東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

スタートで負けた

2019年11月29日 19時38分09秒 | レース反省

こんにちは、クルーザー班1年バウマンの青木維摩です。11月23、24日のJ/24関東選手権で始めてバウマンとしてレースに出場しました。

今回の関東選手権は土曜日が強風で中止で、日曜日に2レース行われました。結果は10艇中8位。率直に言ってスタートで負けてしまった。特に2レース目は完全にスタートが敗因だったと思います。ヨットレースはスタートが6割、スタートの責任の半分はバウマンにあると言われるように、スタートで負けた関東選手権の8位という成績に対して自分の責任を痛感しています。

1レース目は下有利15°のスタートライン。バウマン初心者の自分にとってはすごく位置どりが難しい状況でした。事前の話し合いではポートスタートは厳しそうだから出来るたげ下側から出られるポジションで出て、ポートスタートしてくる艇がいたらその船にスターボをかけようということになった。ウエイティングラインに着いた時にはスターボ艇団のアウターより2艇目。まあまあ悪くないポジションでした。上側の船に比べたらバウも出ていた。しかし加速しても下有利がきつすぎてなかなかスタートをきれなかった。仰秀のすごいの前を月光、月光DAIANA、だぼはぜが横切っていった。その時点でその3艇に対する負けは決まってしまい、3位以上の可能性もほぼなくなった。でも他の艇は仰秀と同様にスタートラインをきれずにいたから勝負はまだ決まっていなかったが、1上マークの直前でスターボ艇にミートして避けて一回転してして大きく順位を落としてしまい、結果は8位。バウマンとしてはとても悔しいレースでした。

2レース目はほぼフラットなスタートライン。事前の話し合いでは右海面に行きたいから上側でオンタイム優先で出ようと決まった。ウエイティングラインにつけようとタックした直後、ポートの艇団が仰秀に迫っていた。艇団への対応を指示できず下側の艇団が作ったウエイティングラインより1艇身低くなってしまった。スタートラインを切るまで下側の艇との関係は変わらず、5〜10秒遅れのホープレスポジションでのスタートになってしまった。その後もスタートラインを切った順番は変わることなくフィッシュまでいってしまった。スタートで負けが決まってしまったレースでした。

自分のスタートの大きな弱みはオンタイム〜5秒遅れのスタートがなかなかできないこと。原因は加速のタイミングを強気な時間にできないこと。練習でもリコールすることはほとんどないが、10秒以上遅れる回数はとても多い。2レース目では自分は25秒加速の指示を出していたが、35秒の時点で25秒じゃ足りないかもとは思っていた。でもリコールを恐れて決断できなかった。下側のスペースが十分にあるならもっと強気な決断をしなくちゃいけない。結局は自分はチキンなんだと思う。

全日本選手権に出させてもらった時は、クルーザー班にまだお客様気分で来ていたのかもしれない。代替わりしてからは仰秀の一員としての自覚が高まり、積極的にチームに関われるようになったと思う。それとともにレースで勝ちたいという思いも強くなった。関東選手権で負けてからさらに強くなった。11月30日、12月1日にはプレアニオルズカップが迫っている。このレースではスタートはレース後ミーティングで話し合われないくらい良いスタートを決めたい。12月8日にはフリートレースもある。関東選手権とあまり変わらないチームが集まる中で、関東選手権で負けたチームにリベンジしたい。今の走りならスタートを上手く決められれば、レースも勝てると思っている。

これからも仰秀の応援よろしくお願いします。

1年 クルーザー班 青木維摩

 

 


2つのレース反省を同時にやると文章は冗長になる

2019年11月29日 16時01分00秒 | レース反省
こんばんは。新4年470クルーの大橋です。先週の11/20〜24にかけて江の島で全日本470選手権大会が開催され、僕を含め東大から3艇参加することができました。

以下リザルトです。(全69艇、2フリート、括弧内はカット)

4692 塚本・天木 (DNF)-20-20-21-23-5-18  合計107点 43位
4579 松前・大橋 (DNF)-22-26-13-10-6-9   合計86点 38位
4452 小野・下重 (DNF)-22-17-27-27-12-10 合計115点 48位(女子4位)

この大会は各地区予選レースの上位艇しか出場できない大会の為、社会人も参加する470級のフリートレースの中では1番レベルの高い大会です。僕と松前のペアは関東予選で出場枠を獲得することが出来ず元々は出ないはずでしたが、例年8月開催のこの大会がセーリングワールドカップなどの影響によって11月のこの時期に移動したことで参加を辞退したペアがいたため、出場権を獲得し今回参加できることになりました。そのため、今回戦う相手の実力は自分達と同等かそれ以上(少なくとも関東勢は)だとレース前から意識して胸を借りるつもりでレースに臨みました。

