東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

初のレースを振り返って〜2021年第2回関東470協会 フリートレース

2021年04月14日 15時47分28秒 | レース反省

 

こんにちは、2年470クルーの松尾一輝です!

つい先週から授業が始まったたわけですが、3月は自宅より葉山にいた時間の方が圧倒的に長く、自宅でオンライン授業を受けているのが逆に不思議に感じられる今日この頃です。

 

さて今回は、4/10、4/11の2日間にかけて開催された、2021年第2回関東470協会 フリートレースを振り返らせていただきます。(詳細なリザルトは最後に掲載しております)

僕にとって人生初のヨットレースが、今回のレースでした。

 

普段のコース練習とは比べものにならいくらい多くの艇数だったり、普段葉山で見かけないような大学の船・日本代表の船だったり、普段よりもイカツイ本部船から聞こえる音響信号だったり、普段見慣れないもの、聞き慣れないものを前に圧倒された感じがありました。

 

肝心の走りの方はというと、春合宿で動作を中心に練習してきて、どのくらい通用するのかという淡い期待もありましたが、まだまだ自分の不甲斐なさを感じる内容でした。

 

1日目は北東の軽風の中で3レースを消化しました。

1レース目は比較的風が強く、こうなるとトラピーズタックの精度や準備の速さ、リーチングを走るまでのもたつき具合など、動作の面で他艇から遅れをとってしまうことを痛感しました。風がやや上がった時にも確実にクルー動作がこなせるよう、普段からもっと動作練をこなしていく必要性を感じました。

2、3レース目は風の強弱がすごく細かく、常にインデッキからトラピーズを行き来するようなコンディションでした。前を走るクルーのヒールトリムを見ながら、そろそろ風が上がるor落ちるかなの判断が出来たことは、今までよりも余裕が生まれてきた証拠かもしれません。ただ、ヒールトリムに集中すると、今度はジブが全然引けてなかったりする場面も多くありました。今回、スタートの時点で自分たちと同じくらいか、少し前にいただけなのに、グングン引き離されてしまうシーンが多く見受けられ、ボートスピードの違いも実感しました。こうした細かいトリムの雑さが積み重なって、大きな差になることも分かったので、まずは基本的なヒールトリム・ジブトリムを徹底する習慣をつけねばなりません。

 

2日目は微風の中で2レースが行われました。

特に1レース目は途中からほぼ無風になる、なかなかに神経を消耗するレースでした。

このレースでは、スタートについて課題を痛感しました。今回は総じて、艇数の割りにスタートラインが短いという話を先輩から聞いていたのですが、まさに入るスペースが少なく、普段練習の中でやっている加速動作をタイミングよく実践することが出来ませんでした。特に1レース目では、スタートの時に完全に止まってしまい、相当な出遅れをとってしまいました。これだけ微風であると、なかなか差を縮めることもできず、虚無感だけが残ってしまいました。船が操船不能になった時は逆ジブを入れるなど、もっと自艇の挙動に敏感になってジブを使うことはこれから心がけようと思います。また、今までスタートは完全に先輩スキッパー任せで、自分は特に何も考えていなかったのですが、上or下どちらが有利なのか、スタートラインまでどのくらいあるのか、他艇の船に対して自分たちはどのように位置しているのか、主体的に考えていかなければなりません。

2レース目がそうだったのですが、スタートがある程度決まり、他の大学の船と絡めるようになると「レースをしているんだ」という充実感が生まれ、やる気も俄然と増してくると実感しました。

 

では総括で締めくくります。

風が上がったときはもちろん、微風の時でもボートスピードで負けないように、動作やトリムの精度をもっともっと上げていかなければなりません。

また、今回自分は動作に集中して、コースのこととかを考える余裕はなかったのですが、片方の海面が爆勝ちするようなレースも体験し改めてコースの重要性を感じました。風のフレであったり、なぜここでタックするのかなど、戦術面の知識も充実させていこうと思います!

 

初めてのレースでかつ、周りのレベルが相当高かったこともありましたが、それでも後に置いていかれる感覚はすごく悔しかったし、近くで張り合っている船には負けたくないなと思いました。次はもう少し前を走れるよう、練習に励みます。

以下リザルトです。全5R 44艇 1Rカット

4692 古橋/廣瀬 22 28 30 (DNF) 23 計103点 25位
4579 藤田/松尾 (DNF) 37 31 DNF DNF 計158点 39位
4452 高原/加藤・丸山 (UFD) DNF 32 DNF 38 計160点 40位

2年 松尾一輝


試乗会一考

2021年04月14日 11時11分00秒 | 新勧

おはようございます。

クルーザー班4年の落合輝です。

いつもより早く桜が散り、駒場正門前の海棠の花も咲いて散り、藤の花さえ満開に近くなった四月二週目の週末は、両日とも試乗会にもってこいの好天となりました。賑やかな海で新入生15人にヨットを体験してもらうことができました。

私は駒場からの送迎と葉山での引率担当でした。自分でも初めての葉山散策を楽しませてもらって、葉山のドーナツを賞味しました。自分が一年生だったときの試乗会を思い出すと、八景島で焼きそばを食べたことと、先輩から「今、入部まで何パーセント?」と迫られたことが真っ先に思い浮かびます。私は1回目は強風で出られず、2回目で乗れたのですが、その時のヨットのことは鮮明に記憶しています。それはスナイプで身を乗り出したときに、脇の下をサーッと過ぎ去って行く海面の景色です。それ以外は特に印象にありません。それだけで私が入部宣言するには十分でした。

新入生をどのようにヨットとヨット部の魅力に引き込むか、という問題には毎年試行錯誤がなされてきたと思います。私は、ヨット部については、先輩の快活な人柄や和やかで活発な雰囲気、活動の非日常性に惹かれました。ヨットについては、実際先ほど書いたあの記憶がほぼ全てで、風で進む乗り物だ、という程度の知識しか残りませんでした。それでいいのだと思います。あとはレスキューの上が寒くて早く戻りたいと思っていました。新入生にとって海上の寒さはいつも予想以上のものです。

ヨット部員の日常や、合宿の他にも数多ある活動の広がり、末長く続くであろうヨットと部員とのつながりなど、ヨット部に入ることで得るものにはヨットに乗ること自体のほかにも多くのことが含まれます。そういったことの全体を、あの春の葉山で自分のこととして想像してみる場として、試乗会があればいいのではないかと、今年の自分は思っています。これは現役部員に読んでもらいたい事でした。


試乗会の後の月曜日は、入学式休みにあたり、私たちは小網代に戻って練習をしました。主将の中野が所用で不在だったので、私と三年ふたり、二年ひとりの四人で出艇しました。そろそろ後輩に引き継ぐときも遠くないんだな、と感じました。その前に一年生を二人、もしくは三人ほど仰秀に呼んで、満足に活動できる状態で引き継がないといけません。毎年毎年ちゃんと一年が入部して活動していけることは、本当に有り難いことだと痛感します。

今週末も、天気がやや心配ですが、良い試乗会になってほしいです。


簡単ですが活動報告でした。



仰秀四年 落合輝