東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

志は高く、姿勢は低く

2023年12月18日 23時46分37秒 | ラストイヤーにかける想い

平素よりお世話になっております。本年度、470級のチームリーダーを務めさせていただきます、新四年生の山本航平です。至らないところも多々あるかと思いますが、今年度も何卒よろしくお願いいたします。

 

 

まずは先日の出来事から。

私ごとで大変恐縮ですが、先日、葉山新港の建物の脇を歩いていたところ、コンクリートの段差に気が付かずに、サンダルから剥き出しになった親指を不意に打ち付け、親指を長さにして1.5cmほど爪もろともざっくり切ってしまう事故がありました。(僕は昔から歩くとき考えごとをしているのか、それとも宇宙から何かを受信しているのか、斜め上空を見ながら歩く癖があり、しばしば電柱にぶつかったり、段差につまずいたりします。去年、旧合宿所の坂を歩いて下っていると、右足を一メートルほど低い新合宿所側の道路に突っ込み大転倒しましたが、そのときは流石に自分自身にドン引きしました。)僕にとってはこのような事故はままあることなので、優しい仲間たちに手当をしてもらった後、毎度の如く痛みを隠してニヤリと、「俺は上しか見てねえからな、目標が高いんだから」などと嘯いてみました。すると、僕の相方こと澤田が真面目な面持ちで一言、「でも前を見て一歩一歩着実に歩かないと、目的地に着かないよ」。昨年度の470チームを思い出してハッとさせられました。さすが医者の卵。この考え方は、競技の上でも大いに妥当すること間違いなしです。

去年の470チームを思い出すと、目標は高いのに無計画、自己評価は高いのにレースでは走れない、レースの結果や内容はよくないのに無反省、といった具合でした。目線や志の高さにつられてチーム全体が浮き足だっており、上振れたときの実力を自分の実力と錯覚する肥大化した自意識によって、各選手の上達が妨げられていたように思われます。地に足をつけて計画を練ったり反省をふまえて計画を変更したりというプロセスが欠如していたと言っても同じことです。何もこれは去年の4年生たちだけに責任があると言いたいのではなく、チーム全体の問題であり、昨年度(準)幹部的な役回りを任されていた自分も薄々勘づいていたのだから指摘する責任があったのだと今になって思います。当時補欠艇だった僕は一選手として上達してレギュラーを取ることに意識が向き、そのような他のチームメイトやチーム全体のムードの欠点は確実に上達の妨げになると解っていましたが、指摘したところで反論を喰らって衝突するのは確実だったし、自分が上手くなればレギュラーを取れる状況だったので、それを他山の石として自戒するにとどめ、自分は自分のやるべきことに徹することにしました。結果はご覧の通りです。衝突を恐れてチームの問題点に気づいても指摘しなかったのは、当事者意識が欠けていたと反省するとともに、今年はチームの問題点に誰かが気がついたときに、それを汲み取って軌道修正できるようなチームにしなければならないと考えました。これは今年の470チームの目標の一つである「コミュニケーション、透明性」に本質的に関わってくる問題でもありますが、今年度は風通しの良いチーム運営を心がけます。

チーム作りについて、もう一つだけ。

先日の神田のブログにもあったように、「勝つために必要なこと」という概念は、結果論にすぎないという側面があります。ある代がその代で勝つことのみを至上目標にして、さしあたり勝利とは無関係に見えることを全て度外視したら、その代が引退したとき何が残るのでしょう。勝利を獲れば、好成績という最高のものをもって帰れます。これは、まさしく「最高」のことであり、競技者として絶対的に価値を置いて目指さなければならないものです。しかし、負けたら。要するに、真の意味での結果論になります。その過程で下の代を大きく切り捨てるようなことをしても勝てばもちろん官軍ですが、負ければ残るのは無様にも「反面教師」というレッテルくらいかもしれません。では何なら確実に残るのか。それは「文化」ではないでしょうか。文化について、「勝つために必要なこと」はわからなくても、「負けに近づくこと」や「勝者に相応しくないこと」なら僕たちにも少しはわかるはずです。これらを踏まえて、今年度の470チームの至上の目標は、「当たり前の基準を上げ続けること」としました。早稲田にせよどこにせよ、強いチームはとにかく当たり前の基準が高いと感じます。バースの整理整頓をとっても、整備状況をとっても、ハーバーでのホースの束ね方をとっても、出廷時間への意識をとっても、とにかく当たり前の基準が高いのです。早稲田が覇者たるのも、基準が上がり切った「当たり前」のなかに、覇者たることが染み付いてしまったがゆえのように見えます。反して東大や、その他の中堅校などは各所で当たり前の基準が低いことがに見受けられます。今の僕たちは、この大して高くもない自分たちの「当たり前」=文化を見直し、いいところは後世に残し、その上で真に強くなるためにどのようなことを習慣づけなければいけないのか吟味して、既存の基準を超越していくような良い「文化」を作り上げたいと考えています。東大ヨット部には幸せなことに、さまざまな方が技術指導のために関わりを持ってくださる機会がありますが、皆口を揃えて生活面の緩さを指摘してくださることからも、そのような基準の高まった「当たり前」の先にしか、最終的な勝利は見えてこないのではないでしょうか。ちなみに、今年の470チームの数値目標における絶対的な価値は「全日本総合入賞」、そのための数値目標は「全日本入賞」であることをここに宣言します。この無謀にも思える高い目標設定に対して、自分を含む各選手は浮き足だつことなく、されど卑屈になることもなく、練習計画や生活面からもちろん技術面に渡るまで総じて「当たり前」の基準を上げ続け、日々着実に良いチーム、総合で強いチームを目指して行きたいと考えています。地面に足がめり込むくらい地に足つけて、日々精進です。そして、僕の理想とするチームを作るにはチーム全員の力が必要だと思っています。皆んながいてこそのチームリーダーだと思うし、誰も取りこぼさないようなチームを作ろうと僕は決めたので、大変なことも多々あると思うけど、一緒にいいチーム、強い東大ヨット部を作っていきましょう。

 

ここまで長々書いてきた上で恐縮ですが、一選手としての意気込みも少し書かせていただきます。昨年度は一年間を通して同期の澤田とペアを組みました。他のスキッパーたちが目先のレギュラーを求めて4年生のクルーを選ぶ中、文字通り一切の文句を言わずに僕と乗ることに決めてくれた澤田には本当に感謝しかありません。澤田は本当にどんなことでも自分の責任において結果を捉える選手で、結果が出なくても自分の技術に向き合い船のせいにもクルーのせいにもしませんでした。二番艇を決めるフリートレースでも一切ライバルを気にせず自分のセーリングをしていた姿にはとても惹かれました。僕はどちらかというと競争相手が気になってしまう質でしたが、彼に触発されてクルーとしての自分の技術や判断に向き合えるようになりました。今年は澤田以外のスキッパーと乗ることが増えるでしょうが、誰と乗ったとしても、どの船に乗ったとしても、何が良くて何が悪かったのかを自分の責任において「考え抜く」ことを徹底します。「考え抜く」こととは「考え、(他艇を)抜く」ことなのかもしれません。(そういえば、昔4303に乗っていたときに、調さんに「遅いのを艇番のせいにして思考停止したら終わりだよ、新艇乗ってると思って振り返ってごらん」と言われたのを思い出したり。)