話は少し遡りますが、同期の松前とはインカレに向けて9月頃からペアを組み始め秋インカレの全レースを一緒に出場しました。2人とも大学からヨットを始めたためレース経験もそれほど多いとは言えないペアでした。そんな中、関東インカレ決勝の2日目ではチームの足を引っ張るようなレースをしてしまい、リベンジしようと思っていた西宮での全日本インカレでは全く上位と絡めず4レースをして一度も半分より上の順位を取ることができませんでした。2カ月間ペアを組んで結局不完全燃焼のまま代替わりを迎えてしまったと思っていたのですが、突然このレベルの高いフリートレースに参加できることが決まってもう一度松前・大橋ペアでレースを戦えることになって本当に良かったです。

早速レースを振り返っていきたいところですが、簡単にリザルトの見方を説明したいと思います。ここは読み飛ばしてくれて大丈夫です。今回のレースは69艇が同時にスタートするのではなく、半分に分けられて別々のレースを行なって順位をつけています。そのため、1レース目から5レース目までは小野・下重と他の2艇は一緒のレースをしていません。そのため2レース目のように僕らと小野・下重が同じ順位を取っている訳です。全体順位を考えるとざっと得点を2倍すれば69艇でレースした場合の得点を見積もれると思います。最後の2レースは35位以上のゴールドフリートと36位以下のシルバーフリートに分かれてレースをしているのでリザルト上は良く見えますが、それは上位の艇がゴールドフリートでレースをしているためです。

さて前置きが非常に長くなってしまいましたが、レースを振り返っていきたいと思います。

初日は開会式があったため午後から出艇しましたが、1レース目だからか上げ潮だったためかどちらのフリートもゼネラルリコールを繰り返し結局この日は1レースしかできませんでした。特に僕らが参加しているフリートは風がかなり強い時間帯にレースをしていたため、多くの船が沈をしていて僕らもフィニッシュまであと少しの位置で沈してしまいました。そのため1位のフィニッシュ後10分以内に辿りつけず、DNFをつけてしまいました。初っ端からノーケースノートラブルとはいかず、カットされるとはいえここで文字を付けなければ他の艇に対して優位に立てるところだったのに残念でした。

2日目は最初の2レースが思うようにいかず北風の振れ海面に上手く対応しきれませんでした。もしかしたら西宮の感覚がまだ体に残っていたのかもしれません。それでも後半2レースは江の島を思い出したのか良い順位をキープし続けてフィニッシュまで持ち込めたので良かったかなと思います。この日で予選シリーズが終わり東大3艇はシルバーフリートになりました。

3,4日目は視界不良の為朝は出艇出来ず、4日目にゴールドフリートが強風の中1レースを成立させたのみで東大は海に出てすらいません。

そして最終日、朝はかなり風が強くそこから昼にかけて風が落ちていく海面で2レースが成立しました。シルバーフリートになって感じたことはスタートの出やすさです。2日目までのスタートの難しさと比べたらこの日はそこまでプレッシャーをかけられることもなく楽にスタートすることができました。終わってみればどちらもシングルで帰って来れたので悪くないレースだったかなと思います。

つらつらとレースを振り返ってきてしまいましたが、全日本に出てわかったことはこのレベルでもそこそこ戦えるということと課題のスタートはずっと克服できていないということです。スタートは艇数が増えれば増えるほど上手くいかず、その後の復帰も遅くなるなあと感じます。今回よりも艇数が多いインカレまでになんとか克服できることを祈るばかりです。でもその点を除けば未経験ペアでも全日本で真ん中くらいの成績を取れるという自信はつきました。走っていて感じたのは周りのレベルが同じくらいであること。少しのミスで順位を落とし得る反面、周りもミスをするのでちゃんと走らせることができれば前に出ていける。その感覚を得られたのが今回のレースでの一番の収穫ではないかと思います。そういったことが見えてきたのもヨットレースを知って周りが見えるようになってきた最近のことなのですが、ヨットはやればやるほど楽しいという魅力の一つを実感しています。

さて自分の話はこのくらいにして、この全日本470で4年生だった塚本さんと小野さんが正式に(?)引退となりました。お二人ともお疲れ様でした。この大会に出場が決まって一番嬉しかったのはお二人とまだヨットができるということだったかもしれません。自分が入部してから一つ上の先輩スキッパーとして何度も共に乗って指導して下さり、個人的にはどちらともインカレに出場させてもらったりと語り尽くせないほどの思い出があります。お二人を全日本インカレの舞台に再び連れて行くことができて本当に良かった。まあ僕ら後輩が連れて行ってもらったというのが正しいんでしょうけど(笑)。
次は僕らが後輩を全日本の舞台に連れて行く番。全日本インカレが終わった直後は遠征からの解放感と前を走れなかった悔しさでそんな気持ちにはなれなかったけど、全日本470が終わった今なら胸を張ってそう言える気がする。気がついたら最高学年になってしまってちょっと焦っている自分もいるけど、頼もしい同期と後輩達が僕にはいるのであと1年弱なんとかやっていけそうです。

途中から全日本インカレの話を混ぜてしまって文章がぐちゃぐちゃになった感がありますが、ご容赦ください。久々にブログを書くと書きたいことが多すぎてまとまらなくなってしまいました。これからはもっと頻繁にブログを書くべきですね。長々とお付き合いいただきありがとうございました。


新4年 大橋徹也