやる事がないというのも詰まらないので、何かいい仕事を探しています、などという人は結構います。
マスコミでも、 高齢者は「生活のために働くのか」「仕事をしたいから働くのか」などといった議論はあるようですが、この際、高齢者の再就職といった問題を含めた動きを統計上で追ってみたいと思います。
先々月「 人生には3つの時期:転換点は2度あります」というという事で3回ほど書きましたが、その3つの時期の最後の高齢者の就業問題について考えて行ってみたいと思います。
そのためにはまず実態を見ておかなければなりませんが、それには手っ取り早く適切なのは総務省の「労働力調査」でしょう。
昔から「労調」という略称で、厚労省の「毎勤」(毎月勤労統計)とともに労働経済関係では最もよう使われる統計です。
ここではその高齢者の部分にスポットを当ててみたいと思います。
現役サラリーマンとしてこの統計の線上を歩いてきた人間の一人から見てみますと、この統計数字には実感があります。
以前は定年年齢は55歳が一般的で、それは日本人の平均寿命が前提という事は先月も書きましたが、平均寿命の延伸とともにそれは伸びて、60歳に、さらに65歳になって70歳までの雇用が努力義務になろうという急速な進捗状態です。
急速なと書きましたが、客観的に見ますと、平均寿命の実態に遅れてしまって、あわてて後から追いつこうと努力しているというのが実態でしょう
現実の動きを見てみますと下の図のようになっています。
年齢別高齢就業者の推移 (単位万人)
資料:総務省「労働力調査」
この図は就業者の実数を示したものです。就業者は雇用者と自営業主家族従業者の合計で、働いている人の数です。失業者は入っていません。
見て頂きますと55-59歳の青い線の大きな山が2000年台前半に見られます、団塊の世代が日本の労動力の中核の時代です。
団塊の世代が55歳の旧定年年齢を過ぎ、山は右に移動しますが5年後の山(赤い線)はずっと低く(170万人以上)なっています、
こうして歳とともに若い人が減り、定年とともに就業人口が減ってくるという傾向が2012—2013年あたりまで顕著ですが、その後各年代とも徐々にではありますが就業人口が上昇して来る傾向が見られます。
このグラフからは、人口として巨大な団塊の世代の高齢化を中心に就業者(雇用者+自営業者+失業者)が減ってくる動きの一方、それに対して、生産年齢人口(労働力人口+無業者)の中の無業者が(再び)仕事に就き始めるという動きのある事が見えて来るのではないでしょうか。
つまり高齢者の就業率が上がって来ている。年をとっても、元気だからもう少し働こうという動きが一般的になっているように見受けられるところです。
友人などのなかにも、定年で少しのんびりしてみたのですが、何にもやる事がないというのも詰まらないので、何かいい仕事を探しています、などという人は結構います。
マスコミでも、 高齢者は「生活のために働くのか」「仕事をしたいから働くのか」などといった議論はあるようですが、この際、高齢者の再就職といった問題を含めた動きを統計上で追ってみたいと思います。