そして競技面以外について。ここまでたいそうなことをつらつらと書いて、「じゃあお前はそんなに立派な人間なのかい」と聞かれば、即答で「否」。普段の生活での当たり前の基準がここには書けないくらい低すぎて、主に私物管理能力や整理整頓能力などにおいて、僕の「左」に出る者はいないでしょう。指摘されても基本的にそれがどうして汚いのかすらなかなか理解できないわけですが、そのような自分の弱さとも向き合って、一競技者としてはもちろん、一人の人間としての成長にも繋げられればと思っているし、絶望的に苦手なお片付けを頑張る姿を通じてチームに良い影響を与えられればなお良いとも考えています。次いで僕に欠如している能力といえば、事務処理能力です。興味のない一見単純そうな雑務をとりあえず後回しにする癖があり、その結果は部室の没収、部活資格停止危機、七大学戦での西尾さん・中静への大量の仕事の横流しなど、この悪癖の弊害は見るに堪えないものがありました。仕事面に関しては確実に「迷惑系のトンデモ野郎」でした。この類の能力的欠如は治すのが難しいのですぐに大幅に改善できるとは思っていませんが、大事なのは気の持ちようです。「雑用は最上級生の仕事やでー」と言いながら文字通りの雑用をこなしていた崇さんや、その弟子筋で八景島で僕が壊した船を黙々と直してくれていた郁さん工藤さんたちの顔を思い出しながら、「自分にできる限りの雑用や手伝いがあったら率先して行う」心意気だけは絶対に忘れずに、一年間頑張りたいと思います。後輩諸氏も、ぜひ助けがほしいときは声かけてくださいな。機嫌良かったらプラスでなんか奢ってくれるかもよ。

最後に、部全体の目標について少しだけ。

部活動をするにあたって、ほとんどの瞬間は楽しくない、辛いことばかり、本当に楽しいのは勝つ瞬間だけ。確かにそれは一つの事実だと思います。でも、事実が真理とは限りません。もちろん、本気で勝利を目指すにあたって、強風時の練習であったり、着艇後のトレーニングであったり、寝付けないまま起床を迎えたときであったり、辛いことはあげればキリがないです。しかし、今、保護者やLB様、そして仲間たちの支えがあって、こうして部活に励めていることは何か奇跡に類することであって、この日常があと一年で僕の中からはなくなるのだと思うととても不思議な感覚になります。これを楽しまないわけにはいかないでしょう。別に烏合の衆的集団の楽しさを言っているのではなく、自分たちの可能性を切り開いていかんとする楽しさ、大学スポーツ特有と思われるこの刹那的な楽しさを噛み締めて引退したいのです。それに、言葉には口外しないことの美学があります。辛さは大勢の前でそれを表現した時点で「自分を可哀想に思う気持ち」の発露と堕してしまいます。歯を食いしばりながら皆んなで楽しくないことまで全てを楽しんで、最後に「良い四年間だった、楽しかった」と心底から笑って自らの部活生活に幕を閉じることが叶えば、僕たちはとびきりの幸せ者です。



2023年12月18日

銀杏の黄葉も禿げ、冷たい空気に包まれた本郷の某所にて

新四年 山本航平


Remember Summer Days

2023年12月17日 23時48分06秒 | 引退ブログ

こんにちは。仰秀班の主将を務めておりました、伊東秀晃と申します。

先日蒲郡ラグナマリーナにて開催された第42回J/24クラス全日本選手権大会を以て東大ヨット部、チーム仰秀を引退いたしました。

 

まず、本大会の運営に携わって下さった多くの皆様に心より感謝申し上げます。計測の知識不足・用意不足でご迷惑をお掛けした計測委員会の皆さまと、振れが大きい極度な強風のなかで楽しいレースを最大7レース成立して下さったレース委員会の皆さまには、特に深く御礼申し上げます。非常に楽しいレガッタでした。今後も日本でのJ/24クラスの活動が益々盛んになることを願ってやみません。

 

2年生の春休みから4年生の引退まで、という大学生活の殆どを捧げた東大ヨット部での活動の集大成となりました。この引退レガッタの最終レースは、目標としていた5位入賞をかけた戦いでした。奇しくも、中野さんの下で自分が初めて出た油壷での全日本の最終レースと全く同じ。予告信号のホーンを聞いて、「中野さんや落合さんはフィニッシュの瞬間どんな心持ちだったのだろう」などと考えながら最後のヘッドセイルアップの指示を出していました。

 

最終レースの結果は、やや叩き9位、総合7位。5位入賞のために、ワールドへの切符獲得のために、絶対に勝たなくてはいけない相手に負けてしまいました。最終レースは、全7レースのうち他のどのレースよりも難しいレースだった。最終レースでいつもより少しだけ緊張していた僕たちが勝つには、修行が足りなかったのかもしれません。やっぱり、ヨットって難しいなあ、と。

 

あと一歩だけ、及ばないリザルトでしたが、最後のフィニッシュのホーンが聞こえた瞬間は、感謝と充足感で満ち溢れていました。まず、飽き性でいい加減な性格の自分が、このホーンの瞬間に至れたこと。そして、1年間「良いレースを作ろう」と言い続けてきて、でもこれは結構難しくて何度も挫折してきたけど、最後の全日本で僕ら仰秀チームが為すべき戦い方を演じられたことへの達成感。なにより、自分が考え得る最高のチームの形の下で引退を迎えられたことへの感謝。この感謝と充足感は、多くの人・仲間に恵まれてきたからこそ感じたものであることに疑いの余地はありません。この引退ブログの後半では皆様への謝辞を綴らせて頂きます。

 

まず、LBの皆様方。日頃から活動へのご支援を頂き、ありがとうございました。年次が上がるにつれて、ヨットという、学生が行うには敷居の高いスポーツを楽しめているのは、大先輩であるLBの皆様のご支援があってこそであることを痛感して参りました。暖かく見守ってくださってありがとうございました。

 

そして、特に歴代の仰秀OBの皆様には改めてお礼を申し上げたいです。今年は、7年ぶりの艇輸送が発生したことで今まで以上に多くのヨット界隈の方々にお世話になりました。特に、船台探しで苦心したのですが、行く先々で「仰秀です、困っています」と言うと僕たちが知らない方であっても「なんだ、あの仰秀か」と助けていただくことが多くありました。一重に仰秀というチームが長い歴史の中で築いてきた名声に大きく救われました。

 

社会人チームの皆様。特に月光やJellyfishをはじめとした関東フリートの方々のお陰でセーラーとして成長できました。いつも一緒に練習をしてくださり、そして若輩者の僕たちに親身にご指導くださり、ありがとうございました。



