こんばんは。新四年の山本です。
本日全日本スナイプ最終日、風が吹かずAPNが上がり、ノーレースということで最終日を終えました。
リザルトは全57艇中
43-50-(52)-45-48-40-52の53位 でした。
この遠征を振り返ります。
和歌山入りのブログの方でも述べさせていただきましたが、今大会は本当にたくさんの方のお手伝い、ご支援をいただきました。それを受けて、全日本スナイプ、普段通りに頑張りつつ運も味方につけて絶対に半分より上、とにかく一艇でも多く抜いて前で帰ってくるぞ、と意気込んで望んだ大会でした。
しかし、結果はこれまで毎日のブログ、フェイスブックの更新にある通り良くて全体の2/3、悪くてドベ付近、のような着順のレースが続きます。レース初日、二日目はかなり凹んでおりました。特に、今回の遠征は初めから自分で入念に準備しており、様々な方に頼み込んだり、快く応援していただいて実現したもので、ここまで頑張って和歌山まで来たのに、この成績で帰るのは本当に悔しいと思っておりました。
普段の遠征、といっても七大戦くらいしか経験はないですが、船を運ぶこともなく、また人数も多く、係の人が宿の手配や先方との連絡を取るくらいのことしかなく、ここまで自分で全てを準備して望んだ大会で不本意な結果を出すことはとてもやりきれない思いをしておりました。
ただ、二日目の夜に冷静にリザルトを見返してみると、先の全日本インカレで活躍した大学の学生でさえ、今回の大会はスコアを安定させられていない艇も多く、今回の大会のレベルの高さ(社会人のレベルの高さ、層の厚さ)、和歌山の風の難しさを感じました。そして思うのは、そういうレベルの高いレースであるからこそ、如実に実力差が出るのであり、今回僕が目標通りにいかなかったのは単純に自分の実力をちゃんとわかっていなかっただけなのかな、と思いました。決して悲観しているわけではなく、おそらくヨットに乗り始めてからの日数では今大会ではかなり若い方であり、また人それぞれの適性、成長曲線の違いもあるので、気負いすぎる必要もないのかな、と。
現在東大ヨット部はヨットの練習に取り組める最高の環境であり、真摯に練習に取り組むことで来年の秋までに今より遥かに上達することは間違いないので、今は自分の実力を認めてこの全日本規模のレベルの高い大会で試行錯誤してみることがこの大会を最大限有意義にするもの、と思ってレース三日目に臨みました。
三日目は、今まで有利エンドを攻めて強い人たちに揉まれてうまくいかない展開を反省し、スタートの混雑を避けてフレッシュを走りました。
結果として、スピードが良いわけでもない、有利エンドから出たわけではない、ということから一上を上位では回れないにしても、三日目はどのレースも一上で真ん中くらい、悪くとも全体の2/3くらいで回ることができました。
ただ、その後の展開があまりよろしくなく、一上、ダウンレグの情報、及び上位艇の様子、風のパターンの理解が及ばずじわじわ順位を落とし、結局初日とそう変わらない着順にはなってしまいましたが、艇団の真ん中で揉まれることで、様々な学びがありました。
何やらレベルの低い話に聞こえますが、やはりトップレベルの大学生、及び社会人、実業団トップセーラーの大艇団の中で揉まれる経験もなかなかできるものでもないので、これからも頑張りたいと思います。
今回結果を出せなかった原因は自分の実力不足、具体的に言うとスタート後の走りを含めボートスピードが他艇に比べて遅いこと、シフトや強弱への対応が未熟であること、そして、海面の情報を集める能力の不足、得た情報を活かす能力の不足など、所謂ヨット力と呼ばれるものがまだまだだった、と考えております。
そもそも、全日本スナイプの出場権自体、江ノ島のフリートレースのポイントランキングで非常に上位の選手に与えられるものであり、今回大きく繰り下がって枠を貰えたこと自体が幸運なことでした。
話は少し変わりますが、今年一年間は去年と比べ成績的にはかなりの飛躍ではありました。
恥ずかしい話なのですが、自分はそこそこ上手なのではないか、といった驕りのようなものがあったように思われます。このままいけば来年の全日本インカレ出場はいけるだろう、のような。
ところが、初日の第二レースでスタートから二下までずっとぶっちぎりのドベを走ることで、そういった驕りやなんやらが全て吹っ飛んで謙虚に頑張ろうと思いました。動作も未熟ですし…。
遠征や艇輸送、計測についての反省点は色々あるので、来年の全日本インカレ遠征に向けて共有させていただきます。
レースについてはこんな感じなのですが、全体を通じて全日本スナイプ選手権はとても楽しいものでした。
着いた日は大雨でしたが社会人の方と仲良く計測をさせていただいたり、レセプションはマグロの解体ショー、ビンゴ大会などで盛り上がり、また交流も広がりました。
移動、及び夕食宿泊は明治大の鈴木くん、関東学院大の北村くんの車で一緒に行動させてもらって、とても仲良くなり楽しい毎日でした。
また、夜は和歌山大学のヨット部の合宿所に泊めさせていただきました。誰も知り合いがいなかったのですが、東大ヨット部のツイッターアカウントから和歌山大学ヨット部のツイッターアカウントにダイレクトメールでお願いする強硬手段にも快く対応していただき、また現地でも部員の皆様が温かく気さくに話しかけてくれるおかげで、毎晩気楽にゆっくりすることができました。本当にありがとうございます。
また、来年の全日本インカレ、福井の地でお会いましょう。
他にも、様々な人から何か困ったことがあれば手伝ってくださるとのお言葉をいただき、初めての遠方長期遠征で不安でしたが、とても心強かったです。ありがとうございました。
今回の遠征を支援していただいた橋本様を始めとするLBの皆様、今回、結果という形では支援にお応えすることはできませんでしたが、この経験を次のインカレ遠征に活かし、また引退後もヨット部の発展に尽くす所存でございますので、どうぞよろしくお願いします。
いつも温かく見守ってくれる家族にも、深く感謝しております。
そして、春から長い付き合いである江村くん、今回もありがとうございました。
本当に楽しい遠征でした。
去年はJ/24クラスの全日本選手権、今年はスナイプ級の全日本選手権に出場しました。大学から競技を始めた新人ではありますが、全日本クラスの素晴らしい経験を積ませていただき本当に感謝しております。
今回の経験を踏まえ、来年は全日本インカレで最高の結果を出せるように頑張ります。
よろしくお願いします。
東京大学運動会ヨット部 新四年 山本圭祐