tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

初の官民連携フォーラム開催

2022年12月09日 14時57分01秒 | 経済
12月8日、太平洋戦争の開戦の日に合わせたのではないでしょうが、岸田総理は官邸で、初の「官民連携フォーラム」という会合を開きました。
正式には「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」ということのようです。

アベノミクスは尻すぼみで、その後はコロナ対策に追われ、日本経済の没落には歯止めもかからず、世界経済の中での順位も下げるばかり。
その上に急激な円安に襲われ、長年のつけが回ってインフレは進行を早めています。

政府としては、ここで何とかて手を打たなければ、政権の支持率低下に歯止めがかからないと危惧しても当然です。

という事かどうかは解りませんが、経済を背負うのは経済界ですから、官邸に経済人の代表に集まってもらい、何とかして経済を立て直す相談をすることになったのでしょう。
政府は関係閣僚総出、経済界は経済3団体に新経連、各地域の経済界と総出です。

これは岸田政権のいいところで、こうした会合を開くという事は、経済界をあてにしているという姿勢の表れですから、経済界も、これは何か役割を果たさなければならないと感じることになるでしょう。

いずれにしてもこうした形で、政府と経済界が総出で話し合うことが、定期的にでも出来れば、日本経済も少しは良くなるでしょう。

中身についての報道はまだほとんどありませんが、経産省のニュースで、主要な省庁と民間団体の提出資料はネットで見られますので、早速開いてみました。

ところが、どの資料も、どちらかというと総花方式で、国内投資拡大のためにこんな点が官民連携の核心といったポイントが解りにくく、こんな議論がされそうだという点までは到達できませんでした。

マスコミは要点だけ纏めるのが得意ですが、報道は会議の趣旨だけで、「国内投資の支援」と「賃上げ要請」が見出に出ていたりです。恐らく岸田総理の冒頭の開会お趣旨からでしょう。

民放がニュースで取り上げた中で、岸田総理の冒頭のスピーチの一部がありましたが、これを見てちょっとがっかりしました。
総理はA4の紙を両手で持って、それを確り読んでいたのです。やっぱりLEADERでなくREADERをやるのですかと呟くことになりました。

総理が官邸に全国から主要な経済人を呼んで官民の連携を提唱するのであれば、集まった人たちに直接話しかけなければ熱意は通じないのではないでしょうか。

経済界からは経団連の十倉会長が「それなりの支援のお願いします」という趣旨の発言をしたというのがマスコミ報道です。

矢張り最初の会合ですからぎこちないのは仕方ないかもしれませんが、残念ながら、相手の目を見ながら話せるような間柄にならなければ、本当の連携には至らないのではないかといった印象止まりでした。

それでも国民は一歩でも半歩でも前進する事を望んでいますから、こうした会合も継続して頂き、徐々にでも確実に前進してほしいと思うところです。