監督の松山さん。仰秀中興の祖である松山さんが面倒を見てくださっていることの安心感は絶大でした。最高学年1人でのチーム運営で行き詰った時にはかならず松山さんに相談していました。監督、というよりも先輩として尊敬しており、松山さんみたいな主将になりたい、松山さんの代みたいなチームを作りたい、と密かに後ろ姿を追いかけていました。これからも、仰秀チームを宜しくお願いします。

 

自分と関わった、中野さん、落合さん、維摩さん、萩原さん、美緒さん、香穂さんをはじめとした仰秀の先輩方。まず、レース最終日に蒲郡まで駆けつけて下さってありがとうございました。そして、コロナ禍のなか単身でこのチームに加わったその時から、暖かく迎え入れ、指導して下さいました。一番安心できる顔ぶれです。僕の先輩が皆さんでなかったら、多分全日本最終日をこうした形で迎えられていなかったと思います。

 

チームの仲間たちへ。考え得る中で、最高のチームの形だったと思います。オープンな雰囲気で、高い目標を持って個々が努力ができる、そんなチームでした。みんなのチームへの想いと、自主性の高さゆえです。みんなに頼りっぱなしでした。ありがとう。伝えたいことは沢山あるけれど、それぞれへほんの少しづつ。

 

大和。まず、まだ入部もしていなくて初ヨットの日に、ブローチングさせて、怖い想いをさせてごめんなさい。それなのに仰秀に入ってきてくれて、楽しそうに活動をしてくれて、頭が上がりません。細かい気遣いができて、多分誰よりも深い考えを持っていて、それでいて自然体な君は、この先もヨットを本気で楽しめると信じています。そうそう、ギターの演奏を見逃したのが悔しいです。

 

なっちゃん。初めてオンラインで話した時、世界選手権に行こう、という言葉に目をキラキラ輝かせていたことを覚えています。仲間を想う優しさが強く、すごく素敵なひとだなあと感じていました。その上、真面目で頑張り屋な君は、仰秀にとってかけがえのない存在だと思います。

 

諒真。君がヨットを楽しんでいる姿が一番好きでした。やっぱり海の神に導かれて入部しただけのことがあるね。最近トリマーを目指しているという話を聞いてとても嬉しいです。風を感じて、船を走らせる感覚を体の芯から味わってみてください。

 

たいち。今年入部したとは思えないほどに、ピットを完成させてくれて、本当に頼もしかったです。なんでも要領よくできるたいちに少し嫉妬を感じるときすらあったくらいです。君が人間としても出来ていたから、今年の仰秀チームがまとまっていたのだと思います。チームの真ん中で、チームを盛り上げていって欲しいです。

 

源ちゃん。何だか君には、実は仰秀に来てからそんなに日が深い訳ではないのに、頼りすぎてしまいました。そして、要求しすぎてしまいました。すごく苦労をかけてしまったと思います。僕の不甲斐なさゆえ先輩としての懐の深さを見せられなくて申し訳ない。でも、いつも期待を越えてきてくれる君が大好きでした。源ちゃんバウマンのスタートはどれも楽しかったです。4年生のとき、どんなチームになっているか楽しみで仕方ないです。あと、ホテルで炊飯器を炊いた日々はもう忘れられない思い出です。

 

梅子。気が利いて、積極的で、行動力があって、頑張り屋の君がいる限り仰秀チームは安泰です。酔った勢いで「主将やったら?」と言ったことがあったかもしれないですが、半分くらい本気でした。そして、誰にも勝るチームへの想い、ヨットへの想いがあることを知っています。色々と大変なこともあるかもしれないけど、時には頑張りすぎず、愉快な仲間たちに頼って、のびのびと本気で楽しんでください。

 

渚。合宿所にいると雰囲気がガラッと明るくなる存在でした。ヨットや海に好奇心を持ってくれていたからなんじゃないかと思っています。凍てつくような寒さの強風の日、人手が足りなすぎてマネージャ―を乗せてジブで城ヶ島まで行ったのがつい昨日のことの様です。

 

関根。センス抜群な君には本当に助けられました。最後の一年は半ば君にヨットを教えてもらう形でした。ヘルム一年目でこのレベルまで走れているのは誇りに思った方がいいです。寒い日も、暑すぎる日も、人が少なすぎる日も、君に安心して舵を任せられたから、ヨットを楽しむことに集中できました。本当に心強かったです。いよいよラストイヤー、今は身の締まる思いでいることかと思いますが、せっかくなので肩肘張らずに、思いの丈やってみて欲しいです。

 

友成。突然任せられたところから始まったタクティシャン。苦しいときもあったんじゃないかと思いますが、毎回の練習を大切に努力していたからこそ、すごく良いコースを引いてくれるようになりました。本当にありがとう。向上心と、弛まず努力できる力と、生真面目さ、そして最近ついてきた自信を併せ持った君は最強です。仰秀のトリマーって、結構大変だけど、今の君ならやり遂げられると思っています。速い、強いヘッドセイル・トリマーになってください。あと、仰秀のツッコミ役も頼みます。

 

橋本。4年間お疲れ様。仰秀マネージャ―をまとめてくれる君がいて心強かったです。最上級生一人で、人知れず思い悩むこととかあったかもしれません。そんな素振りも見せずに笑顔で後輩たちに接している姿には尊敬の念を抱きます。あまり直接たくさん話す間柄ではなかったけど、たまにサシで話す時に同期の安心感を感じました。君のお陰でここまで来れました。ありがとう。

 

そして、「仰秀VI」。自分の名前に同じ文字が入っていて、同じ2001年生まれで、親近感を感じる大好きな船です。船の代名詞はsheだと言いますが、最終的には人格があるように思えてしまいました。構ってあげないと「可愛がって!」と言わんばかりにいろいろなところが壊れ(単に僕たちの整備不足ですが)、そして船底をきれいにすれば艇齢22年ずっと水置きとは思えないほど走る、ややツンデレな船です。たまに一人で整備をしていた時間は独り占めしているみたいでちょっと楽しかったです。ひょんなことから始まった艇輸送計画だったけど、もはや仰秀と全日本に出たいという気持ちの為にどんな苦境も乗り越えられました。叶わぬ夢かもしれないけど、永遠に小網代の海を駆け巡って欲しいなと思っています。また乗せてください。

 

ディンギー班のみんな。正直なことを言うと、いつも僕たちの活動よりも規模が大きくて目立っていたから、悔しいと思っていたけど、でも結局同じ大学の下で、同じ海で頑張る仲間たちがいたことが心の支えだったなと思います。あと、人数が少ないときは一緒にレースに出てくれたりして、助かりました。そして、何より楽しかったです。

 

外洋学連の同期達。同期のプレーヤーがいなかった自分には、かけがえのない存在でした。合同練習してくれたり、仰秀に乗りに来てくれたりして、ありがとう。また、一緒にヨット乗りましょう!

 

他にも、いつも整備に関して僕たちの無知さに呆れながらも手取り足取り教えて下さるマリンショップ「トキ・エンタープライズ」の内田さん・河口さん、昔から仰秀を見守ってきてくださった川崎塗装の川﨑さん、マリーナ関係者の方々、合宿所の大家さんなどお礼を申し上げたい方はたくさんいらっしゃるのですが、おそらくこのブログの読者でない方が大半かと思いますので、小網代に顔を出した時に直接お話ししようかと思います。

 

最後に。ヨットのためにヨットをしていた、本当に楽しかった最後の夏に繰り返し聴いていた、夏のセーリングにぴったりの大好きな歌があるので、歌詞をここに借りようと思います。東大ヨット部の後輩たちが、この歌で描かれているようなワクワク感を持って、セーリングライフを謳歌することを心から願っています。

 

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光のしずくが

波のしぶき浴びたセールを

浜辺に照らし出すと

走り出す心

何もかも今忘れたいの

風になれるなら

この身を陽射しにまかせても

Windy Summer

遠ざかる浜辺に手をふって

Windy Summer

届かぬ想いもかなうわ!!

Here We’re Windy Summer!!

 

—―――『WINDY SUMMER』/杏里

 

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仰秀よ、永遠なれ!!

 

伊東秀晃


まだ灯は消えない

2023年12月15日 16時12分18秒 | j24全日本

(以下ですます調ではないのですがご容赦ください。である調の方がいまの自分の率直な思いをお伝えできると思った次第です。)

 

 


 

総合7位。

6位とは1点差。5位とは5点差。

結果だけみればものすごく悪いというわけではないのかもしれない。立て続けに1位2位フィニッシュした一昨年と総合成績では同じ。

でも目指してきた場所ではない。狙っていた成績でもない。望んでいた終わり方でもない。

 

最終レースを残して3チームが同点で5位に並んでいた。

競っていたピンクキッス・ダボハゼを抑えきることが条件。

最終レース下有のなかやや上より、それもシエスタのリーバウに入れられてスタート。慌ててタック。まだ大丈夫。ダボハゼがだいぶ下で右海面に伸ばすのを見てそのまま右に伸ばす。ただ月光やシエスタは下のスタートからそのまま左へ。大丈夫、それまでのレースだって右のシフトを掴んできた、待てば右に振れる、そう信じたかった。

ただシフトはずっと左、振れ戻ってこない。上マーク前には左に伸ばした艇とは絶望的な差がついていた。

 

第7レース:ピンクキッス7位、仰秀9位、ダボハゼ12位

総合5位には前日3レースを欠場しながら予想通りの追い上げを見せた月光ダイアナ。総合6位のピンクには1点差で競り負けた。

リザルトを見れば5位は射程圏内だったようにも見える。たが実際には6位が現実的だった。5位以内のチームとの差はわずかではなかった。大きすぎた。惜しいようでものすごく大きな差があった。

 

この結果はもちろん悔しい。満足できない。でもそれ以上に最後の最後に一番良くないレースを作った自分が許せない。左にいかなければならない、このままではやばいと薄々気づいていたはずなのに、後ろばかり振り返って、後続艇ばかり気にして、盲目的に右を選んだ。リスクを取らないことが一番のリスクだとこの一年で学んだはずなのに、自分の判断が間違っていると認めることが怖くて、自分のエゴでレースを、レガッタを壊した。ブローチングした第3レースを除いて何とか耐えていた、1年間の皆の想いを、レースを自分がぶち壊した。1年間、いやもっと長い期間自分のことを辛抱強く信じ続けてくれたチームの期待に報えなかった。折りにつけて指導してくださった監督はじめLBの方々、船の輸送でお世話になったマリーナの方々、いつも練習に付き合ってくださった社会人チームの方々、大会運営してくれたマネージャー、そしてチームの、想いに、支援に、期待に応えられなかった。前入りして船底を磨いてくれたメンバーの時間を溶かした。毎回いいスタートを決めてくれ助けてくれたはずの後輩の、たった一度の失敗も挽回できなかった。動作をミスなくこなしてくれた後輩に、コースを引きやすいようたくさん情報をくれた後輩に、良い景色を見せられなかった。いい走りをしてくれた同期の、そして何より1年間ひとりでチームを導いてくれた先輩の、想いを裏切ってしまった。船の進路を預かっていた者として、不甲斐ない、本当に申し訳ない。ものすごく嬉しかったはずの4位フィニッシュが遠い昔のことのようだった。そっとしておいてくれた、濡れた頬を覗き込まないでくれた皆の優しさが痛かった。

 

でもそれだけではない。最終レースを5位という目標が射程圏内で迎えられることに、内心安堵としていた。何も成し遂げていないのに、落ち着いてはいけないはずなのに、安心していた。5位に絶対に入るという自分の向こう側で、目標を目指せる状態で最後のレガッタに臨めることに自信なんかないもう一人の自分が安心していた。そんな弱い自分が一番嫌だった。

 

もう一つだけ。とても悔しくて、情けなかったのに、本当に楽しかった。レースに出られないのに観覧艇で得た海面情報を共有してくれる後輩が頼もしかった。不甲斐ない自分を叱咤激励してくれる同期がありがたかった。コースを褒めてくれる先輩の言葉が嬉しかった。責任あるポジションを任されるプレッシャーに胸の高鳴りを覚えた。よいコースを引けたときの喜びを知った。今までの中で、圧倒的に悔しくて、最高に楽しい全日本だった。下位に沈み続けてレースをするのが怖かった去年は知らなかった、確かな悔しさ、楽しさ、そして微かな自信と希望を感じた。目標を達成できてないのに楽しいなんて競技者としてはたぶん正しくないし、甘いのかもしれない。でもこの1年間が本当に楽しかった。このチームにいられて幸せだった。だからこそ、1年間のチームの歩みを、自分の道のりを、結果で肯定できる自分でありたかった。

 


 

 

独りよがりの暑苦しい駄文になってしまいましたが、最後に。

日頃から様々ご支援くださるLBの方々、社会人チームの皆様、マリーナの方々、本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します。

またこのような素晴らしい全日本選手権を開催してくださった関係者の皆様、ありがとうございました。

 

そして引退された先輩方。お二人の作るチームの雰囲気が大好きでした。くだらないことを言い合うどうでもいい時間(最後まで失礼な後輩でごめんなさい)が好きでした。お二人の安心感があって、陸でも海でも本当に居心地がよすぎて、本当にやりたい放題やってしまいました。未熟でたくさんご迷惑をおかけしました。またお時間のあるときはぜひいらしてください。ボケが聞きたいです。

 

 

チームに必要とされたい。このチームで世界に行きたい。大好きな皆と世界に行きたい。

その想いの灯は消えない。可能性がある限り信じたい。

 

残り1年、精進いたします。

 

 

東京大学運動会ヨット部

新4年 クルーザー班主務 

友成遼


決断と行動

2023年12月15日 00時00分00秒 | ラストイヤーにかける想い

お世話になっております。

東京大学運動会ヨット部、新4年の神田陸人です。

 

気づいたら4年生が引退し、自分たちが最高学年、3年という時の流れの早さと残り1年への責任をひしひしと感じながら重たいキーボードでリレーブログを書き進めています。

 

今年は誰が見ても間違いなくゼロからのスタート。

経験者は1人にまで減り、輝かしい成績だった近年に比べれば今は不十分であることは言うまでもありません。

それでも、前を向いて進むことができているのは過去にないほどたくさんの部員がいるからです。

そして、何より全員が向上心と熱い思いを持ってヨット部に真剣に向き合ってくれているからです。

そんな仲間たちへのコミュニケーションの場として、4年生だけにこのリレーブログという場が与えられている以上、ありのままを文字にすることが僕の使命だと感じます。少し長く、偏った内容になっているかもしれませんが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

 

 

 

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今のヨット部に足りないこと、それは決断力と行動力だと思う。

代替わり後、チーム内でたくさんの話し合いの場があった。そして、色々な方からお話を聞く機会もあった。

でも、一つの方向に定まって行動に移せていることがいくつあるだろうかー

 

 

 

 

 

新しいことを始める、高い目標を目指す、先の見えない未来への不安から何をするのにも難しい。

これをやったらこんなことが起こりそう、そんな懸念からなかなか決断に至らず、曖昧なまま進んできたことがたくさんある。

でも、僕は不安があるものこそ、逆に決断し取り組んでいくべきだと思う。

それをすればどんなことが起きるかがあらかじめ想定できている、そんな心強いことはない。

不安なことが事前にわかっているのだから、とりあえずやってみる、そしてその中でそんな不安が起こらないようにあるいはうまく向き合いながら行動していけばいい。

これまでにないチャレンジングなことを達成しようとしている以上、すべてがうまくいく方法などあるはずがない。だから、不安をなくそうとあらゆる方法を検討するのではなく、その不安と向き合い、それが起こらないように想定していくことにチームでの話し合いの意義があるのではないだろうかー

 

 

 

 

 

「勝つためには〜が必要だ」とよく言う。なら、勝っているチームはすべてそれをやっているのだろうか?

そうではない、勝つチームは、勝った時にそのおかげで勝てたと思えるくらいに、自分たちが決めたことに対して全員で取り組んできただけではないか。

 

勝つために必要なことは、勝って初めて現れる。

 

勝つための方法をどんなに考えても、決めたことに対して真剣に向き合い、後から振り返ってそれが勝つために必要だったと思えなければ意味がないのだ。

だから、正解は何か考え続けることよりも、これだけは全員でしっかりとやり通すという決断をすること、そして、その決断を後から振り返って良かったと思えるように行動をしていくことが何よりも大切だと思う。

チームで話し合い、ある程度考えた選択ならどれも間違いはない。良い選択かどうかは後から振り返ってはじめて分かるものだから、それを良い選択にできるように努力していくことが必要だ。

 

 

 

 

 

ここまで、決して考えるということが瑣末であるというわけではない。

ただ、考えたことはそれを決断し、行動してはじめて形になるものであり、一人一人が真剣に部のことを考えてくれているからこそ、もっともっと行動に変えて、みんなの考えや思いを実現していきたい。そして、そのためには決断力と行動力が必要ではないかということだ。

 

 

 

 

 

思えば自分もそうだった。

ヨット部に入部した時は正直何も考えていなかった。

軽い興味で試乗会に行き、部の雰囲気に惹かれて入部した。

もちろん、入部する時にはどんな大学生活になるか不安もあったけれど、ヨット部で3年経った今、そんな不安は全くない。

こんな充実した大学生活を送れているのは間違いなく、あの時の決断力と行動力があったからだ。

もちろん、たまにヨット部の時間とお金があったら他に何ができるだろうなんて考えることもあるけれど、そういう時は自分の努力不足を感じ、ヨット部という選択を良い選択だと思えるように行動を変えていかなければいけないと思う。

 

 

 

 

 

ラスト1年間。

未来への不安を嘆くひまがあったら、少しの可能性を信じ、決断し、行動していきたい。

そして、仲間たちにもそうであってほしい。

 

とりあえずやってみよう。

良い選択は選ぶものではなく、作るものだから。

 

1年後、ヨット部に入部するという決断が同期全員にとって人生で最高の選択になることを目指してー

 

2023.12.15

東京大学運動会ヨット部

2024年度 副将

神田陸人

 

 


おいしかったです

2023年12月14日 23時59分29秒 | 通常練習

お久しぶりです。新2年スナイプスキッパーの藤本滉平です。

木村クンに続いて僕からも12月第2週の練習報告をさせていただきます。

今週は関学のヘッドコーチをやっていらしゃった宮川さんに初めてお越しいただきました。関西から車でいらしゃったということで遠方からわざわざお越しいただきありがとうございました。

 

12/9(土)

午前は微風でしたが昼から風が上がってきてハイクアウトの風になりました。

自分は午前は陸待機でした。少し昼寝をしてからマネージャーのお昼ご飯作りを手伝いました。

最近、出欠確認と食費のレシートを出すのが早いということでマネージャー間での僕の評価がかなり高いらしくたくさん褒められました。これからはボートスピードだけでなく、レシートと出欠の速さにも磨きをかけていこうと思います。

 

午後から出廷ということでこの日は三上さんと785に乗りました。スキッパーとして乗ってきた中では今までで一番の強風で終始ビビりながら乗っていました。

スナイプ5艇でトレインをしました。タックで上りすぎたりジャイブの度に切り上がったりで動作の精度が悪く、上級生艇にバンバン抜かれてしまい上級生とのかなりの差を感じました。

そんな中でも、1回だけ2上を1位で回れた時があって会心の出来に満足していたところ、上マークにポートアプローチしてきた元尾艇の531に気づかず、上マークを回った直後に相手のハルにバウから垂直に突っ込んでしまいました。衝突の1秒前くらいに危ないと叫ぶ声が聞こえましたが、その時の僕は自分の動作に精一杯でどこから船が近づいてきたのかも分からず、気づいた時には時すでに遅しでした。

幸い785には損傷は無かったんですが、531のハルに大きな穴が空いていたのですぐに着艇しました。531はかなり浸水していて穴も深かったので修理に出しました。

 

着艇後、スナイプチーム全体で状況を振り返りながら衝突の原因を考えていったところ、自艇がマーク回航後にランニングのスターボより下りすぎてしまったこと、メインを一気に出しすぎて操縦が難しくなってしまったことなどが原因として挙げられ、この日は全体として自分の技術不足を痛感させる日になりました。

ぶつけた元尾くんと神田さんすいませんでした。反省します。

ただ、ぶつかったのがレース艇ではなく531だったというのが不幸中の幸いでした。また、三上さんが連日整備をしてきた愛艇である531を壊したのが三上さんだったというのも不幸中の幸いだったと思います。

 

夕食後、宮川さんから1日の練習の見学を踏まえてのアドバイスをいただきました。現在東大に欠けているもの、未経験者が多数を占める中東大が上位に食い込むには何が必要なのかなど様々な話をしていただきました、貴重なお話ありがとうございました。

 

12/10(日)

午前はひろなりさんと785に乗りました。

朝はほとんど風が無く、ロッキングや加速の練習をしました。

少し風が上がってからは、前日宮川さんがおっしゃっていたセーリング練習を行いました。

どうやったらボートスピードが速くなるかひろなりさんと色々試行錯誤するのは楽しかったです。いい練習になりました。

午後は前日同様陸待機でした。スナイパーズで陸待機は自分1人ということでやることも無かったので、合宿所でお昼寝をしました。気持ちよかったです。

着艇後はランニングからのミーティングをして解散しました。

 

以上が12/9,10の振り返りです。

時間が無くて後半だいぶ雑になってしまいました。すいません。ここまで読んでくださった方ありがとうございました。

 

藤本滉平

 

 

 

 

 


チーム仰秀

2023年12月13日 22時58分17秒 | j24全日本

お世話になっております。

クルーザー班新4年の関根佑樹です。全日本選手権、そして今年の振り返りをしたいと思います。

 

今年の全日本選手権を振り返ると、ただただ楽しかったという気持ちが湧き上がってきます。

一昨年の全日本選手権は、クルーザー班に配属されてたったの3ヶ月。半ば訳も分からず、先輩方が仰秀を走らせ、良い成績を取るのを船の中から眺めるような気持ちでした。先輩たち、すごいなあという気持ちが大きかったです。

昨年の全日本選手権は、バウマンとして不甲斐ない結果を残して、とても悔しかったです。

 

なぜ今年はこんなに楽しかったという気持ちが湧いてくるのだろうと考えると、やはり信頼できる仲間と日本中の強者に立ち向かうことができたからだと思われます。

コースは全て友成に任せていましたし、フォアデッキの動作は源ちゃんを中心に新入生に任せていましたし、船全体をまとめることなどはヒデさんに任せていました。みんなとても信頼でき、自分は走りに集中することができました。そして何よりヒデさんと船を走らせることがとても楽しかったです。

最初にヒデさんとドライブとして一緒に船を動かしたのは去年の関東選手権でした。あの楽しさは、忘れることができません。

そして、最後、全日本選手権の三日目のレース海面からの帰りに、なぜかポジションを交代して2人でドライブをして走らせたヒデさんの現役最後のセーリング、ヒデさんがどう思ってたかは知りませんが、ひどく楽しかったです。

 

思えば、去年の代替わりの時、というか一昨年の代替わりの時からですが、ヒデさんが4年生になった時、最上級生のプレイヤーはヒデさん1人だけである。だから、友成と自分が半分最高学年のような気持ちでヒデさんを支えていかなければならないと決意しました。しかし実際にはどうだったのだろうかと思えてしまいます。ヒデさんを支えるどころか迷惑をかけてばかりではなかったかと思っています。

ヒデさんは事務作業も要領よくできるし、人前で喋るのも得意で、1人でなんでもできてしまうすごい先輩に見えていました。実際そうだと思いますし、そういうヒデさんのことをとても尊敬しています。ただ、最上級生が1人だけというのはかなりのプレッシャーで精神的にもかなりきついものがあったと思います。そういうきつい状況でもやり遂げてしまうのがヒデさんのすごいところだとは思いますが、だからこそ自分から積極的に支えていかなければいけなかったなと反省しています。昔、何人かのクルーザーの先輩方からヒデさんを助けていきなさいと言われたのはそういうことだったんだなと一年経ってやっと気づきました。そういう意味では新3年の源がそういう役割を担ってくれてありがたかったなと思います。

 

全日本選手権に話を戻して、7位という結果はどうだったんだろうなと思います。手放しで悔しがるような結果もない一方で、決して満足のいく結果ではなかったです。一年前に全日本選手権の振り返りブログを書いた時には個人的な目標は3位だったそうですが、それには遠く及びません。もう一つの目標も書いていて、それはヒデさんとかな先輩の満面の笑顔を見ることだったそうです。これは、、、どうなんでしょうか?笑

とにもかくにも、目標には及ばなかったけど楽しいレースでした。ただ、もちろんこれで満足はしていません。全く。

来年の目標は、個人的には全日本選手権優勝です。大きく出たなあと思われるかもしれませんが、それぐらい上を目指します。あとはヒデさんとかな先輩に「すごいね」「すごいじゃん」と言ってもらうことです。リベンジマッチです。そのためにも、ここから一年かけて信頼できる仲間とともにどこよりも強いチームを作りあげたいと思います。

 

さて、つらつらと思いつくままに書き連ねてしまったので、ここら辺で筆を置きたいと思います。

最後に、ヒデさん、かな先輩、本当にありがとうございました。このお2人でなかったら、こんなに楽しくも成長のできる1年間では決してありませんでした。今後も2人に応援し続けてもらえるように精進して成長し続けていきます。宜しくお願いします。

また、応援してくださった家族、LBの方々、その他関係者の方々、1年間ありがとうございました。これから1年間もご迷惑をおかけすることもあるかもしれませんが、応援のほど宜しくお願い致します。主将としてのご挨拶は、リレーブログの方で失礼致します。

 

以上

 

新4年 クルーザー班主将 関根佑樹


明日へ、めいっぱい

2023年12月13日 14時18分00秒 | 通常練習
お疲れ様です。新2年470スキッパーの木村和真です。

最近は新たに某ハンバーガーショップMで働き始めました。これで堕落した平日からはおさらばです。

僕からは12月第2週の活動報告をさせていただきます。
今クールは両日とも天候に恵まれ20℃近い陽気のなか2日とも全日海上練習を行いました。実は2日連続での海上練習は代替わり後初めてでした、、

12/9(土)
この日は午前の朝イチこそ微風だったものの徐々にあがり昼前にはトラピーズにでるくらいの順風でサークリングなど動作メインでの練習を行いました。

また、この日は前関西学院ヨット部ヘッドコーチで現在もコーチをやられている宮川様に来ていただき、淡青からさまざまなアドバイスをいただきました。

僕は午前中03に五熊さんと乗りました。
最近よく五熊さんとのってることもあり、ロールタックでのロール量を褒めていただき嬉しかったです。ただまだまだ角度やヘルムで回す意識が足りないのでしっかり改善していきたいです。

昼前の上下では風が上がりトラピーズコンディションとなりました。自分は今までほとんど乗ったことがないような風でバングやカニンガム、メイントリムなど考えることが多くて頭の中がパンクしそうになりながら乗ってました。もっと頑張ります。

午後は陸待機だったので合宿所に新たに設置されたマスト置きに当てをつける作業をずっとしてました。結束バンドの使い方が難しかったです。

着艇後はクラス別MTG、全体MTG、夕食をし、夕食後には宮川さんから1時間弱のお話がありました。

全日本上位常連校である関学と比べて東大がまだまだ足りてないところ(特に生活面でのだらしなさ)や未経験がほとんどの東大が勝ち上がるには何が必要か、と言った話をしていただきました。今までになかった新しい考え方ややり方などとても参考になる話ばかりでした。貴重なお話ありがとうございました。




↑夕食時には12月生まれの人の誕生日会を行いました。あかりさん、もりさくさん、おめでとうございます。



↑今年の目標を習字で書く主将
合宿所がより合宿所っぽくなりました

12/10(日)
この日は土曜よりさらに風のない朝でしたが少し風が上がってからはセーリング練習(のための練習)を行いました。
前日宮川さんからボートスピードの重要性についてお話があったことを踏まえボートスピードを意識して走る練習をしました。

僕はやまこーさんと乗ったのですがクローズを走れない&ボートスピードが遅いせいで他艇からおいてかれずっとやまこーさんをイライラさせてました。すんません。

また、宮川さんのアイデアでこの日は昼に一時着艇して陸でご飯を食べて少しミーティングした後再出艇しました。




↑もとおくんの弁当をぶちまけるやまもとじょー
反省したような顔をしてますが謝るときはヘラヘラしてました



午後は前日同様陸待機でした。
あかりさんと藤本と疾風に乗ってるものをおろして秋田さん、あいきゃわとショッピングに行きました。hscでウィンターセールをしていたのを見てzhikのスーパーウォームを衝動買いしてしまいました。27000でした。たくさんマックで働きます。




疾風ともお別れです。じゃあね。

その後は着艇してコロコロ、宮川さんmtg、トレーニングをして全体MTGをして解散しました。

2日連続で海に出てトレーニングもしたのでだいぶ疲れました、、春合宿が楽しみでもあり少し不安でもあります、

日本語力が不安なのでなるべく写真多めでお送りしました。(写真勝手にお借りしました)ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

本郷で迷子になってトレ室講習会を受けられなかった木村和真



スローガンと目標と目的

2023年12月12日 10時33分21秒 | ラストイヤーにかける想い

お世話になっております。新4年スナイプクルーの松本大生です。

もう4年なのかと時の速さにずっと驚いてばかりいます。このままラスト1年も一瞬で終わってしまうのかと思うと少し寂しいですね。

最近、4年生として、部の運営や目標、スローガンといった土台を構築する作業が続いてます。あまりにも会議が長かったりするとしんどいなという気持ちが芽生える一方で、ここでちゃんといいモデルをつくりあげたいなという気持ちもあります。

ここ1か月近くの間、LBの方々や、小松さん、宮川さんのアドバイスを聞いた上で、全体的にまだ土台が緩いなと感じます。特に西尾さんのSMART計画に照らし合わせると、最初のSのところが弱いのかなと。

加えて、この前、練習帰りにリレーブログは真面目に書いてほしい要望があったので、この場を借りてスローガンとか目標と目的みたいなところに対するMy Own Opinionを書けたらなと思います。

 

 

と口火を切ったはいいものの、国語できない人間なのでかなりの駄文になると思います。ご容赦ください。

まず、スローガンに関してはSerious Funということで、和訳すると真剣に楽しむといったところだと思います。これに関しては、4年山本くんが言っていた楽”しむ”というところがポイントなのかなと思います。実際、楽しいことだけではないはずです。トレーニングはきついし、冬の寒い中、海に出るのはきついです。でも、それをきついと思ってやるのではなくて、その先の楽しさを見通すことで、辛さを楽しさに還元することが大事なのかなと思います。

このスローガン達成のために、今年は3本の柱が用意されています。組織力・コミニケーション・凡事徹底です。

なんか今までに全部聞いたことあるなという感じかもしれません。その通りですが、今に至るまで各々が独自に持つ概念でしかなかったのではないかなと思います。ここで自分なりの意見を共有することで、今後、共通意識になればいいなと思います。

組織力に関してです。組織力って何?という問いから始まると思います。これに関していい言葉が出てこないのですが、適材適所ということだと思います。人それぞれ得意なところ、苦手なところがあれば、能力差もあると思います。それを補い合うような関係、ヨット部内で個々人が輝けるような組織、具体的には個々人がそれぞれを労わって一緒にセーラー力、人間的成長を目指す組織を形成する力だと思います。セーラー力、人間的成長に関しては凡事徹底の部分で話したいです。

組織力向上方法に関しては陸と海で分ける必要があると感じます。

陸に関しては部の運営体制ということだと思います。自分としては、他の東大内部活を見てももっとマネージャー、サポーターの力を生かすべきだと感じています。例えば、自分が関わっている部分で言うと、トレーニングや新規資金集めといった役職に関しては、プレイヤーが主体というよりもそれ専用のマネージャーをおいて、運用の手助けをプレイヤーがするような形を目指してもいいんじゃないかなと思っています。これの狙いとしては、プレイヤーはよりヨットに集中できると言うこともありますが、それよりも先ほどあげたような役職はそれ専用のスキルや知識を持った人が運用する方が、その役職が部を支える力が増大し、組織力が上がるのではないかと思うわけです。また、組織図を作ることも一つアリなのではと思っています。これはコミニケーションにつながると思うのですが、組織図を書くことで部の運営体制と役職それぞれの仕事が明確化するのではないかなと感じています。明確化することで、誰がどこをどのように支えるのかということも明確になり、それを通して組織力向上が発生するというわけです。

海に関しては今週、宮川さんにも指摘されたのですが、チーム共通の練習を通した目標、艇内、艇間で海上コミニケーションの増強が組織力向上に必要だなと思います。今の練習に関しては、まず目標に関しては、個々人が目標を持っているのは間違いないのですが、チームとしての目標は明確ではないのかなと。関学では日々の練習ごとに今日は何を目標とするかを朝伝達して、それを昼の着艇で再確認、また午後の練習でその目標を達成するために必要な練習内容の改善をおこなったりしているらしく、それに比べると東大は個々の活動をしているに過ぎないなと。また、海上コミニケーションという部分でも、海上での動画は話し声が少ないこと、艇内、艇間で積極的に言い合うことをしていない部分は上記の理由から、自分含めてしっかり改善する意識を持たないなと感じました。

コミニケーションに関してです。すでに、組織力でも触れた部分もありますが、コミニケーションはどんな些細なことでも部内で共有することを指していると思います。今までよくあったのが、どこからともなく情報が直前に噂のような形で流れるということで、それを防ぐためにもコミニケーションが必要になってくるのかなと思います。また、純粋に部活内での人間関係を濃くするという意味でも必要なことかなと思います。コミニケーションに関しては、年々改善されている気がしていて、今年もさらに改善していけるといいなという次第です。

最後に凡事徹底です。凡事徹底はまさに字の如くなのですが、今年は凡事のレベルを上げていくという意味(通称:メタ凡事)も含蓄されています。どういうことかというと、今までは凡事徹底は掃除をするとか、基本的なことをしようといった意味にとどまっていたと思いますが、今年は今まで基本的ではなかったことを基本的にしていくという意味もあるということです。平たく言えば、これができたらいいよねみたいに思っていることや言われていることを実際に実現して、一年後にはこれはできて当然だなと思えるようにしていけばいいということです。ここの基本的なところを向上させることがセーラー力や人間的成長につながるのではないかと思います。セーラー力と人間的成長は根幹は同じだと感じていて、人として善とされていることをできる人間になろうということだと思います。その善とされていることが凡事とイコールになれば凡事徹底をすることでセーラー力の向上、人間的成長が達成されるのかなと思っています。

 

これで三本の柱の認識まではとりあえず言語化できたわけですが、これだとまだまだSMARTではないわけで…じゃあ、ここからどうやってSMART目標作るのかという観点で、目標と目的の話を書いて締めくくろうと思います。

ただ、その前に閑話休題的な感じでえもいえぬ写真貼っておきます。

富士山は相変わらず綺麗師弟班一緒になったM君。今度500円もらうよ(迫真)

↑富士山は相変わらず綺麗(左)と師弟班一緒になったM君(右)。今度500円もらうよ迫真

さて、目標と目的の関係は、何のために目標を達成するかが目的です。宮川さんのドラクエの話でいうと、「世界平和(目的)のために、魔王を倒す(目標)」という関係です。ここまでの話なら「Serious Fun(目的)のために、3つの柱(目標)を達成する」という関係ですね。

ここまではもう既に部員の皆は聞いたことがある話です。ここに僕が肉付けするとしたら、目標を目的とすることでより具体的でミクロな目標が発生するんじゃね?という話です。

どういうことかをここまでの話に繋げながら書くと、ここまでで、「Serious Fun(目的)のために、3つの柱(目標)を達成する」という関係を軽く書いたわけですが、今度は「3つの柱(目的)のために、〇〇(目標)を達成する」という関係になる〇〇を考えることを繰り返していけば、SMART目標が完成するのではということです。これ、ぼちぼち進めていきますね。

2月からの本格練習が始まる前にSMART目標設定するよう頑張ります。

松本

 


悔しい、だけど楽しい

2023年12月11日 23時11分54秒 | j24全日本

目標5位以内、ワールド出場権獲得
結果7位  、ワールド出場権確定ならず


悔しい、本当に悔しい、本当に申し訳ない

6位まであと1点、5位まであと5点、敗因は明らかに第3レースの11点、第7レースの9点。どちらもスタートがうまくいかなかった回だ。第3レースはジブチェンが長引いたことによる焦りから自分が全くまわりを見れておらず、1艇身以上の出遅れ。
風が1上でがっとあがりなかなか順位変動がない中そのまま最下位。このレースはカットレースにしようと励まし合っていたが後がない戦いに。
第7レースはかなり下優かつ左海面がよい状況だったのに関わらず、どちらかというと上側の真ん中、siestaがリーバウにいる形でのスタート。そのまま右に伸ばしたところ左海面は左からのブローが降りてきて左海面にはボロ負け。自分たちより左にいた艇にはほとんど勝てず9点。
悔しい。ヨットにたられば論はないとはわかっているけれど、この2レースのうち1レースだけでもスタートが決まっていたら変わっていたんじゃないか、もっと上位を目指せたんじゃないか、と思う。 
申し訳ない。今まで応援してくれ協力してくれた松山さんをはじめとしたLBさま、親身になって相談に乗ってくれたマリーナや修理業者の皆様。教えたことを素早く吸収して色々サポートしてくれた後輩たち、去年のこの時期の僕と比べて全然上手いし動けてた。僕が疑問に思って質問攻めにしても一つ一つ答えてくれた先輩方。様々な人からの応援、期待に応えられなくて本当に申し訳なかった。



だけど、楽しかった、本当に楽しかった。
ヨットに乗ってる時間だけじゃなく、陸での時間も。
しんどいしんどいと言いながら船底を磨き続けた1ヶ月。あんなに汚かった船底がみるみる白くなってきてみるみるになっていく達成感。
前入の日々。ヒデさんと試行錯誤しながらなんとか美味しいご飯を作って食べようと整備する時間。
海でしょーもないことを言いながら笑い合う時間。
あーでもないこーでもないといいながら整備した時間。
OCSだけは、、と思いながらラインを切ったあの4位。
本当に楽しいことだらけだった。
こんなに気持ちよくヨットができたのはいろんな人がサポートしてくれたからです。
部の運営を支えてくださっているLBの皆様、いつもそばで支えている保護者の皆様、右も左もわからない私たちに親身に寄り添ってくれるマリーナの皆様や社会人セーラーの皆様、また、寒い中運営してくださった運営委員会の皆様、本当にありがとうございました。

この全日本であらためて気付きましたが、やっぱり、ヨットとヨットにかかわる人々、仰秀Ⅵとクルーザー班のみんなが大好きです!!!

クルーザー班新三年 源優介


笑顔で終わりたい

2023年12月11日 18時18分00秒 | ラストイヤーにかける想い
お世話になっております。新4年470スキッパーの澤田です。

もう12月でクリスマスも近づいていますが、最高気温が20℃を超える日があるとは驚きです。異常ですね。
まあ、ヨットをやっている身からしたら嬉しい限りですが。

早いものでもう最高学年となってしまいましたが、今年は僕は学連総務、部内常務としてやっていきます。よろしくお願い致します。

部全体でも、470チーム内でも、幹部代としてチームの方針や運営のやり方を考えていかなければならない立場になりましたが、正直同期頼みになっている所があって、もっと自覚を持たなければと思っている今日この頃でございます。

既に代替わり後の長〜いミーティングは終えましたが、やはり皆去年の反省が強く残っているようで、部の活動全般における計画性、透明性を大事にしたいという声が多くあがりました。

計画性に関してはハード面、ソフト面両方とも意識しなければなりません。限りある道具を、どの時期にどのようにどういう意図を持って使っていくのか。そして、練習内容やスケジュールなどソフト面についても目標を持ち、そのためにはどんな練習をしていけばいいか、1日のスケジュールをどのようにすれば効率よく練習できるか。これらは非常に重要なことですが、正解は単純ではなく、すぐに分かるものではないです。

透明性は、上級生や一部の役職の人たちが決めたことや、部全体に関わる問題など、大事な情報を下級生まで含めて全員にミーティングで共有するのを徹底しようということです。また、コミュニケーションエラーを無くそうということも含まれていると思います。

およそ40人くらいの集団が効率よく動いて最大の力を発揮するにはどうすればいいのか。

役割の明確化はもちろん、ある程度のルール作りは必要だけど、過剰はマイナスも大きい。
もちろん余裕があって周りを見れるのは上級生だけど、下級生にも他人を手伝う余裕を少しは持ってほしい。

そして逆に、良くないチームとはどういうチームか。

活気のないチーム。
バラバラのチーム。
上位下達のチーム。
古い習慣に盲目的に従って動くチーム。
互いに言いたいことを言えないチーム。
(仕事を)やったもの負けなチーム。
同じ間違いを繰り返すチーム。

いろいろと考えることは多いですが、このようなチーム像は少なくとも同期とは共有できていると思うので、最初から上手くいくことを目指すよりかは、節目ごとに振り返って理想とはどこがずれているのかを考え、修正していって徐々に改善していくことを目指したいと思います。

あと、僕らの学年の使命の一つとして、今のクラブハウスでの生活が当たり前ではないということを後進に伝えていかなければならないと思っています。
旧合宿所での生活を知っている僕らだからこそ、できることだと思います。

今年一年、両クラスの全日本での活躍を目標にして活動して参ります。東大ヨット部の文化の醸成はその過程にもその結果にもある大切なものだと思います。
チーム全員でそれらを成し遂げ、最後に笑顔で終えられるように頑張っていきたいと思います。

澤田